緻密に勉強をするスキル   

数日前、通勤電車で私のすぐ前に立っていた女子高校生(私立中高一貫校の制服を着ている)が、世界史の一問一答を広げていました。

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見るともなしに見ているうちに、その子が手に持っているペンの、リズムのよい動きにすっかり見とれてしまいました。電車の中で勉強物を広げている中高生はよくいますが、そこまで真剣に、効率よく勉強している姿はなかなか見かけなかったからです。

一問一問、自分がその事項をどのくらい理解しているかをチェックし、重要な個所、怪しい個所、暗記しなければいけない個所を確認。しかるべきときにその事項に戻ってこられるように、適切なマーキングを残す。頭がフル回転していて、自分がその教材・この時間で最大限吸収できるものを掬い取ろうとしていることが、視線の動き、ペン先の動きからよくわかりました。

まず間違いなく、とても勉強のできるお嬢さんだと思います。「勉強をすることができる」ことと「勉強ができる(学力が高い)」ことはイコールではありませんが、高いレベルで「勉強をすることができる」スキルとモチベーションを併せ持って高校生まで成長すれば、それは確実に、勉強ができる状態になっていることでしょう。

一方、たまたま勉強の様子を見ることができたサンプル数名(いずれも男子、中学受験経験なし、高校ではそれなりの難関校に合格している)…は、ほんと、勉強に使った時間がもったいないと思うようなスタイルでした。勉強ではなくて、もっと本人が真剣になれる何か別のことに没頭したほうが、もっと人生に役立つ深いことを学べるだろうと思えるような(ま、だからといって勉強しないでいると大学受験では困りますけどね)。

たとえば、問題集を解くとします。あんまり深く考えないまま、だーっと解答欄を埋め、終わると赤ボールペンと解答を取り出す。それで、自分の答えが解答と同じならマル、違っていれば赤で答えを写す。写し終えたら即パタンと閉じる。あー終わった!!

…これって、「勉強」ですか? 違うよね!?

自分の答えと解答のどこに違いがあるのか、理解する。
違っていたなら、何の不足でそのような事態に至ったのか、分析する。
その不足をどう補えばよいのか、見通しを立てる。
その見通しに沿って、必要なアクションを取る(解説をよく読んで理解する、暗記する、など)。
後日の自分のための学習の手がかりを残す。

それをするのが勉強ですよね。なんとなーく、赤黒で埋まった問題集を作成することではなくて。

要するに、必要な事項を身につけるのに、自分が手と頭をどう働かせたら最大限の効率が出せるのかってこと。一般的なセオリーはあるだろうし、あとは自分に合うように工夫しなきゃね。

「緻密に勉強をする」ことは才能とかセンスではなくてスキルとして習得できるものだと思うのですが、まぁ息をするように自然にそういうことができる人(教わらなくっても)っていうのは才能・センスだろうけど。

中学受験のときは、かなり丁寧に親か先生が寄り添って、意味のある勉強というのはこういうふうにするものだってのを身につけさせる(というか、とりあえず実行させる)でしょ。中学校に入って、「お年頃」になると反抗もあるから必ずしもそうやって勉強を続けるわけではないけれど、どうやれば自分の中で学習が「噛み合って」、前に進んでいけるのかということはちゃんと経験を持って知っている。それは、けっこう大きなことだと思うのです。自分で必要を感じれば、また呼び戻して、磨くこともできます。

高校受験勉強をする時期には、もうすでに「お年頃」なのでそんな間近に寄り添うことはできなくなっちゃいます。「才能」がある子は自分で必要なスタイルを身につけて行きますが、そうでない子はそのまんま。

勉強スタイルがいい加減でも、数学とかで才能・センスがあると、いろんなボコ穴を補って、高校受験くらいはなんとかなったりするんです。中学受験よりはその辺(緻密さに関して)ゆるいから。でも、だからって勉強を甘く見てると、その後で痛い目にあうこともあるんですよね。

中学受験で、丁寧に導いて、「緻密に勉強をするスキル」を身につけられたら、それは一生モノの財産です。

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by an-dan-te | 2013-09-04 12:54 | 中学受験 | Comments(15)

Commented by りゅんりゅん at 2013-09-04 13:15 x
本当に!アンダンテさんのおかげで、中学受験勉強の目的を勉強方法を身に付けさせる、におくことができたので、成績に一喜一憂することが減り、母の精神衛生上とても助かってます。とはいえ、小学生ののんびり娘、どこまで身についているかは不安。でも、ここに戻ってもう一回考えようっと。つまり、前回のサピオープン撃沈しました(爆)。
Commented by れん at 2013-09-04 15:27 x
>「才能」がある子は自分で必要なスタイルを身につけて行きますが、
>そうでない子はそのまんま。

うーん。さすがにそれは言い過ぎではないかと思いました。
そうでない子がそのまんま、なのはそうかもしれませんが、
その同じ子が、中学受験をしていたら、勉強するスキルが身に付いて、
以降の学業で万事快調、ということでもない気が・・・。
アンダンテさんが、中学受験をお勧めする気持ちには
同意せずとも理解していますが。
Commented by an-dan-te at 2013-09-04 16:44
りゅんりゅんさん、
いやあの、私もなんだかんだいって一喜一憂してましたし、目的は勉強方法を身につけるとか勉強の中身だけじゃなくてやっぱり合格とそれに続く中学校生活も含まれてたんで…まぁ、そんなもんじゃないですか。現実は、ごちゃごちゃしてますが、いいんですそれでも。

でもごちゃごちゃ混じった中に、非常に長い目で見る部分も入ってるということで、少しだけ距離が保てる気がするんです。
Commented by an-dan-te at 2013-09-04 16:50
れんさん、
もちろん、中学受験した子がすべてOKになるわけでは全然ないんですが。「そうでない子はそのまんま」になる素質の子にでも、他律的に「きちんと勉強」を体験させることには大きな意味と可能性があると思っています。他律的に…の部分は、中学生になってからではたいがい遅いんですよね。

中学受験で思うような結果が出なくて、結果的に公立中に行った場合、気持ち的には難しい部分もあるでしょうけど、高校受験ではかなりよい結果を収めることが多いのは、ここいらへんのことも関係が深いのでは、という気がします。私自身も、合格にはつながらなかった中学受験勉強がとても大きな価値のあるものだったと思いますし。
Commented at 2013-09-04 18:28 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2013-09-04 18:38 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ゆみすけ at 2013-09-04 23:15 x
今日、娘の夏休み明けテストのために、テスト範囲の夏休みの宿題だった英語のワークブックを見ました。
まず!答えと解答の違いが見つけられていない!
英語のスペルミスを無視しまくっていました。
その他細かいことを気にしない~丸付け。
なので分析もできておらず、間違ったまま単語練習もせず、いや~、本当に大変でした。
久し振りに寄り添ったらふくれているし。
本当にタイムリーな今日とおとといのブログを娘に読ませたら、あまりに該当するので笑っていました。
私が言うよりいいようなので、出力して娘の机に貼っておきます。
Commented by gura at 2013-09-05 00:01 x
前回の記事、それも宿題だったのパターン、流行っているみたいでよかったです^^;うちはブッチできないよう、先生がしつこく声をかけてくださるので有難いです。

うちの子、まさに丸付けして終わり、でした。せめて復習できるよう、何かマークするように、と言ってみましたが、余裕がないそうです。でもなんと、今日はマークする!と言っていました。お友達がみんな揃ってマークしているのを見た、そうです。お友達、本当に有り難う!と思いました^^最近、失敗から学ぼうとしているみたいで、良かったです。


 
Commented by milktea at 2013-09-05 11:11 x
私自身が中学受験を経ていないこともあり、「中学受験したこと」ではなく(最近は公立一貫校まで含めたら都内は受験した子のほうが多いくらいなのでは?)、勉強に苦手意識を持つ前に
>かなり丁寧に親か先生が寄り添って、意味のある勉強というのはこういうふうにするものだってのを身につけさせる(というか、とりあえず実行させる)
かどうか、なのかなと思います。

で、それはかなり親にとってコストのかかることで、現実にはそれができる層≒中学受験合格者、だという...。

ちょっといじけたコメントになってしまいましたが、とりあえず。
Commented by an-dan-te at 2013-09-05 12:00
***(2013-09-04 18:38)さん、
ほどほどの「寄り添い方」というのはとても悩ましいところですよね。親子双方のキャラによっても学力によってもその他状況によっても、最適な線引きはずいぶん変わると思われます。

こじろう受験のときは、彼が課題に取り組んでいるときは親不在で、ただし丸付け直しあたりは親が帰ってからがっつりいっしょに、という感じでチェックをしない日というのはなかったです。

こじろうは、ふだんいい加減な勉強をしていますが、稀に本気になったときは「あぁほんとはどうすべきか知っているんだな」という感じです(^^;;

またろうはそもそもやり方を理解してない感じです(>_<)

しかしまたろうを中学受験させるとか、ありえなかったし、何をどうすればよかったんだろうか? どうしようもないよな、って結論で(←え) オチがない話orz
Commented by an-dan-te at 2013-09-05 12:03
ゆみすけさん、
> 久し振りに寄り添ったらふくれているし。
そうね(^^;;
そりゃそういうお年頃よね。

本当はどうすればいいか知っていれば、あとは本人の「その気」待ちしかしょうがないかなと…ときどき、本当はこうだよね、ということをリマインドしては嫌がられています(-_-;;
Commented by an-dan-te at 2013-09-05 12:06
guraさん、
> 流行っているみたいでよかったです^^;
よかないけど…

先生が穏やかにしつこく、取り立ててくださるのはありがたいですよね。
「お母さん、大丈夫ですよ、最終的には全部提出していただきますから(にっこり)」って担任の先生がおっしゃってました。

ここからの時期、とにかくお友だちからの影響が大きいですよね。親や先生がどういったということよりも。この学校に入れてよかった!! と思うことがいろいろ。
Commented by an-dan-te at 2013-09-05 12:13
milkteaさん、
そういう面はすごく大きいと思います。
中学以降の本格的な勉強が始まる前に、基礎学力(読み書きそろばんとひととおりの知識)と勉強の仕方を身につけておくという…

> それはかなり親にとってコストのかかることで、
まぁ確かに(-_-;;文字通りの美田ではないけど子どもに残せる美田はこれかな、というような。

けど、趣味にでもしなければとてもやれない(めんどくさすぎて)、でも入れ込みすぎて見返りというか成果を求めるようになってもまずいという、ここが一番難しいところかなと思います。
Commented by yoyo at 2013-09-06 11:08 x
すっごく アンダンテさん らしいんだけど (^_^;)

私は そこまで 中受の勉強スタイルが いいとは思わないな~
つまり 親が 手取り 足取り 勉強のスタイルを教えちゃうってことが…だけど。

めるをみていると すっごい 不器用だよ?
無駄も多いし なにやってるんだって 思うけれど そうやって 試行錯誤する過程というのが だいじなんじゃないかとおもう。

もちろん めるは 頭の良し悪しは 別として 性格とか物の考え方が 標準より しっかりしているほうだとは 思うんだけど、
逆に 性格が 幼い子に 寄り添って 中学に入れてしまったとして その後 うまく 親離れして 離陸していけるものなんだろうか…?

公立とちがって 選抜された子たちのなかで やっていかなくてはいけないんだから、
とらタイプは ちょっと 気を抜くと す~ぐ成績落ちるよね。(^_^;)
そこで 落ち切らないで 自力で立て直していく力は、
スキル云々ではなく モチベーション、性格の強さや 大人ぽっさから くるものだと思う。

高受を 自分で戦わせたほうが しっかりした子に なったかも?!てことにならないように、我が家の戦闘 続行中(^_^;)

Commented by an-dan-te at 2013-09-07 07:32
yoyoさん、
めるちゃんの場合、要領はよくなくても意欲はあるから…
> 性格とか物の考え方が 標準より しっかりしている
そう、まさにそんな感じ。それだったら、とにかくそのうち自分でなんとか(勉強のやり方も含めて)学んでいけると思う。その場合、先回りして小学生のうちに勉強の仕方を教えることはまぁ良し悪しだとは思うけれど。

とらくんは、とにもかくにもきちんと勉強することを体験できてよかったんじゃない?
> 自力で立て直していく力は、スキル云々ではなく モチベーション、
> 性格の強さや 大人ぽっさから くるものだと思う。
それはそうだから親がどうこうできない部分がほとんどだよね。

> 我が家の戦闘 続行中(^_^;)
まだまだ…うちの長男もね(-_-#
次男は…まぁだいたいいいかなぁと思う(^^;;

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