公文(算数・数学)とハサミは使いよう   

日本人で「公文」という言葉を聞いたこともないって人はいないでしょう。学習方法としてもビジネスモデルとしても非常に示唆に富んだ、「目の付け所がシャープな」システムだと思います。

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わが家の五人全員がそれぞれ、公文経験を持っています。

よしぞうは、小五くらいのときにやってたそうです。計算が速くなってよかったといっていました。
はなひめは、小二くらいから小四の途中まで。1から10までの足し算引き算でさえ蝿が止まるのろさだったのがある程度改善して、少しだけ「数とおともだち」になりました。
こじろうは、中学受験が終わった小六の二月から、部活が本格化する五月くらいまでの数ヶ月。文字式の計算にいち早く慣れて、算数から数学への橋渡しがうまくいきました(まぁ、公文やらなくてもうまくいく子だったかもしれないけど)。
またろうは、小学校低学年のときに一度挫折していますが、中二秋から再開し、数学の成績が飛躍的に向上しました。高専に入ってからも続けていましたが、N教材(最終教材の二つ手前)に差し掛かるあたりで退会。
私は、またろう・こじろうのダブル受験が終わったときにH教材(中二相当)から始めて、N教材の途中で退会(*)。

公文を自分でやってみて特に感じたことは、いわゆる「先取り」でなくてその逆の「後取り」、つまりいちおうわかっているあたりの計算練習を、公文のスモールステップで一気に練習すると、正確性とスピードが飛躍的に向上するということです。

毎日こつこつ演習。鉛筆を運ぶ勢いがついて、しかもその向かう方向性が安定するというか、仕事柄、ヒューマン・エラーに興味を持っているので、それが急速に収束していく様子は感動的でした。

数学がからきしダメだった大学受験生にやらせたのは公文ではなくて市販の「五分間ドリル」でしたが趣旨は同じです。計算が速く正確に、おっくうでなくできるようになると、難しい問題も解けるようになるという展開は、理解力は高いのにそれまでの地道な積み重ねが欠けていた子で、とりわけ劇的に起こるようです。またろうが中三になるころの数学もまさにそんな感じでした。

そんなふうに、うまくハマったときは強力パワーを発揮する公文ですが、決して万能ではなく、「その子のちょうどをやるから落ちこぼれが出ない方法」なんてのもただの幻想です。

またろうが小学校低学年のときに公文で「落ちこぼれ」たのは、主にプリントのハンドリングができなかったせいであって、それはまぁちょっと別の話として脇に置いとくとしても。

たとえば、中学受験を考えているおうちでは、受験塾に入る前に公文に行かせて、計算力だけでもつけておこうかしらと思ったりしますよね。もっと正確にいえば、「毎日こつこつ」自主的に勉強する習慣と、計算力があったら、受験生活が始まってからもだいぶいいだろう、というような。

わが家でいうとはなひめがそれに相当します。始めのころはまぁよかったと思うのですが、公文が「後取り」からようやく「先取り」に差し掛かるころにうまくいかなくなりました。できないし、進まないし、そういうときの公文って、まったく同じプリントが繰り返し出てくるのですからもう拷問みたいなもんです。

結局、その方法では壁を乗り換えられないので「転進」しましたが…つまり、公文をやめて、「計算と一行題」的中学受験教材で計算練習をやるように切り替えたってことです。公文のD教材(小四相当)で躓いて落ちこぼれる子でも、別に最終的には中学受験算数がダメってことはないので(苦労はしたけど…)あんまり気にしないのが吉ですね。

小学校入学くらいから、どんどん先取り公文を進めて、小四で大手塾に入る前に中学レベル(I教材)くらいまで終わらせてあって、それで超難関校に行く子ってたまにいますよね。あれは、I教材まで終わらせてあるから中学受験がうまくいくのではなくて、もともと、実例からの飲み込みが早くて、ある程度早熟で、かつ粘りがあるような子は、公文の先取りも出来るし、中学受験でも相当やれるってだけのことです。

公文は副作用もあって、雑になったり、不正確になったり、意味を考えなくなったり、勉強が嫌いになったり、悪い面が出ることもあるものなんです。だいたい、勢いがなくなって、つまらなくなって、無理やりやっているとロクなことはありません。どんどん速く正確になるのが楽しい!! って思える間だけやるのがうまい使い方だと思いますね。先取りよりは、後取りが(比較的)万人向けです。

それと、本質的に、公文は高校受験向きで、中学受験との相性はよくないです。中学受験準備と考えるのであれば、一般的にはお勧めしません(つづく)

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(*) ちなみに、公文の中学レベル教材まではよくできていますが、高校教材は使用される頻度も低くて練れていないせいか、出来が悪いです。それに高校数学になると、公文の先生がきちんと丸付けできなくなることが多いので、メリットが薄くなります(解答編を借りて帰ってきて自分で丸付けしたりします)。それにあの小さなプリントは、高校数学を受け止めるには適しません。使うならせいぜいJ,K,Lくらいまでですね。
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by an-dan-te | 2013-08-27 12:33 | 中学受験

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