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伝統校のような新興校のような(鴎友)   

初めて鴎友に行ったのは、四年生のはなひめを文化祭に連れて行ったとき。初めてなのになんか懐かしい気がしたのと、元気かつ自然体の生徒たちを見ていると、あぁここは「自由に息ができる」場所だなと思ったことを覚えている。

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* * *

「中学受験注目校の素顔 学校研究シリーズ」も七冊目となり、今回は「鴎友学園(おおたとしまさ著、ダイヤモンド社)」。このシリーズは、どの学校の本も大まかな構成を揃えてあることが特徴なのだが、その第一章の、卒業生インタビューが…

すごく上の世代だったからびっくりした(o_o)
だって、学童疎開で大変な目に遭ってから東京に戻ってきて…という話から始まるんだもの。ほかの学校の本はみんなもっと若い人だったんだけど。

若い(近い)世代の人のほうが、これから入る人の参考にはなりやすいのでは? と不思議に思った。それと、鴎友って、それこそ「偏差値38からの」学校改革で今の姿に変化してきたので、そのずっと前の話と今では、そのままつながらないのではという気もしたのだ。

でも、この本を読み終わったら、あえて昔の鴎友の体験談からスタートしたことを深く納得した。

今の鴎友学園の特徴というと、まず文化祭でも説明会でも情報公開でも入試でも、その行き届いた細やかなサービス。こんなに親切丁寧な伝統校というのはふつうない。だってそんなことする必要ないものね。

それと、リトミックや園芸みたいないわゆるお勉強以外の活動から、もちろん大学受験につながる学力方面の施策(オールイングリッシュの授業やら、きめ細かい課題確認やら)も充実、あれかこれかではなく「あれもこれも」盛りだくさんなところ。

大学合格実績を急激に伸ばしているところ。

そういうところって、新興校っぽいよね??

でも、中にいる生徒たちはなんだかのんびりしてて楽しそうで、全体が「板についている」。もろもろの施策も、取ってつけたような感じはなくてしっくりと馴染んでいる。そういう部分は、追い付け追い越せの新興校的あり方ではなく、やはり伝統校的というふうに見える。

その、一見不思議に見えるギャップを繋いでいるものが、昔の鴎友がすでに持っていた理念や教育方法であったというのが、この本を読んだらよくわかった。リトミックや園芸は元からずっとあったもの、今でいう総合学習的な考えである「合科」「人を自由にする技芸・学問(リベラルアーツ)」も創立当初からつながっているもの。あるいはもっと根底にある「自由」「表出」の原則。

良さがあまり言語化されていなかった「ふんわりした校風」も、もっと意識的に言語化され、でも元の精神を生かして捉えなおされた。教職員の中でも徹底した議論を積み重ね、やるべきことを気の遠くなるほど積み重ねながら、結果として大学合格実績も伸びていく。

自らも鴎友の卒業生で、今は娘を鴎友に通わせている人に、「昔と今と比べてどうですか?」と聞いてみたら、「なんかあんまり変わらないわね。のーんびりしてて、楽しそうで。(世間的ポジションはずいぶん違うけれど、雰囲気は変わらないのは)なんでかしら??」…
どんどん改革を続けながら、ある意味留まりつづけるという不思議。これを支えている膨大な努力があることにちょっと、思い至った。

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by an-dan-te | 2014-12-18 22:50 | 中学受験 | Comments(0)

「運針」と「礼拝」   

豊島岡では毎朝「運針」をしているというのは聞いたことがあったのですが、なんとなく縫った分が溜まっていくイメージで思い浮かべていて、「端まで縫い終わると、生徒たちはなんのためらいもなく赤い糸をすーっと抜き去り、また初めから縫い直す」というのを読んでちょっとびっくりしました。

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まー、そりゃ、取っておいたらたいへんな量になってしまいますよね。でも、月イチくらいで保存していたら、進歩の過程が見えておもしろいかなと思うんだけれど、そういう発想のものじゃないんでしょうね。

「女子学院」のほかに
「中学受験 注目校の素顔 豊島岡女子学園中学校・高等学校」
も送ってもらったので読みました。

「運針」にしても「礼拝」にしても、毎日まいにち、決まった時間枠を取って、自分と向き合う時間を持つというところが共通しています。それも六年間…

それだけの期間、コンスタントに「何か」を積み重ねればそれはその人にとって大切な「軸」を作る働きがあると思うのですが、そこに何を持ってくるかは、私学のポリシーによって異なるわけです。「運針」でも「礼拝」でも「小テスト」でも「読書」でも「ラジオ体操」でも何でも考えられますけど、どれを選ぶかによって、出来上がる人間の傾向は異なってくるでしょう。

運針が導入されたときのポリシーとしては「無心になる」「努力の積み重ねの大切さを学ぶ」「基礎基本の大切さを知る」「特技を持つ」という四つが挙げられていたそうですが、現在、その「特技」の意味は別にお針子さんになれるように、という意味ではないでしょう。毎日讃美歌を歌わせているからといって、歌手を養成しようとしているわけではないのと同じように。

毎日礼拝があり讃美歌を歌ったことは、私にとってキリスト教を信じるようになるという効果は皆無でしたが、何か自分の深いところで、「これは大丈夫」「これは危ない」というような根源的な仕分けをするための芯になっているような気がするんです。もちろん、中高六年間にそんなつもりは一切なかったですけどね。あと、それとはまったく別のことですが、趣味の音楽をするにあたってはとても頼りになる感覚を育ててくれたと思います(そういう意味では「特技」というのもハズれてはいないということに…)。

「運針」か「礼拝」かということのほかにも、違った点が多々ある学校ですが、私が特に「おぉ」と思った違う点をいくつか。

(1) 時間は有限であるということを伝える教育
限られた時間を活用するということを意識させるようにしている。部活の時間が短い中で成果を出していくこと、慌しい生活の中でも勉強時間を確保することなど。教師もなんと17:30下校(o_o)

(2) 授業はいずれも充実、だが向いている方向はやや異なる
少なくとも本から見る限りは、JGも豊島岡も非常に実のある授業をやっている模様。ただし、JGがよくいえば大学受験の先を見通しているとも、悪く言えば結局受験は塾頼みともいえる、アカデミック・教養寄りの考えで組まれている一方、豊島岡ではしっかり受験で求められていることを意識して組まれているらしい。教員自身がセンター試験を解き、東大・一橋入試問題の解説集を作成し、それらから逆算して生徒に何を教えなくてはいけないかを把握しているとのこと。これは別世界だね。

(3) 完璧主義!?
最近の生徒を見ていて気になるところとして、「完璧主義」を挙げている。「(自分も他人も)完璧じゃなくていい」「ときには弱みを見せて人に頼ってもいい」ということを伝えていきたいと(校長談話)。完璧主義…というのは、JG生からはかなり遠いところにありそう(^^;;

というわけで、すごく違う学校だなと思った。おもしろかった。

この調子で「桜蔭」とか「雙葉」とか読めたらおもしろいけどねぇ。今、出てないってことは難しいんでしょうね。

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by an-dan-te | 2014-10-02 13:52 | 中学受験 | Comments(6)

女子学院今昔: 変わらないこと、その先へ   

「中学受験 注目校の素顔 女子学院中学校・高等学校」の帯にあるのは、

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女子学院には「人と違っていい」という文化があって、その延長上に「価値観や表現方法は違ってもそれを認め合うことができる」という意識が芽生える

という、卒業生の談話から切り取った話。これはまさに、昔から変わらない女子学院の姿。

世間がなんていうかとか、前例がないとか、そういうことが怖くなくて、思ったことを発言し、思ったことを実行する。本文中では「卒業生には「日本初の…」が多い」とか「フロンティア精神」と表現されている。フロンティア精神というと新しいところを開拓しようとする精神のようだが(そういう人もいるかもしれないけど)、どちらかというとやりたいようにやったら「初」だった、というほうが多いような気がする。

夫婦で話し合って、育児休業は夫の側で取るほうが(家族全体として)都合がいい、となればそうしようそうしよう。それには世間でそれがどの程度一般的かどうかなんて関係ないんだけど、いざ申請してみたらすんごいレアケースで、数少ない前例をあたってみると、あらメーカー勤務で初の男性育休取った人の妻もJG卒。みたいな。

この本で書かれているエピソードで、昔と変わっていないことなのに、それは意識してなかったというのが一点あった。ある生徒が全国的な大会とかで賞をもらった場合など、朝礼や広報誌などで全体に知らせるよう表彰する学校が多いと思うけれど、JGの場合はそれがない。一人でひっそりと院長先生のところに呼ばれて表彰される(笑)

学校の中では、本人が考えて実行に移したことが、常識とか規範に外れていても、よほどのことがなければとがめだてされないけれど、それだけじゃなくて、よいことのほうも、「これこれが良い」ということを全体として共有しようとはしないということ。「○○全国大会優勝」「東大○○名合格」とか、なんにも。この両面が揃っているからこそ、みんなあそこまでのびのびと「自由に」振舞っていたんじゃないだろうか。

ただ、「価値観や表現方法は違ってもそれを認め合うことができる」というのは学校内ではそうかもしれないが社会に出てしまったら相手はそうとは限らない。それでたいへん苦労したりする場合もあるけれど、まぁそれでもみんななんとか、対話で解決するとか、解決しなくても気にしないことにするとか、切り抜けていくだろう。それだけの地力はつけてもらってきたと思うし。

ところで、JG生のこうした特徴は長所なのか短所なのか、それはもうどちらでもあるとしかいえないが…
この本の「おわりに」にあるように、女子学院の欠点を知りたければ、この本に書いてあることを裏返してみればよい。
・言いたいことははっきり言う→デリカシーがないのでは
・人と同じことを嫌う→協調性に欠けるのでは
など。「きっとそれもまた真なりである」(本書) (^^;; まぁ否定しづらいっていうか…

しかし、この本を読んで知った新しい動きとして、「「個」の最適化よりも「全体」の最適化」というのがある。「自己実現のための『個の最適化』ではなく、世界市民として『全体の最適化』の視点をもった人になってほしいという理念が、女子学院には伝統的に根付いています」(院長談話)

ここで、院長談話には「伝統的」とあり、私があえて「新しい動き」といったのは、つまり昔にも確かにそういう精神はあったんだけれど、昔は暗黙的カリキュラム、というか空気に断片的に書かれていて、受け取り方が人それぞれであったものが、もっと明示的カリキュラムとして実施されるようになったということだ。

自分のポテンシャルを高め、自分の頭で考えて発言・行動し、より豊かに社会に貢献するということを、より意識化して取り組んでいるのが21世紀の女子学院なのかなと、この本を通読して思った。ということはつまり、「言いたいことをはっきりいう」ことと「デリカシー」、「人と違うことを言う・する」と「協調性」、その両側もしっかり統合していかなくてはいけないわけだ。変わらないものと、その一歩先へ。

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by an-dan-te | 2014-09-30 08:08 | 中学受験 | Comments(7)

女子学院今昔: コンテンツの充実   

おおたとしまささんの「学校研究シリーズ」、去年は「開成」「麻布」「武蔵」と男子校が三タテで来て、今年は女子校。

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「中学受験 注目校の素顔 女子学院中学校・高等学校」(*)
…たいへん興味深く、一気に読みました。私のいたころ(ン十年前)と驚くほど変わらないことと、そして大きく変わったこと。

毎朝の礼拝、毎週の聖書の授業、学年対抗の体育祭、修養会など、枠組み部分はあまり変化ありません。合唱大会がなくなったことはショックですけど。

でも、中身は、というか考え方が、大きく違うようです。中でもびっくりしたのが、
「聖書」にペーパーテストがある!!(o_o)

昔の聖書の授業というと、先生がたんたんと思うところを述べているというか、生徒はそれぞれ睡眠や休息や英語の予習や、思い思いに憩い(?)のひとときを過ごしていたのですが、今はちゃんと学年ごとに深まっていく学習内容が組まれており、「暗記しなければいけない基礎知識も非常に多いです」とある。

キリスト教の信者になってもらうためのものではなく、自分の頭で考える土台となる知識。「客観的なテストができないような授業をするつもりはありません」。聖書を通して、キリスト教の基本を学び、ヨーロッパ文化や学問の源流に触れる。世界史や、人間そのものについて、キリスト教という切り口から学ばせる教養教育としての位置づけになっている。

聖書の時間では徹底して「知識」を与え、礼拝を通して内省の時間を持たせる。

これまたびっくりしたのが、
「礼拝」で聖書の話をしている!!
ということで、つまり、昔はホームルーム礼拝(各教室で行われ、生徒が持ちまわりで話をする礼拝)だと、生徒が勝手に選んだ聖書の一節を読み、スピーチをするんだけど、スピーチの内容は単に自分の関心のあることで、およそ聖書とは関係ないものが多かった。トーンとしては、真面目から不真面目までいろいろだったけど。

今は、聖書の一節はあらかじめ「割り当てられる」もので、そしてそれに関連した内容のスピーチをする。なんと、あらかじめ原稿を書いて担任のチェックをもらうそうだ。

いやこりゃすごく違うことだね…

もちろん、他教科でも、中一理科では徹底した実験・実習をやるとか、高校では理文問わず一年間みっちり、明治から敗戦までの歴史を学び、「なぜ戦争が起き、そして負けたのか」に迫っていくとか、驚きのコンテンツの充実ぶり。

昔も、それぞれの生徒にとって「心に残る授業」があって、それを目に見えない宝として持って卒業してはいたと思うんだけれど、そういった授業は、先生一人ひとりの思うところに任されて行われていたもので、たまたまその先生の授業と生徒の間にビビビッとチャネルが成立したときだけ、大きなものを受け取ることになる。

今はもっと、学校としてどういう組み立てでいつ何を伝えていくのか、明確な意図を持ってカリキュラムを整えているらしい。

みちっと、中身が詰まった感じ。

ま、いいことなんだろうけど…

私が好きだった女子学院はもっと、余白があって、暇があって、授業とか宿題とかはあまり存在感を主張しすぎず、茫漠たる時間と、多種多様な個性を持つ仲間がいる空間と、自由が与えられるところ。何をやってもよく、何もしなくてもいいみたいな、そんなところが心地よかったんだけどねぇ。(つづく)

(*) 10/2発行予定。私の本と同じ編集者さんが担当しているので、見本本をいただきました。

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by an-dan-te | 2014-09-28 08:03 | 中学受験 | Comments(4)

■中学入ってみてどう?   

中学受験は、合格すればハッピーエンドというものではなくて、そこは六年間の一貫校生活の始まり。

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中学受験、だいぶ親が漕いでた、という場合、気になるのは、入ってからちゃんとやってけるのかということだけど。
親の力で押し込んだら、深海魚まっしぐら!?
中学で伸びる子になる条件!?
入ってからの生活が生き生きしてれば、つまり、勉強でなくても部活とか何か熱意を向けられるものがあって、授業はつまらないこともあるとしても、会いたいしゃべりたい友だちがいたりして、だいたい学校には楽しく通ってるというのであれば、そのうちなんとかなっていくことが多いでしょう。

まぁ、「たるむ」時期があっても、それはそれで。
中だるみ上等!! 中高一貫校の生活
中だるみのあと、高校での勉強

中学で始まる科目、数学と英語
算数から数学へ
算数の得意と数学の得意はどのくらいつながるのか
マイナスかけるマイナスはなぜプラス!?
数学を勉強しとくと、何がいいの?
英語の先取りってどうなんだろう

一貫校の教育
中高一貫校の教育力: 中一の授業
課題提出・小テスト・補習…「面倒見」の考え方
「面倒見」の根本はやっぱり授業
ダブルスクールでないことのありがたさ
ダブルスクールからの脱却
主要教科、という考え方。

中学生活あれこれ
部活で青春!!
私立だとかかるお金
私立中に行ったら塾代はいらないの?
塾いらずの学校って、どこのこと??
中学生向け、夏休み宿題計画の立て方

【はなひめ中学生活】
制服美人
早寝早起き満員電車
はじめての定期テスト、親のできること

【こじろう中学生活】
こじろう中学入学式
またろう&こじろう弁当開始
こじろうオリエンテーション合宿
こじろう参観保護者会
お弁当プロブレム、ここまでのまとめ
部活と定期試験
「ふつう」って何ですか
中高一貫、その半分の三年間

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by an-dan-te | 2013-11-24 22:31 | 中学受験 | Comments(11)

■高校受験ってどう?   

いろんな事情から、中学受験にするか高校受験をするか…と迷うこともあると思います。

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まずざっくりとした比較
中学受験・高校受験・大学受験
中学受験と高校受験比較(勉強編)
中受と高受、どっちがお得?

どういう子が中学受験に向かないのか、あるいは、高校受験に向いているのか…
片付けのできない子は中学受験に向かない?
うっかりする子は中受に向かないの??
結局のところ、片づけができて、注意深いのであれば、それは中学受験でもやりやすいでしょうし、また、公立中に行っても、内申をきちんと取り、難関の公立高校に合格しやすいでしょう。まぁ、どこまでいってもうちの子はうちの子なんで、やれるようにやるしかないし、それでもって中学受験でも高校受験にも「それなり」にはできるとしかいいようがないです。
高校受験向きの子

都立高校などに行く場合は避けて通れない「内申」の話。インターエデュなどでは不公平な評価についての書き込みがどっと入ることがありますが…
内申という評価
またろうの中学校生活を通しての実感では、えこひいき的な評価を感じたことはありませんでした。わりと明朗会計の先生が多かったです。その「評価関数」そのものに疑問がある場合はありますが。
内申という評価が測るもの
内申の学校間格差
小さくいえばわりと公平…しかし、先生が違えば、あるいは学校が違えばまったく別の評価になるわけで、大きくいえば相当不公平です。ま、そういうものなんです。

それでも、学力重点校となっている都立高校は、内申の比重が低めで、内申なしの枠も設けるなど、特別学力が高い子であれば、学校運・先生運が多少悪かろうとも、やや内申を取りにくい「体質」であろうとも、きちんと受かるような配慮がなされており、大学合格実績も一時よりずっと持ち直しています。
トップ都立の「国立四校」「A率」
トップ都立は、どのへんの私立に相当するの?

たとえばこじろうが、公立中に進学したとして、これらトップ都立に合格できたのかどうかはまったくわかりません。ただ個人的には、仮にこじろうが高校受験でトップ都立高校に合格し、さらにこじろうの行く予定の大学またはさらに難関の国立大などに行けたとしても、だったらそっちでもよかったとは思わないので、あまり比べてもしょうがないんですけどね。

中学受験したけれど、諸事情で公立中へ行って高校受験する場合…
中受した子が公立中へ行った場合の成績
勉強はけっこういけることが多いと思います。ただ、そんなちょくちょく受験してるとほかのことがしにくいですけど。

中受より高受、と思う理由が経済面であれば、公立中高一貫校という考え方もあります。ただし、私立進学で得られるメリットのうち相当な部分が失われるので代わりにはならないというか、やはり別物という気がします。
公立中高一貫校という選択

公立小学校について
小学校の教室、今昔
公立小学校、空気の教育

公立中コースに行くならば…
中学受験をしないならどんな勉強がお勧め?
またろうの「バカ日本地図」
勉強の土台となる分は身につけられるように、親が目配りする必要があります。

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by an-dan-te | 2013-11-16 22:12 | 高校受験 | Comments(6)

■私学の価値   

公立小に通っている子どもが、塾に行ってみると、そこには学校のクラスとはちょっと違う集団があります。
塾の楽しみは私学の入り口

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単に「偏差値輪切り」されていることからでも、ある空気が生まれるのです。具体的には、授業がしやすいということですが(塾はそれが目的ですから)。
「偏差値輪切り」のよいところ
私立中では、学力がある程度揃っているだけではなくて、学校のカラーを選択することにより、ある程度似た雰囲気の子が集まっています。しかし「比較的」均質であることは「みんな同じ」となることを意味しません。
均質な集団の中で際立つ多様性
私学の価値1: 均質性の中の多様性
その中で、高校受験で分断されない、六年間を過ごします。
私学の価値2: 中学受験があり、高校受験がないこと
受験に分断されない六年間
私が半年間だけ公立中に通って、最も苦痛だったものは「授業」です。
私学の価値3: 授業
学校で過ごす時間の大きな部分を占める授業。これを実りあるものにするために、生徒の学力が揃っていることは好条件ですけど、それだけではありません。学校のポリシーが定まっているから、きちんと「そちらに向かって」進んでいけるのですね。
私立中はいじめが少ないのか??
この点については、軽々しく論じることはできません。私立でも様々としかいいようがありませんが、それでも、いじめの置きにくい土壌というのはやはりあります。
私学の価値4: いじめを避ける

思春期に差し掛かって、とにかく親の言うとおりになんかしたくはないという六年間…
空気の教育、六年間
どういう先生や友人に囲まれて、どういう空気の中で過ごすかは、かなり大きなことです。

大学進学実績というのも、気にはなると思いますが、
大学受験昔々: 高校という場のチカラ
自分の目指したいあたりが、「100」とかでなくても、「ゼロ」や「1」ではなくて複数いるくらいのものであれば、あとは自分次第かなと。

入ってみたらどうだったかの話いくつか
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by an-dan-te | 2013-11-09 13:33 | 中学受験 | Comments(0)

■私学、それぞれのカラー   

それぞれいろいろなカラーを持った私学の中から選べる、というのが、中学受験の醍醐味のひとつですよね。

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公立中も、現在は選択性のところがあるようですが(うちの地域は違うけど)、中学校ごとに選ぶだけの違いがあるかというとなかなか難しい。たまたまいる校長、たまたまその年の生徒、組み合わせで左右されるものなので…

たとえば、男女別学? それとも共学?

女子校いろいろ回ってみて思うのは、私はやっぱり女子校が好きだなー、ということです。
女子校、最高!!(100%ガールズ) …ほとんどフェリスの話

女子校ってどんなところ?
スクールカーストと女子校

女子校育ちの、強みと弱み
「女子校育ち」ということ
恋愛下手!? 女子校育ちの弱点その1
空気読めない!? 女子校育ちの弱点その2

母親が男子校を見に行くと、ピンと来ないって危険があるかも? 人によるらしいけど。
女子校と男子校、わくわく度の違い!?

学校あれこれ
麻布の自由、JGの自由
武蔵の「ゆとり教育」
開成流の「自由」と、結果として東大合格する教育
灘の国語授業「銀の匙」
JG文化祭 - 変わること、変わらないこと
学校と宗教、そして歌
大学付属校もいろいろ
小入・中入・高入
ポリシーと、伝統と、そして集まってくる生徒たちがそれぞれの学校カラーを色濃く支えています。

学校比較について
東大合格者数と女子御三家
学校別生涯賃金期待値ランキングのからくり
サービスのいい学校
「出口がよすぎない学校」のイメージ
そして出口のいい学校の探し方

過去問にも学校の意図が表れます。
洗足2011算数解いてみた
洗足2011算数解いてみた(後編)
吉祥女子2011算数解いてみた(前編)
吉祥女子2011算数解いてみた(後編)
鴎友2011算数解いてみた(前編)
鴎友2011算数解いてみた(後編)
早実2011算数解いてみた(前編)
早実2011算数解いてみた(後編)
大妻多摩2011算数解いてみた
カリタス2011算数解いてみた
開成2011算数解いてみた(前半)
開成2011算数解いてみた(後半)

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by an-dan-te | 2013-10-31 12:53 | 中学受験 | Comments(4)

開成流の「自由」と、結果として東大合格する教育   

開成のことを、ひ弱なガリ勉学校と思っている人はよもやいませんよね? 大学にはそれこそたくさんの開成卒の人がいましたが、なんというか、もっとずっと体育会系のイメージです。

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ある開成卒クラスメイトが、これから授業が始まるときに、なぜだか「うぉー」といいながら走って教室に入ってきて、その勢いで「どん」と机に手をついたら机の脚がぐらぐらになってしまったということがありましたが(笑)、その意味不明な「アツさ」が開成っぽいという気がします。体育会系のノリで勉強もするし、きっちりレポートも期限どおり出すけど実験はあまりうまくないみたいな。

「弱くても勝てます」にあるように、
(参照過去記事「続けられる人々(開成野球部のセオリー)」)
努力をきちんきちんと積んでいける、時間の使い方もうまいというのが開成生の大きな特徴であると思います。

それで、そういう開成生はどうやって育つのかという、麻布、武蔵ときて次は
中学受験 注目校の素顔 開成中学校・高等学校
ですが。

開成という学校の歴史はなかなかに複雑で、盛り上がったり、生徒が集まらなくなったり、そのどこを取って開成の原型ができたといってよいかはわかりにくいのですが、こんな話があります:
開成の前身である共立学校が廃校状態に陥ったときに、その再建を託されたのが高橋是清という人である。この人は、14歳でアメリカに留学したけれどそこで奴隷に売られてしまい…という波乱万丈な人生のスタートを切った人なのだが、なんとか奴隷から逃れて帰国して大学で英語を教えたり文部省に勤めたりいろいろ。そして再建の話を受けたときはまだ25歳(o_o;;
その高橋が掲げた教育方針というのが
「東京大学予備門への入学を目指す生徒に、東京大学予備門の教員を招聘して教授する」
という、明確すぎるくらい明確なものだった。それで、共立学校から大量の合格者を輩出するようになって、共立学校の名は全国的に轟いた。

それでまたあと、経営難の時代を迎えたり、いろいろあったのだけれど、「開成らしさ」の一部は少なくとも高橋の時代に築かれたのだろう。「ペンと剣」の校章も、名物の運動会も、この時代に始まっている。

「ゆとり」で始まった武蔵と、このストレートな方針でスタートした開成はずいぶん対照的ですね。

とはいえ、現在の開成では、「ガリ勉して東大を目指せ」などという学校からの明示的誘導はないわけで、東大に入れるという目的の教育ではなく、結果として多くの人が東大に入るという教育になっています。
「開成の生徒は基本的にあまのじゃくですから、教員が『東大に行け』と言おうものなら、みんな東大だけには行かなくなると思いますよ」(校長談)

まぁ、開成生のことを「あまのじゃく」と呼ぶかどうかには疑問があるけれど、ともかくそんなストレートな物言いでは逆効果だっていうのは確かでしょう。そして、直な誘導の代わりに何があるかというと、「自由」であるというわけ。

引き続き、校長先生の談話から:
「生徒が自分のなりたい姿を思い描けるようにすることが、開成の教育の真髄だろうと思います。そのうえで、そのために必要なアドバイスを、我々はしているだけです」
「生徒が自由に自分の好きなことを見つけるために非常に重要なのは、教員が自由であるという前提です。教員が自由でなければ、自由な生徒は育てられません」
要するに、教員が主体的に、これがよいと考える方法で授業をし、その姿をカッコイイと思う生徒が、主体的に選択する姿勢をまねするようになる、と。

それはよいとして、主体的に、なぜ多数の生徒が結果として東大を選ぶのかというと、「ロールモデルが身近にいることが大事」というポイントにつながる。

中学のうちから高校の先輩が見えるのは、中高一貫校のよいところ。先輩が、自分の好きなことを、高いレベルでやっているのを見て、彼らが高校二年生くらいまでは部活にそれぞれ没頭していたのが、高三の運動会が終わるとスイッチを切り替えて猛勉強して、東大に受かっていくのを見て、「自分も」となる。

もちろん、ロールモデルは東大進学に限ったわけではないけれど、圧倒的な数の力というのがある。「大学受験昔々: 高校という場のチカラ」に書いたように、JGだったら、「たまたま」東大を目指そうという話になったときに、その仲間はいて、自然に目標に向かっていくことはできるけれど、ロールモデルとして東大進学はかなりレアものであって、まったく必然ではない。数があれだけ違って、「流れ」が強ければ、まったく別世界になるだろう。

あれ? 「体育会系」の話に到達する前にこの長さになってしまった。(つづくかどうかわからない)

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by an-dan-te | 2013-10-11 12:03 | 中学受験 | Comments(9)

武蔵の「ゆとり教育」   

麻布とJGは、中高生時代フルに自由を謳歌して好きなことに没頭し、でも自由と勝手は違うこともじんわり学んで、最後はつじつま合わせ力を発揮して大学受験はなんとかする、みたいな部分で似ているところがあると思うんですが。

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似ているのに、というか、似ているから、なのか、どうも麻布の人とは仲良くなれませんでした(^^;; 遊び慣れていて、こなれた感じがなんとなく嫌で(たぶんあちらもこちらが嫌だったのだろうけど)。

それで、意識したわけじゃないけれど、結果として、親しくなった人の多くは武蔵出身でした。

間違いなく一人残らず変人で、自分の興味分野はどこまでも深堀りしてあって、ちょいと水を向ければいくらでも語ってくれます。語り口はスマートなわけではないけれど、対象分野への情熱がこんこんと湧き出てくるような。相対していて決して退屈することがない人たちです。

要領はなんか悪いんです。自分にとって、こうすると得、こうするとうまく渡っていけるみたいなツボを押さえようとせず、それより自分の興味の対象分野への愛のほうが勝ってしまうのかなと。元彼は二浪だったし、「超東大脳の作り方」の伊東さんなんて三浪。でもその回り道すべてが、その人の深みというか味になっているような感じです。

なんであんなおもしろい人ばっかりだったんだろう…という興味で、「中学受験 注目校の素顔 武蔵高等学校中学校」を読みました。って前置き長っ。

そのように私にとってはある意味思い入れの深い学校でしたが、中身についてはほとんど知らなかったので、武蔵が旧制七年生高校としてスタートしたということも今回初めて知りました。昔、「一中(日比谷高校)一高(東大駒場キャンパス)帝大」というのが完璧エリートコースだったのですが、一高の入試が狭き門で、帝大に入るより難しかった…のだそうです。それで、一高受験をスキップできる、帝大へのバイパスコースが七年生高校。

しかも武蔵は、その成り立ちがリッチで、莫大な私財を投じて作られたものですから(そこは麻布と違う)、受験競争に巻き込まれず、設備・教材・教員に恵まれ、大学に直結する教養と学問を生徒たちに授けることができる場となることができたのです。

このように、出発点がそもそも「ゆとり」であったことは非常に興味深いことです。その後、中高一貫校に変わったり、いろいろ時代が移り変わる中ではやはり、大学合格実績が求められる風潮と、武蔵の教育の理想を貫きたいと思う気持ちが、ぶつかり合ったりしていた(している)ようですが。

武蔵の教育は、とにかく「本物」に触れるということ。「山上学校」と「海浜学校」も伝統的に続いていますが、ふだんの授業の中でも、あえて無駄に見えるルートを地道に辿っていくようなことをする。

そうやって「本物」に触れることは何をもたらすのか、ということは必ずしも明らかではないんだけれど、ずーっと種を撒いていく。発芽しない種のほうが多くても、それはそれ。「山上学校」ではたとえば、自然が観察できるとか、足腰が鍛えられるといった、見える成果もあるだろうけれど、それだけが狙いではない。「キミたちは、もっとのんびりしなさい。ぼーっとした時間をつくるようにしなさい。ゲームをやっているのはぼーっとしていることにはなりません。山歩きをしていたら、ときどき頭がからっぽになったでしょう。あの感覚が大事です」(梶取校長)

つまり「余白」。まさに「ゆとり」である。

基礎学力の土台があって、本物に触れる教育があり、それを表現・ディスカッションさせる場があって、それをまったり醸成していくゆとりがある。

「自調自考」は自動的に、あるいは掛け声だけでできるものではなくて、周到に準備された…短期間で考えて作られたものではなくて、伝統の中で空気が育てられてきたことによって実現する場があって、支えられ育てられるものである。

そうやって、ああいうおもしろい人たちが育ったのだな、と思うと、「教育」というものに対する示唆が非常に多く含まれていることが感じられる。

ただ、こういう真のゆとり教育というのは、いい人材(生徒も先生も)が集まっていないと、よい面が十分に出てこないものなので、今の武蔵は昔の武蔵とは違う難しさを抱えているとも言われている。この本を読むと、武蔵も「変わらないために変わりつづけます」ということで、教養・学問のためにも、大学受験のためにも必要な基礎学力の強化を含めて、昔より面倒見よくやってみたりといろいろ試しているようだ。

改革がうまくいって、魅力的な人材を輩出し続けてくれたらいいな…と思っています。

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by an-dan-te | 2013-10-07 13:09 | 中学受験 | Comments(8)