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伝統校のような新興校のような(鴎友)   

初めて鴎友に行ったのは、四年生のはなひめを文化祭に連れて行ったとき。初めてなのになんか懐かしい気がしたのと、元気かつ自然体の生徒たちを見ていると、あぁここは「自由に息ができる」場所だなと思ったことを覚えている。

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「中学受験注目校の素顔 学校研究シリーズ」も七冊目となり、今回は「鴎友学園(おおたとしまさ著、ダイヤモンド社)」。このシリーズは、どの学校の本も大まかな構成を揃えてあることが特徴なのだが、その第一章の、卒業生インタビューが…

すごく上の世代だったからびっくりした(o_o)
だって、学童疎開で大変な目に遭ってから東京に戻ってきて…という話から始まるんだもの。ほかの学校の本はみんなもっと若い人だったんだけど。

若い(近い)世代の人のほうが、これから入る人の参考にはなりやすいのでは? と不思議に思った。それと、鴎友って、それこそ「偏差値38からの」学校改革で今の姿に変化してきたので、そのずっと前の話と今では、そのままつながらないのではという気もしたのだ。

でも、この本を読み終わったら、あえて昔の鴎友の体験談からスタートしたことを深く納得した。

今の鴎友学園の特徴というと、まず文化祭でも説明会でも情報公開でも入試でも、その行き届いた細やかなサービス。こんなに親切丁寧な伝統校というのはふつうない。だってそんなことする必要ないものね。

それと、リトミックや園芸みたいないわゆるお勉強以外の活動から、もちろん大学受験につながる学力方面の施策(オールイングリッシュの授業やら、きめ細かい課題確認やら)も充実、あれかこれかではなく「あれもこれも」盛りだくさんなところ。

大学合格実績を急激に伸ばしているところ。

そういうところって、新興校っぽいよね??

でも、中にいる生徒たちはなんだかのんびりしてて楽しそうで、全体が「板についている」。もろもろの施策も、取ってつけたような感じはなくてしっくりと馴染んでいる。そういう部分は、追い付け追い越せの新興校的あり方ではなく、やはり伝統校的というふうに見える。

その、一見不思議に見えるギャップを繋いでいるものが、昔の鴎友がすでに持っていた理念や教育方法であったというのが、この本を読んだらよくわかった。リトミックや園芸は元からずっとあったもの、今でいう総合学習的な考えである「合科」「人を自由にする技芸・学問(リベラルアーツ)」も創立当初からつながっているもの。あるいはもっと根底にある「自由」「表出」の原則。

良さがあまり言語化されていなかった「ふんわりした校風」も、もっと意識的に言語化され、でも元の精神を生かして捉えなおされた。教職員の中でも徹底した議論を積み重ね、やるべきことを気の遠くなるほど積み重ねながら、結果として大学合格実績も伸びていく。

自らも鴎友の卒業生で、今は娘を鴎友に通わせている人に、「昔と今と比べてどうですか?」と聞いてみたら、「なんかあんまり変わらないわね。のーんびりしてて、楽しそうで。(世間的ポジションはずいぶん違うけれど、雰囲気は変わらないのは)なんでかしら??」…
どんどん改革を続けながら、ある意味留まりつづけるという不思議。これを支えている膨大な努力があることにちょっと、思い至った。

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by an-dan-te | 2014-12-18 22:50 | 中学受験 | Comments(0)

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