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「文字と式」で中学受験は変わるのか?   

教科書が変わって「小学校」の範囲が増えれば、中学受験にも取り込まれる可能性がある。

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だから、参観で「文字と式」の授業を見たとき、私の頭をよぎったのは、「中学入試にも、x,yとか出てくるのかな??」ということだったが、それにしちゃ、日能研教材にはその気配もないし、第一、そんなことがあるなら、私が気づくよりずっと先にヨノナカで騒ぎになってるよな、と思い直した。

それで、家に帰ってから、指導要領と教科書を確かめてみると:
---- 文科省のページから、指導要領の該当部分
D(3) 文字を用いた式
数量の関係を表す式についての理解を深め,式を用いることができるようにする。
数量を表す言葉や□,△などの代わりに,a,x などの文字を用いて式に表したり,文字に数を当てはめて調べたりすること。
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となっている。

これはつまりどういうことかというと、先日の授業の前半でやったように、「いろんな数が入る部分」をxとおいて、たとえば面積を 5 × x と表してみる。そうして、xにいろんな数を入れてみるのである。ここで、「いろんな数」というのは、整数だけではなくて小数や分数でもいい、ということがテーマの一部であるようだったが、確かに、指導要領解説には
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その際,数を当てはめて調べる活動などを通して,整数値だけでなく,小数や分数の値も整数と同じように当てはめることができることに目を向け,数の範囲を拡張して考えることができるよう配慮する必要がある。
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と書いてあるから、ここまでは範囲になっているのだ。

それで。狙いは、「中学校数学科とのなだらかな接続という観点からも,簡潔に表すことができるなど,a,x などの文字を用いて式で表すことのよさを味わうことのできる素地を養っておくことが大切である。」とあるので、やっぱり「よさを味わって」おかないとね。

教科書を見てみると、とにかく文字式の計算というものはしない…
つまり、2 × 3x = 6x とか、2× + 3x = 5x とか、文字式の操作的な部分が一切ない。移行もない。実を言えば、「方程式」とか「解く」というところは出てこない

じゃ、何をやっているの?? と疑問に思われるかもしれないが、だからこの範囲で出せる問題というのは、
「ノート 1 冊を x円として、4 冊の代金を求める式を書きましょう」→x × 4
「x の値を90としたときの、代金を求めましょう」→360円
というようなものに限られる。

…と、いうわけで、「何がうれしいの??」とわからないままだったとしても別に不思議はないし、先生がやや勇み足で、式の計算が必要なところを押して「レンズ形」に手をつけたくなったのも理解できるというものである(成功したかどうかはともかく)。

ここまでするなら、y = x + 100 で x にいろんな数を入れてみるだけでなく、x と y のグラフを描いてみるとかしたらちょっと、何がうれしいのか感じられるような気もするけど。

あとね。子どもにとってのハードルは、xが「いろいろに変わる」というほうが高いのではないだろうか。「まだ明らかになっていないけれど何かである数x」というのを置いといて、「x + 100 = 200」、さぁxを当ててみよう!! というほうが、概念的にはむしろわかりやすい。それに、そのほうが、「式を書くだけで問題が整理できて、解けちゃう」という喜びにもつながるんじゃないかと。

そこまで考えてみると、そういえば中学受験には昔から、□を使った逆算というのはあって、とっくにそういうことまで入っていたわけで。

まったく同じことを、xとかyとか使って書く、って変化なら起こりうるかもしれない。

だって算数の教科書で、「x」と「y」(という文字)の書き方を習ったからね。
(でも、それだけ。)

このビミョーな導入で、中学校数学が始めやすくなるのかどうかは謎である。

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by an-dan-te | 2012-04-27 14:06 | 中学受験

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