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「まさか、ウチの娘が受かるとは」から元気をもらう   

私が子育て始めたてのころ、たまひよ系漫画雑誌で見かけた堀内三佳。その後、「夫すごろく」なんかもおもしろく読んだのだけど…

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最近はすっかりご無沙汰。中学受験本を出したと聞いても特に興味をそそられることはなかった。

ところがたまたま、旅行に持っていく本を物色するため書店に寄ったとき、立ち読みできる形(←ビニールカバーなし)で置いてあったので手に取り、少し読んでみるとこれが!! おもしろいし読みやすいし(最近の「夫すごろく」とかは、えらく読みにくいけど)、エネルギー溢れる本。迷わずお買い上げ。
「まさか、ウチの娘が受かるとは」(堀内三佳)

ふつうは、漫画なんて「重さパフォーマンス(重さあたりのつぶれる時間)」が悪いとしたもんなんですけど、この本の場合、私もはなひめもこじろうも読むし、はなひめなんかは二度目も読んでたのでばっちり旅行に適していましたよ。

娘のぐっちゃんは、五年生になるときの春期講習から札幌日能研に通って結局、雙葉に合格する。中学受験としてはやや短いほうだけど、ガッツのある子ならまぁそういうこともあるだろうということで、そこは別に「まさか」の中身ではない。

いちばんびっくりなことは、親がそもそも中学受験させる気ではなかったということだ。公立中に進ませるつもりで英語の先取りだけを進めている中で、たまたまぐっちゃん本人が勉強好きな子で、塾に行きたいと言い出した。受験しないのに日能研?? と思うけれども、中学受験があまり一般的でないお土地柄なので、ほかにもそういう子は多いらしい。Gが1クラス、Wが2クラスの3クラス構成で、おおよそGだけが明確に「中学受験」に向かっている雰囲気。

ぐっちゃんは日能研にぎりぎり合格して一番下のクラスからのスタート。最初は通うだけでせいいっぱい(なにしろ英語メインでかけもちしてるから)、「栄冠への道」もやらずクラスのビリ。それが「クーラーの風直撃で寒い!!」というのでもっと前の席にいくため(笑)奮起して、カリテ対策するようになって徐々に浮上。

ところがようやく塾のサイクルに慣れて、成績アップしかかったところで、そこからまた一ヶ月ハワイ滞在で塾を休む(英語に磨きをかけるため)。ところがその後も成績を伸ばしてついにGクラスへ!! すると英語がどうしても通えなくなり辞めることに。そして、ぐっちゃんが中学受験をしたいと言い出した。

それでそこからようやく中学受験を目指しました、というなら話としてまぁわかるのだけど、そうではない。親は断固反対でどうしても許さず、母娘で口もきかない状態に。そしてぐっちゃんは体調を壊し、Gクラスからリタイア。抜け殻のようになって塾をやめようかという話も出つつ、惰性で夏期講習(天王山といわれる六年の夏)に通う。

ところが、進学予定の公立中の見学などがあった秋、「あの中学には行きたくない」と言い出して中学受験熱が再燃。今回は親のほうも公立中に思うところがあり、ようやく折れる。ところがその折れ方が、許す代わりにチョー難しい学校(雙葉)を指定した、という…

何考えてるんだかまったくわからないぞ、堀内三佳。

どうもこのとき、中学受験という目標を設定してやっただけで、通わせるつもりはなかったらしいんだよね。なにしろ受かるとも思ってないし、場所ははるか東京だし。でも勉強に協力する気はかなりあったらしく、主に社会科の暗記で関連事項を調べて壁に貼るとかのサポートをしている。でも、根っから文系らしいぐっちゃんのメイン課題はどうみても算数。その算数にはまったくノータッチなんだけどね。

とにかく、秋からはそのように「がんばった」結果(親ががんばったというより、本人+塾ががんばった)、最後のセンター模試(12月)では初めて、「再考」ではなく「努力圏」の成績を取る。ちょっと待て。その上に、「可能圏」があってさらに「合格圏」があるわけでしょ。

客観的に見て、まったく受かりそうにない状況。しかも、「どうしてもここに通いたい」というコケの一念すらなく、勉強の目標としての記念受験。札幌市内の女子中をひとつ受けて受かったあとは、その中学の春休み課題をやったりしてすでに中学生気分。受験のために東京に来たら、前日(1/31)はジブリ美術館…

この奇跡の合格を支えたものがなんなのか、さっぱりわからないけれども、強いていえば、ぐっちゃん本人のパワー。親は、協力もしてるんだけどちぐはぐで、なにしろ相当の期間の間は受験に反対して足をひっぱることしかしてないからねぇ。もっとも、最後のときは、こんな状況にもかかわらず、本人の勝負強さを信じてなんとなく受かる気がしていたらしいから、そのお目出度さが本当に後押しになっといえばいえるかもしれない。

ぐっちゃんの、試験直後の感想は「今まで受けた試験の中で、いっちばん面白かったー!」というもので、何よりこれが合格の原動力(らしきもの)といえるでしょう。

いやもぅ、あまりに特殊なケースすぎて何の参考にもならないんだけど。なんか、元気が出る本なんですよ。

はなひめも、これを読んで日能研生活の予習(?)をしたみたい。席替えとか、クラス替えとか。日能研のスタッフさんは、おだやかで親切な感じで描かれているし、塾友だちとの付き合いも楽しそうなので、よいイメージを持てたかなと思う。

それにしても。長女は東京、次女は札幌の二重生活をしながら私立の月謝払って、どんだけお金あるねん!!

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by an-dan-te | 2010-12-26 09:14 | 中学受験 | Comments(0)

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