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親の力で押し込んだら、深海魚まっしぐら!?   

このタイトルは、おととし本館ブログに書いた記事のものをそのまま取ってきました。

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「親の力で押し込んだら、深海魚まっしぐら!?」
(本館ブログ: 2009年12月03日)

この記事では、
子どもが自立(自律)して勉強するタイプじゃない場合に、
親が段取りして回して、なんとか中学校に押し込んでしまったら、
深海魚(成績不振)コースまっしぐらなのかどうか??
という問いを立て、それに対して

・そもそも親の力でどうこうできる部分は少ない。結果として入れたならそれは子どものポテンシャルとしてその学校でやっていく力があるということ
・しかし自律的に勉強できないタイプであれば、中学に入ってしばらくの成績は期待できない
・本人が学校の雰囲気に合っていて、意欲をもって生活しているなら、成績もいつか伸びてくる可能性が高い
ということを書きました。

今この記事を読み返してみると、なかなか感慨深いものがあります。この記事を書いた時期はこじろうが中一の冬だったわけですが、その後、またろう、こじろう、その友人たち、そして私の友人の子どもたちのさまざまな変遷を見る機会がありました。

だいたい、親掛かりで中学受験を回してきたものを、中学に入って急に手を離してしまったら、そりゃ倒れます。ぶくぶくと、成績的には親が不安になるほど沈んでいくことがあるかもしれません。もし、徐々に手を離すことができるなら、ソフトランディングという意味でよいでしょうが、そんなに本質的な違いではないような気がします。

それに、親が「徐々に」手を引こうと思っても、中学生になった子どもは、もういきなり親の手を借りることを拒否するかもしれませんし、そう親の段取りどおりには動きません。

それでも。

子どもが、そんなに勉強熱心ではないとしても、
・熱心に部活に取り組んでいるとか
・友だちと話したり遊んだりが楽しくて、毎日学校には元気に行くとか
・家ではあまり勉強しないけど授業はまじめに聞いているようだとか
ま、そんなところがあれば、たぶん大丈夫。結局、毎日、楽しいことがあってがんばりたいことがある。それがすべての基本なのだと思います。

そして成長というものは、生き生きした生活に支えられた意欲によって引き出されるのではないでしょうか。

そして、どこかで。きっかけが何になるか、それがいつになるかはなかなか予測しにくいのですが、たとえば、将来の進む道についてのイメージがおぼろげに立ち上がってきたとき、とか。

どこかの時点で、ポーンと大きな段差を越えたように、自分自身の意思として勉強…とは限りませんが「何か」に向かうようになります。

そこからの上昇傾向は、本物です。純粋に本人のものです。

中学受験のとき、親の手と目でちょいと手助けして、その子どもに合う学校に入れることができ、そしてその結果、自分で(自力で)充実した生活を送ることができる環境を手に入れたとすれば、親の喜びとしてこれにまさるものはありません。

そうしたら今度は、その生活自体が、意欲を、そして成長を育んでくれるのですから。

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by an-dan-te | 2011-07-16 23:40 | 中学受験 | Comments(12)

Commented by DOLA at 2011-07-17 00:49 x
部活でテキパキと動いているのを見た時とか、
小学校3年生まで本当に砂場組で友人がいなかった(本人も1人を好んだ)子が、友人とフツーに笑顔で談笑しているのを見た時とか、休日に「遊びに行ってくるねー」を聞いた時とか。

そういうのって、普通は小学生で経験することなんでしょうが、今頃に似たような子がたくさんいる場所でやっと体験させてもらって「成長している」気がするんですよね。

何しろ、人よりも遅いわけですから、大学受験の時期までにポーンと行くかはわかりませんが。
いろいろな意見を言われたこともありますが、駆け込み受験させて良かったと(今現在は)思っています。
Commented by トマト at 2011-07-17 10:20 x
こんにちは。今だからこそ胸にしみる記事でした。親の力で押し込んだら、深海魚まっしぐら!?って何より私を不安にさせる言葉でした。特に中1の代数で学年最低点を持ち帰り、その後も下から一桁台をさまよっていた頃は、このまま深海魚…って真剣に悩みましたから。

今だって、もちろん心配がなくなったわけでも、優秀になったわけでもありません。相変わらずもがいている現状ですが、それでも「成長というものは、生き生きした生活に支えられた意欲によって引き出されるのではないでしょうか」という部分、心からうなづけるのです。確かにずいぶん成長したな~と。

リンクの記事に書いてありますね『「本人に合ったところ」というのは譲らないってことで』って。そっか、やっぱりそっちを譲らなかったのは良かったのかも…って改めて思いました。この言葉に説得力があるのは、実際我が子が毎日、たとえ代数の成績がどん底の時でも楽しそうに学校に通い、先生や友人とのかかわりのなかで成長し、部活に熱中し、いろんな刺激を受けているのを目の当たりにしているからです。

ありがとうございました。この記事を読んで元気がわいてきました。
Commented by an-dan-te at 2011-07-17 14:22
DOLAさん、
そうそう。ま、なんだか毎日楽しそうだね、というのがいちばんです。馴染んでるというか。

やっぱり楽しくなくっちゃがんばらないし、生活の充実が成長の土台ですね。恵まれた環境のありがたさというのを感じます。
Commented by an-dan-te at 2011-07-17 14:26
トマトさん、
三年生になって、ますますまたろうのときとの違いを感じます。またろうもある意味すごく大きく成長したわけですけど、それはもう本人の資質と、親のやや無理目ながんばりと(^^;;

合った私立に入れちゃって、環境と、教育と、友人関係にお任せで、子どもの成長を見守っていけばいいってのはすごくありがたいというか贅沢な話ですよね。

> やっぱりそっちを譲らなかったのは良かったのかも…
(^^)
Commented by みやこ at 2011-07-18 09:59 x
こんにちは。
「親の力で押し込んだら、深海魚まっしぐら!?」、この言葉、中1長男の期末テストの答案が出そろった今、ほんとうにドキリとしました。

みんなとスタートラインが同じだったはずの英語と、代数がひどいわけですが、宿題や提出物はきちんとやっているのに、何でテストでできないんでしょう……。わけわかりません。

友人関係は楽しげにやっているみたいですが、部活は週3回と決まっていて、団体スポーツでもないし、あまり燃え尽きている感じもしなく、ほんとうに楽しいのかなー、本人は楽しいと言っていますが、よくわかりません。
明日部活の保護者会があるので、様子を聞いてこようと思います。

私立に入っても、今の生活がオールOKでよかったねと思えない自分がここにいます。

あと200日となった次男の受験も、このまま夏期講習に突入していいのか、悩みます。
Commented by an-dan-te at 2011-07-19 07:59
みやこさん、
お気持ちはわかりますが、まだ中一で、先は長いですから…
まず、「宿題や提出物はきちんとやっている」というのがとてもすばらしいです。そこができるお子さんであれば、ともかく「受験中は親が漕いでいたため、中学に入るとぶくぶく深海魚」のパターンにはまったくあてはまりません。

何でテストの点に結びつかないのかは、中身をよく確認してみれば何か発見があるかもしれませんね。ここはお子さんには難しいので、親がやるといいかも。

来年あたりになると、「そういえば去年の今頃はあんなことを心配していたわね」と笑い話になっているような気がします。だって楽しく通っているのでしょう?
Commented by みやこ at 2011-07-19 14:58 x
こんにちは。ネガティブですみません。

せっかく高校受験のない中高一貫なのだから、成績が多少悪くても、部活ぐらいは完全燃焼とか、そういうふうに青春してほしかったのですが、なんか覇気がない長男なもので……。

友達と過ごしたりするのは楽しいようです。休日もあちこち出かけたり、この間も、うちに遠くから友達が何人も来ていましたから、人間関係は良好なようです。(^▽^)
Commented by an-dan-te at 2011-07-20 12:20
みやこさん、
> 人間関係は良好なようです。(^▽^)
この点はなによりですね。

覇気がないといえばうちの長男もですが、まったり、ゆったりは長男特性でもあるかも…

一貫校の中一なら、様子見で十分かとも思いますが。誰もがわかりやすく「熱血」の青春してくれるわけではないです(^^;;
Commented by カトチャン at 2011-08-05 15:15 x
中学受験体験者です。深海魚だとか押し込んだとか、子供には余計な事は一切言わない方がいいです。子供の感覚と大人の感覚は違うので、変な先入観は一切与えずに同級生に対する主観的な意見も言わない方が賢明です。

中学受験に限らず受験はハウツーなので、誰でもうまくいく世界ですが、分野によっては素質が大きく物を言う....芸術分野等は代表格で早期教育が常識となっている。凡人は義務教育に邁進する訳ですが、大学院を卒業しても研究者にはなれない現実が待っている。無用な雑念・強迫観念は命取りとなるので刷り込みはしないこと。親が期待しても神のみぞ知る。
Commented by an-dan-te at 2011-08-06 22:59
カトチャンさん、
いやほんとに、子どもは親が言うとおりにも期待するとおりにも育たないもので、あまり刷り込んだり押し付けたりしてもしょうがないことはよくわきまえておかなくちゃいけないと思ってます。

その一方で、ただ何も思わないで言わないでいるのが親というのも違うとは思うので、つまり、伝えたいこともあり、伝えなきゃいけないこともあり、見守る必要も責任もあり、まぁその上で子どもの人生、ということになるんだろうけれどもその加減はなかなか見誤りやすいものだと。
Commented by mimi at 2012-06-01 09:20 x
今頃になりこの記事が身に染みています。
中2最初の中間、多分入学以来最低の成績を持ってくるようです。そんな長女の学校をほかの方に言うと(たまたま言う必要があったので)「優秀なのね」と言われる度に母の胸は痛むのよと、伝えていました。
ママの胸が痛まないようにがんばる!といってくれる素直さがあることと(でも自分のためにの方が頑張れると思うが)、何より学校、部活、友達関係が楽しいこと。
それがあればきっと大丈夫…なのかな。

親の後押しで入ったところもあるかと思いますが、もうちょっと信じてみようかな。
アンダンテさんのように大学附属にすればよかったとか、公立の方が向いていたのかとか中2になった今でも悩む情けない母です。
幼い娘にホントはべったり併走した方が手っ取り早いのかもしれないけれど、もう中2。何をすると良いのかだけの口出しとチェックをするだけのがいいでしょうね。
Commented by an-dan-te at 2012-06-01 17:52
mimiさん、
こじろうも中二が「底」でした。中一は親のテコ入れでなんとか…中二で手をはなしてぶくぶくと…中三では自然と(つまり自力で)復活。中身が「ほんもの」になって、あとはまぁ大丈夫かなと。

自分の中から意欲が出てくるのも「生き生きした生活」あってこそ。
> 何より学校、部活、友達関係が楽しいこと。
(^^)

> 何をすると良いのかだけの口出しとチェックをするだけのがいいでしょうね。
まぁ相談には乗る…というか、うちの場合は、本人が英語は塾に行きたいと言い出したときにお金を出しました(^^;;
(塾代は予算外だけど効果大だった)

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