またろう料理事始
2009年 06月 23日
といっても「土鍋ごはん」ではなくて、電気釜、しかも無洗米。要するに、お米を計って水を線まで入れてスイッチを押すだけなので、技術も何もあったものではないが (それでも年長さんくらいで試したときはお米を計るのが上手にできなくて断念)、本人的には「ごはんが炊ける」ということがとても、うれしかったらしい。
「ごはんが炊ける」というのは、生活の基本をなすもの。それが一人でできれば、親の帰りが突然遅くなったりしても、とりあえずふりかけをかけて食べたりできるし、やりたければお握りとか作ってもいい。「ちょっと遅くなるから、先にごはん炊いておいて」かなんか電話がかかってきて、「いいよ」と引き受けてごはんが炊けると、お役立ちポイントとしても高い。なんか、根っこのところで安心で、自信になる(^-^)
「ごはんが炊ける」こと自体はごくふつうだけれども、その行為を気に入っている様子からなんとなく、この子は料理が好きになるかな? という感じがした。
その後散発的に、包丁を使って何か切ってもらったり、「お手伝い」的なものはときどきやらせていたが、「一食」をまるごと準備するというところへジャンプしたのは中一の夏。
またろう中一、こじろう小四、はなひめ年長。はなひめは保育園の給食があるから夏休みでも問題なし。またろう、こじろう分の昼食をなんとかする必要があるわけだが…その前年までは、母が弁当を作って置いていた。しかしここで、またろうの家庭科、夏休みの宿題として、「家の中の仕事を何かする」というのが出たのを幸い、「じゃ、自分たちの弁当は自分で作る、というのがいいわネ(^^)」と勝手に母が決めた。
火を使うなら親がいる間。レンジでチンならいなくなってからでもいい、というルールにして、チンして食べられる冷凍食品と、洗って詰めるだけのプチトマトは欠かさず用意 (あれ? 親が作る弁当とおんなじ??)。
調理らしきものとしては、卵焼き、ピーマンじゃこ、チャーハンなど (あれ? 親が作る弁当とおんなじ??)。寝坊して、親がいる間には作業できなかったのですべてレンジでチン、なんてこともあったが、そんなことはいいのだ。とにかく、平日は夏休み中毎日まいにち、自分たちの食事はフル自分で用意するという体験ができたことは大きい。
宿題の体裁としては、小さめのスケッチブックに、毎日の弁当写真を貼り(写真右: ピーマンじゃこの日のお弁当)、使った材料を習ったばかりの「食品群」に分類して列挙して書くようにさせた。先生もこの宿題には感激したらしく「この宿題にロマンを感じます。お弁当作りは楽しいものなんだね」、このときだけは「5」をくれた (ペーパーテストもほぼ完璧だった。食べる話だけは強いまたろう)。
この夏を乗り越えたまたろうは、「とにかくなんとかなる」という自信をつけ、以後は親が出かけるときも子どもの食事の準備をしなくてよくなった。またろうがいれば。
またろうは、基本、自分が食べたいものを作るので、卵料理、チャーハンなど炒め物や、そばなど麺類に偏っていて、レパートリーは多いとはまったくいえない。特に、野菜ものはあまり積極的に作らないので、常備菜などを足して食べるように指導はときどきしているが、栄養バランスに関してはあまり良い状態ではない…
今は親が作る食事がメインで、栄養バランスのとれた食事については体で知っているし頭(家庭科で習った知識)でも知っている。親の食事を食べなくなったときには、自分でなんとかするだろう、と思う。料理マインドがあれば、技術はあとからついてくる。
しかしここでちょっと問題が…またろうが先にこの域に達したため、こじろうとはなひめは何にもできないまま、兄のありがたみもまったく感じないまま(笑) のほほんと大きくなってきているところがマズイ。家の中にできる人がいて用が足りてれば、もう手を出さないという、まるで夫婦間の家事役割分担みたいな話ではないか。
今日の弁当:
こじろうの家庭科のレポートの関係で、ハンバーグとミックスベジタブルソテーは決まり。あとはてきとうに。黄色は卵ではなくて焼きかぼちゃ(昨日の晩御飯の残り)。
by an-dan-te | 2009-06-23 07:50 | 生活 | Comments(12)
いまどき、自分の昼ごはんを毎日自分で用意できる子は少ないのでは?
食は生きることの基本。
受験勉強も生半可では通用しない昨今、理想どおりに行かないことも多いけど、大人になってからを考えると、やはり生活力はつけさせておきたいと思います。
またろう君は「生活力」はぴかいちですね。
うちも小4娘のごはんたきは、1年に2,3回しかさせていないから、見習わなくては(ついついやらせるのが面倒くさくなってしまって・・・)。
話は違うのですが、小4娘、やっと夏期講習から(だけで終わるかも??)Sをはじめる決意をしました。どうなることやら。
我が子も小2くらいの時に電気釜+無洗米のごはんが炊けるように仕込み(大した仕込みではないけれど・・・)ました。
が、仕事先から「ごはん炊いておいて」と頼んだら「えーーーっ!(面倒くさい)」てな反応。
ブチ切れて「おまえのご飯は作らないっ!!!」と叱りつけた経験があります(^^;
またろうくんを見習って
うちも来年の夏には一食まるごと準備ができるようにさせたいなぁ。
宿題に感激した先生も、なんだか素敵な先生ですね。
> またろう君は「生活力」はぴかいちですね。
そうなんです。英語の勉強させようとさえ思わなければ「優秀」ですよ~(^^;;
おぉ。Sを始めるんですね。たいへんそうだけど、がんばってね…
> 長女だった私は小6でフルに5人前ぐらいは作れる腕前に。
すごい!!(^-^)
そうそう、まずは「ごはん」ですよね。
またろうとこじろうの違いって、別に上手下手とかそういう問題じゃないんです。
> 「えーーーっ!(面倒くさい)」
と受け止めるか、自分が手をかけたものをみんなに食べてもらえてうれしいと思うか、そこの差なんです。だからつい、またろうにやってもらってしまいますが…いかんですなぁ…
長男は勝手に「自分の分だけ」何か作って食べていました。
どうせならみんなの分作ってくれればいいのに。
なんだかさみしい個食の我が家になってしまいました。
「学力」よりも「生活力」 でも両方を望む母なのであった。
そしてそのように上手に導いたアンダンテさんも、これまたママの鑑。昨日のパウンドケーキといい、高一の男子が中々ここまで出来るのは珍しいでしょう・・・というより、私自身そんなこと高校生の時できなかったですよ。
文句は一人前で殆ど反抗期只中だけど、ご飯しか炊けない息子。無駄口叩かせていず、少しずつ調教してみようかな・・・。
またろう君のごはん食べてみたいな~
ま、ブータレて待ってられるよりは、ひとりでも食べててくれれば安心だけどね。せっかくだからみんなの分も~
> 「学力」よりも「生活力」 でも両方を望む母なのであった。
はい、両方望みます!! 英語もヨロシク!! > またろう
煮浸し? けっこう渋い好みですね(^^) でも大人がイメージするより和食って子どもに人気じゃないですか。たけのこ煮とか、こんにゃくきんぴらとか、れんこんとか、小さいころから大人気だったよ。
> 「何か手伝うことない?」
まぁね。
息抜きは、必要です。息抜きの中では、料理なら受験期を越えてお役立ちだからいいよね。でも、息抜きの合間に勉強してるような、息抜きしてたら一日終わっちゃったみたいな…
いや~私自身、実家にいた間は一切料理しなかったですよ。だから、受け継がれた食文化というものはまったくないんです。もちろん、よしぞうのお母さんはしっかり料理してたはずなんですが、よしぞうもまた食べる以外のことをしてなくて(笑)
でも楽しく作って(クリエイティブな手抜き…)楽しく食べよう!! という気持ちの部分だけは新しく醸成して、次につなげたいものです。
先生も、「ここまでやれとはいってない(o_o)」と思ったんでしょうね。ここまでやれといったのは母で、そしてそれをほんとにやれちゃったのはまたろうですから。
弁当は作ったけど写真取り忘れて食べちゃったのが数回。これまたまたろうらしい(笑)