数とおともだちになろう
2011年 02月 24日
13.8×75-25×11.4
というのがあった。
←私はあんまり数と仲良くないタイプ(^^;;
見ると、「13.8×75」と「25×11.4」をバラで計算していてね…掛け算で繰り上がり間違えた。まぁ、そりゃ間違えても不思議はないよね。めんどうだもん。
もちろん、この問題では、「75」と「25」が似たたぐいの数だから、それをまとめればいいのだ。75は25×3なんだから、まず13.8に3をかけちゃえば、っと…
そこへ、通りすがりのこじろう、ひと目で「750だね」。あ、さすが速いね、それこそ瞬きする間もあらばこそって感じだったけど。こじろうは「11.4は3で割れるから」だって。
つまり、25でそろえるんじゃなくて75でそろえるから安産、じゃなかった暗算しやすいのだ。
13.8×75-3.8×75=10×75 ←安産コース
41.4×25-11.4×25=30×25 ←やや難産コース
13.8×75-25×11.4=1035-285 ←難産コース
どうやったって答えはいっしょだけれども(間違えなければ)。
結局のところ、計算が速いということは、いろんな数と仲良しで、ある数が3とか7とかで割れるのか割れないのか…計算してわかるとか考えてわかるとかじゃなくて、
肌で知ってる。
ってことなんだろう。
49を見て「7×7」だってことが考えなきゃわからなかったらアウトでしょ? そんな暇はない。いちいちその暇が必要だったら、計算も長くかかるし、エラー発生の可能性だって増えるということなのだ。
いきなりレベルの違う話で恐縮だけど、「ご冗談でしょう、ファインマンさん」という本があって(物理学者ファインマンのエッセイ)、その中に「ラッキー・ナンバー」という話がある。
たまたま、「e (2.71828…) の 3.3 乗はいくつ?」と話をふられたときにファインマンさんは「27.11」と即答し、みんなが指数関数表を取りにいってる間にさらに付け足して「27.1126」とした。なんでそんなことができるの?? と騒ぎになって、続いて「e の 3 乗は?」「e の 1.4 乗は??」と出された問題も瞬殺したファインマンさんだったが…
種明かしをすれば、これらはファインマンさんが「たまたま知ってた」数に関連していたため、あっという間に計算してみせることができたわけで、別に任意の「e のナントカ乗」を即座に暗算できるのではない。ファインマンさんはそのことを「ラッキー・ナンバー」といっているわけだけれども、その「ラッキー」の中身はこんな感じである。
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僕はたまたまある三つの数を知っていたのだ。1つはeを底とする10の対数で(対数の底を10からeに変換するのに必要な数の)2.3026だ。(だからeの2.3乗が10に近いのがすぐわかったのである。)もう1つは、放射能の半減期と崩壊定数の関係式から考えて、2の対数は0.69315だということ(だからeの0.7乗は2に非常に近い数だとわかったわけだ)、それからもう1つはeそのものの値で2.71828である。
(以下略)
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いやもう、「たまたま」といわれたって…どんだけ「たまたま」知ってるんだよ!! という感じである。いつも数にまみれて暮らしているので、数との親密度がやたら高くて、どの数もなんらかの形で「おともだち」なのだ。それでまた、私が仮に上記の数字を暗記していたとしても、頭の中でそれだけの桁数を操作してバシッと答えることなんかできやしないから、頭の中にある、数関連の作業場所もずいぶん広いらしい(しかも、なめらかに操作できるらしい)ということもわかる。
まぁこの域に達することは一生できないけれども、話を中学受験に戻すと、とにかく仲良しの数を増やしておくこと、仲良しの数があるとどのようにイイコトがあるか実感することが大事。別に、変わったことをする必要はないけれども、日々の計算をただ集中してやって、やるときには「なにかいい手はないかな」の気持ちを忘れないようにすればよいでしょう。
ある数がある数で割れるのか割れないのか
というのは、「数とおともだち」になる基本中の基本なので、これはもう暗記のレベルを超えて、脊髄反射で出てくるくらいのつもりでやると計算の達人になれるかもよ(*)。だって、計算の達人って、上の例でもわかるようにけっこう「暗記」してるものでしょ。ご本人は暗記しようとしてしてるわけじゃなかったり、「僕は暗記苦手(特に社会…)」とかいってるかもしれないけどね。
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(*) 日能研では、今度のカリテ範囲が「約数・倍数」。ここの定着度はとても重要!!
by an-dan-te | 2011-02-24 13:04 | 中学受験 | Comments(12)
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私もあんまり数と仲良くない・・・お台場のリスーピアで「素数ホッケー」をしたとき、どれが素数か全然分からなくなって息子に笑われちゃいました(^^;
おぉ~「計算視力」ですか。いいネーミングセンスですね。その本、読んでみようかなぁ…
あ、今、素数ホッケーで検索したらゲームをしばし(^^;;
やってしまいました~これおもしろい。大きな数が落ちていくとき、ぅお~これは~とか焦る!!
はなひめの「数とおともだち」度は、小学校低学年時にはえらく低かったのですが、公文のおかげ(たぶん)で人並み?まではなんとかこぎつけたかという感じです。おそらく、先天的なものと後天的なものと両方かなり混ざってる資質かと。今からでもできることをやって気長にいきましょ。
ソウに今この計算させたら、間違いなく難産コースでバツだww
よし、今晩、させてみよ。
でも、3.14の計算だけは合ってましたね。
覚えてたから。みんなそうだろうけど(笑)。
でも、中学に入るとそれも使えない…。
たぶん「数」はこじろうが強くて「文字式」はまたろうが強いんですよ。おもしろいですよね。
そうそう、こじろうも3.14計算を暗記してましたね…私は「π」でよくなったときうれしかったなぁ(^^;;
数って仲良くできたら楽しいでしょうね。高校の数学の授業で、整数、自然数に加えさらに実数、虚数のつながりを知った時、無限の可能性みたいなものを感じたことも思い出しました~(^O^☆♪。数って不思議で面白いですね~☆彡。
あぁ、それそれ。「博士の愛した数式」も確かに、「かずとおともだち」の話ですね。というか、「かずがおともだち」の状態から「かずでおともだち(をつくれた)」に発展したみたいな。
虚数を発明した人は天才ですね!! ゼロを発明した人もすごいけど。「かずとおともだち」の人が、ほかの人にも美しい世界を紹介してあげたような感じですよね。私は数とあんまり仲良しじゃないけど、ちょっとだけ見せてもらいました。
私も持ってます。途中で「積ん読」状態になってしまったので、さっそく読んでみよっと。ハハは文字とはすぐ仲良しになれるんですけどね。
パセリ女子を見てると、デジタル時計の数字の並びで、足し算の式をつくったりします。彼女は数とすぐ仲良くなれるようです。
セロリマンは、ちょうど昨日個別の先生に「3.14の計算にやっと慣れてきました」と言われたところ。ふう、道はつづく。
もうね、頭の良さっていろんな方向のがあるけど、ファインマンさんはジャスト私の好みなんですよ~
「ご冗談でしょう ファインマンさん」は私の愛読書です。私も、文字のほうが数より仲良しなんですけどね。自分にないものを求めるというか。まぁだからよしぞうと結婚したのか…
パセリ女子は算数いけそうですね(^^)