人気ブログランキング | 話題のタグを見る

テストのテクニック、こじろうへの遺伝   

とりあえず、またろうに身につけてほしい「テストのテクニック」って…

・制限時間内で、得点を最大にするよう、取れるところから解いていく。
・選択肢のあるものなら、ぜんぜんわからなくても何か書いておく。

とかかな。まずは。このあたりはほとんど、「テクニック」というほどのものじゃなくって、日常の段取りくらいの難易度だ。こじろうはわりと上手にやっているようだが、またろうは極端に苦手。時間感覚がないこと、点数に対する貪欲さがないことが拍車をかける。

またろうが、こんな程度のこともできてないのにI塾テストならそこそこ取れていたのは、テスト問題がたいてい難易度順に並んでるから。あれでよけい、工夫なく頭から解いていく癖がついてしまったともいえる。

あと、一歩進めて、自分が「うっかり」しやすい条件を知り、具体的に対策をする、っていうことができればなおよい。イコールの後に、変形した文字式を書いたら、終わる瞬間に、直前の式に目を走らせてプラマイチェック、とか、概算で想像してみて桁違いでないか確認する、とか、文頭の大文字よーし、文末のピリオドよーし、って指差し確認とか。

どういうふうに力を入れればミスが防げるかは、自分のテスト結果との冷静な対話から学ぶしかない。またろうにはちょっと難しいかね…。こじろうもまだ修行が足りない。


私がとりわけ得意だという「テストのテクニック」は、こういう次元のものではない。

例1: 理系受験者が文系の国語にチャレンジ、の巻
私は大学受験のとき、第三志望として、第二志望(理工学部)と同じ大学の文学部を受けた。
#なんと、節操のない…

過去問は開いたこともないまま、「国語なら得意だし」くらいの軽い気持ちで問題用紙を開くと、まぁ現代文はふつう。理系も文系もあまり関係ない。次が文学史。。これは、まったく覚えてないので選択肢のニオイでさくっと済ませる。ここまではいいとして…

古文。源氏物語の一部かなんか、主語が明示されず綿々と続く文章で、さっぱり意味不明。これは困ったなと思ったが、設問を見ると最初が「登場人物は何人ですか」。それから後の設問は忘れたが、設問の視点を借りると、急に霧が晴れたように読み解けて、本文も答えもすっきりはっきり。

漢文。驚いたことに、白文だ。ここが理系の国語(返り点あり)との違いなのね。それにしてもまったく読めないぞ。と、思ったが、これまた設問を見ると、その答えだけはさーっとわかってしまう。

例2: 大学の定期テスト(まるきりわからない数学)
大学に入ってからの、数学のテスト。私は、高校のころもそんなに数学が得意じゃなかったけど、大学での数学は暗号並みで、いまだに、何を教わっていたのかさえわからない。それでも、単位を落としたことはない。

どうやっていたかというと、人脈で過去問を入手し、また別の人脈でそれを解いてもらい、前夜ひたすらその解答の流れに身を任せ、じっくり味わう。書いてみる。するとアラ不思議、翌日はその類題だけなんとなく解けるのだ。まったく理解してないので、このあやふやなスキルは24時間限定。

いつでも私は、自分が理解している度合いと、テストで取った点の乖離が誰よりも大きいという自信があった。とにかく、設問の群れを包む空気をふとつかんで、過去に目にした模範解答の精に一瞬だけ舞い降りてもらうみたいな解き方(なんじゃそりゃ)。


こじろうはこの「血」を受け継いでいるらしく、非常に浅い理解のまま、きれいに点が取れることがある。すごくかすかな手がかり、本質的な理解でない、迷信に近いような部分をうまく利用しているんだと思う。だからちょっとひねられたり、ある線を越えて難しくなるとお手上げだったりする。

でも、「嘘でも」解けるというレベルで何度か繰り返していると、ある日、突然本物の理解になることがある。そうやって、こじろうは日本語その他を習得してきた。発達検査のときに「具体に弱く、抽象に強い」という不思議な結果が出たが、だからこそ可能な(必要な)学習パスなのだろう。経験上、このパスは文法習得(現代文、古文、英文問わず)にはとりわけ有効。

私はテストテクニックを持っていて、とてもよかったと思っている。そういう勘は今の仕事にも非常に役立っている。でも言語能力の裏打ちがないとほんとにまったく役に立たないものになるような気がするんだけど…こじろうは、日本語苦手ってところが、私と違うところである。今後どうなっていくんだろう??

テストのテクニック、こじろうへの遺伝_f0185839_15515627.gif
「はなひめ」 またろう画

by an-dan-te | 2008-11-27 15:52 | 大学受験 | Comments(7)

Commented by Buckeye at 2008-11-27 21:35 x
うわ~、私と真逆。

私は本質的に理解していないものはまったくダメ。逆に、正しく理解していることがあれば、そこから派生するものであればたいがいなんとかなる。だから本質というか根源というか、そちらになるべく近い部分を理解するように努力する。うまく行けば、たった一つの理解だけで、普通なら10も20も30も覚えたり理解したりしなければならない範囲をカバーできるわけで。

ま、だからでこぼこがめちゃめちゃ激しいんですが。

テストテクではないけど、(↑)の能力は今の仕事にとってもよく役立ってます。カッコつけて言えば、枝葉末節は気にせずポイントだけ押さえて根源に迫るトレーニングを繰り返してきたわけなので。
Commented by Buckeye at 2008-11-27 21:36 x
それにしても……またろうくん、絵、うまいなぁ。
Commented by an-dan-te at 2008-11-27 21:58
> うわ~、私と真逆。
そうそう。
よしぞうもBuckeyeさん系ですが、ほんと「派生」「関連づけ」とかうまいなーと思います。

> 枝葉末節は気にせずポイントだけ押さえて根源に迫るトレーニ
> ングを繰り返してきたわけなので。
わかります~
私は、鋭い忘却力を生かして「勘」を磨いてきたんです(マジ)。
Commented by スケルツオ at 2008-11-28 07:30 x
>急に霧が晴れたように読み解けて、本文も答えもすっきりはっきり

国語の出来ない私にとっては夢のようなお話です・・・
子供3人、みんな国語が出来ないのは、間違いなく遺伝ですね。

>なんと、節操のない…

でも、結構こういうのってありですよね。
かくいう私も、私立は国立一期校(共通一次より前の世代なので・・)
とはまったく別の系統の理系の学部学科を受験。
そして二期校は○○教育大学、特別教科課程音楽
(高校の音楽の先生の免許が取れる)を受験しました。
回りからは分裂症か・・・と言われましたけれど。
Commented by an-dan-te at 2008-11-28 16:51
そういえば、第一志望と第二志望ですでに系統違いだった…(^^;;
スケルツオさんは、さらに音楽まで入って幅広いですね。

第二志望(なぜか電気工学)とか第三志望(文学部)とか行ったらどんな人生になってたのか、想像すると楽しいっていうか怖いっていうか…
子どもには、私よりもうちょっとまじめに、適性や「夢」を考えて進路を選んでほしいです(--;;
Commented by ばっかいず世話係 at 2008-11-28 18:42 x
こちらでは、はじめまして。お邪魔します!

どういう形にせよ、類推で正解に到達する力、すごいです! 私はレンガを積み重ねるがごとく、わかってることを理屈でつなげて解く方でした。それができるのが国語と数学と社会、できないのが英語と理科。類推で少しはカバーできる英語は人並みで、どうにもならん理科は無茶苦茶でした・・・。

 それにしても、人の理解の形って本当にいろいろなんですね~。この年にしてそれがわかって、すごく面白い! でも、我が子の場合、面白がってばかりもいられませんね。いったいどうしたらわからせられるんだい~ <こばっかいの数学

Commented by an-dan-te at 2008-11-28 22:11
ばっかいず世話係さん、ようこそ!!
私はずっと前から人それぞれの「脳みそのかたち」に興味があったんですが、それで自分とすごく違う人に惹かれて結婚し、三人子どもを産んだらここまでバラエティー豊かに(^^;;

おもしろいです。面白がってばかりもいられないんだけど。おっしゃるとおりでございます。

<< 今日から特別カリキュラムだそうだ 中学受験VS高校受験 >>