「伸びきったゴム」という表現   

「伸びきったゴム」という表現は、あんまりにも勉強しすぎちゃって、もうあんまり学力が伸びなくなった状態とかを指しているようだけど、考えてみれば不思議な話じゃないですか?

  にほんブログ村 受験ブログ 中学受験へ←勉強漬け生活って、仮にさせようとしてもできないんだけど

だって、ふつう、人間の能力って、いっしょうけんめい磨いたものほどまだその先へ伸びやすいという性質があるでしょう。子どもや若い人ならなおのこと、たとえば、小さいころに音楽なりスポーツなり、しっかりやってあればその方面にはもっともっと上達しやすい、というような。

勉強でも、しっかり勉強してあれば、その先に進みやすいわけで、いったい、人間の脳とか能力というもので、伸ばしすぎちゃってもう伸びないなんてことがあろうか、いやない。

もちろん人間としての限界というものはあって、たとえば羽生が現在より飛車一枚強くなるとか、陸上の100m走でオリンピック金メダルとる人があと2秒縮めるとか、そんなことはできないけれど。でも、だからといって羽生のことを「伸びきったゴム」と呼ぶ人はいない(笑)

つまり、「伸びきったゴム」と呼ぶ状態というものは、能力が人間としての限界に到達したことを指すのではなくて、それ以上伸ばそうとする意欲がないとか、あるいは脳の働きがにぶっている、調子が悪いということを指しているのでしょうね。羽生の将棋の強さみたいな、人間の限界に近づいているんじゃなくて、ただ難関中学に合格したとかそのくらいで伸びきって先がないとか、ありえない。

意欲減退、脳の働きの低下ということになると、これは、勉強をしすぎたからではなくて、むしろ脳みそへの刺激が不足しているからなんじゃないでしょうか。いわゆるゲーム脳みたいのって、なんかごちゃごちゃ言い出すとエセ科学方面に足をつっこみそうになるから、理屈はおいといて、一日に十何時間とか、ゲームばっかりしてたら(脳みそが)不健康になるのは感覚的にわかりますよね。でも、ゲームやってたって脳みそは使います。勉強も、ゲームも、やっぱり脳みそは使うんですが、

偏って、狭い、脳の使い方をしていると、脳の働きや意欲が低下しやすいんですよね。

ゲームと勉強で混ぜても、なんか似てるからあんまり効かないと思います。こじろうは、六年後半あんなに勉強時間が少なくってゲームばっかりやってたのに、なんか「どよん」としてたのって、息抜きがゲームに偏ってたのがよくなかったかなぁってちょっと思うんです。はなひめのほうが、ゲームもしたけど、本を読んだり、お友だちと遊びにいったり、いろいろしてました。そのほうが、見ていて精神的に安定感がありました。

人と会話する、あるいは体を使うこと。勉強ばっかり熱心にやっても、脳にはうまく働かない部分がたくさん残ってしまいます。それが、友だちと会う、しゃべる、なわとびで遊ぶ、あるいは家事を手伝うとか、そういう多様な体と頭の使い方をするといろいろに活用されるでしょう。手を動かす、体を動かす、口を動かすことは、人が「考える」ことの一部分なのであって、それをしないのは、脳のかなりの部分が放っておかれているのと同じ。

だからむしろ、「伸びきったゴム」にならないためには、勉強をセーブするというよりは、がんがん集中してやっちゃって、ゲームとか読書とか「静」の遊びじゃなくて、散歩や運動や、料理や掃除や、おしゃべりや音楽や、そうやっていろんな方向から脳を活用していればいいんじゃないかと思います。

もちろん、そういったいろいろな活動を、いやいややっているのじゃしょうがなくて、生き生きと(好きで)やっていることが重要です。そう考えると、習い事の継続というのは悪い線ではないなとも思うのですが、現実問題は難しい面がいっぱいありますね。必要な時間や体力が長すぎて…塾生活と両立しないとか。(つづくかも)

にほんブログ村 中学受験(指導・勉強法) ←ランキング参加しています。
にほんブログ村 中学受験 ←こちらも参加しています。
にほんブログ村 中学受験(日能研) ←こちらも参加しています。
[PR]

by an-dan-te | 2013-05-01 22:36 | 中学受験 | Comments(16)

Commented by gura at 2013-05-01 23:55 x
もう伸びないなんてことがあろうか、いやない!反語ですね^^

一度伸びたゴム風船は、次また膨らみやすい、と聞きました。ほんとはそれは、二回目の妊婦さんのおなかの話なんだけど・・・。
勉強もそうかなと思います。

脳は色んなところを使うと良いんですね。

Commented by 21vertex at 2013-05-02 09:59 x
今話題のキーワードにも果敢に挑戦されますね。人間、それも他人の状態の話なんで、本当はどうなのかは分かりませんが。

世間でいうところの「伸びきったゴム」は、人間としての限界ではなく、その人の限界に達してしまったように見える状態を表現しているように思われます。つまり他人様の限界はこの辺りだろうと高をくくって見下している感じがしますね。

もちろん、小学校の時の秀才が中学で伸び悩むとか、中学の時の秀才が高校で伸び悩むとか、高校の時の(以下略)とか、そういうことは確かによくあることなので、そういうときに「伸びきったゴム」というとは思いますが。でもそれはだいぶ経ってからそうだったのだろうと分かることで、その渦中でそう決めつける、特に他人の本当の状態が分かるわけないのに決めつけるのはどうなのかな、とは思いますね。

勉強をガンガンやれる人は(やれている間は)「伸びきったゴム」状態になるはずはない、というのは同意します。そうやって苦もなく勉強に取り組めること自体が才能の証ですから。
Commented by みさまま at 2013-05-02 10:25 x
 
こんにちは。

中学受験を終えて、「伸びきったゴム」というのはなんとなくわかるようなわからないような・・・・。
中学に入って、勉強ができなくなったというよりしなくなったのは、単に、勉強より夢中になれるものが見つかったからではないでしょうか。(または、みつからない?)
これって、思春期にはとても大切な出会いですよね。
好きなことに夢中になって、いずれ将来の職業につながっていって・・・・それを実現するために必要な勉強をする・・・
それが大学かもしれないし、専門学校かもしれないし、はたまた弟子入りかもしれないし。
最近、こういう無駄が少なくて、あらかじめ目標が決まりすぎてる気がします。

うちの娘も、勉強の合間に、食器拭いたり、マラソンしたり・・・絶対そのほうが勉強の効率あがりますよね。納得!
Commented by まる at 2013-05-02 10:43 x
やりきった感を持つ人もいると思います。
あるバイオリニストは望んで始めた楽器でしたが、ある時急にもういいやと思ったそうです。
でも、親がいい先生を頼んでいて、その先生に会ったことによりバイオリンを続けることになったようです。

もしそういうことになれば、本物の先生に会うといいかもしれません。

運動や家事は気分転換にいいですよね。
Commented by an-dan-te at 2013-05-02 12:19
guraさん、
> 二回目の妊婦さんのおなかの話なんだけど・・・。
(^^;; 確かにそれは感じた。

勉強でも、それまでしっかり勉強してあるほうが、それに続く勉強だってしやすいですよね。もう伸びなくなるほどまでびよよ~ん、ピン!! って勉強するっていったいどんな!? って思います(^^;;
Commented by an-dan-te at 2013-05-02 12:26
21vertexさん、
> 人間としての限界ではなく、その人の限界に達してしまったように見える状態を表現している
それはそうかも。今、私はピアノとバイオリンを練習していて、まだ少しずつ伸びている状況ですが、私にとってのピアノの限界はわりとすぐそこに迫ってる感じがします(バイオリンは初心者なのでまだまだ先)。いずれも、人類の限界ということであれば問題にならないくらい先にあるんだけど、年齢とか、才能とか。

けど、若いうちにね、それも、中学受験終わった段階で、もう勉強に関して伸びなくなるような勉強のしかた(ゴムの伸ばし方)って、考えられませんよねそれは。

本人が伸ばしたくなくなるってことはあるだろうって話で。
> そうやって苦もなく勉強に取り組めること自体が才能の証
ほんとに。私がどんな鬼になっても、子どもに勉強だけの生活をさせることって、現実問題不可能です。
Commented by an-dan-te at 2013-05-02 12:30
みさままさん、
中学に入ってから、部活に熱中して勉強おろそか…っていうのも「伸びきったゴム」なんて呼び方しますかね?? それ、ただ別の方向にびろーんって伸ばしてるだけじゃ(^^;; それはきっと、また勉強方向に戻った場合も役立ちますよね(戻るかどうかは定かじゃないけどそれもまた人生)。

何に関しても無気力っていうことなら、いかにも伸びきったゴムという感じですが、それはもったいないことですね…

> 勉強の合間に、食器拭いたり、マラソンしたり・・・
いいですね~(^^)
短期的に見て効率がいいかどうかはともかく、きっと、効率いい状態が長続きしますよ。バランスいいほうが。
Commented by an-dan-te at 2013-05-02 12:32
まるさん、
勉強のことであれ、その他のことであれ、本人が「もうここでいいや」と思う瞬間はあるでしょうね。別にそれが悪いということもできないし…ただ、何かのきっかけでまた戻るってこともありますね。これまた人生のおもしろいトコです(^^)
Commented by ocarina at 2013-05-03 00:43 x
どんな結果であれ、入学した中学で、そこからさらに一歩を踏み出したら(いくら勉強しなくても)、伸びきったゴムの状態じゃないと言って良いと思います。

逆に、何にしても「○○が最終ゴール」と定めてしまったら
(○○にに該当するのが「オリンピック出場」でも「△△コンクール優勝」でも「□□大合格」でも「××中学合格」でも)
(物理的にも身体的にも精神的にも)「そこが限界」になってしまうという人は多いのだろうと思います。

そういう意味で、「××中学合格が最終目的」と思ってしまった子は、そこに合格できた(または合格できなかった)時点で、それが最終到達地になってしまうのではないでしょうか。

イッパイイッパイの合格でも、不合格でも、はたまた余裕の合格でも、その先の一歩を踏み出せなくなってしまったという状態になったら、それが「伸びきってしまった状態」と言えるのかもしれません。

それでも、他者とのかかわりの中で、また伸び始めることができるのが人間とゴムの違いだとも思います。
Commented by 温泉 at 2013-05-03 20:53 x
はじめまして。
コメントするのを迷いつつもコメントさせていただきます。

この表現の良し悪しは別にして、
次のテストまでの残り時間をイッパイイッパイ使っていて、もうこれ以上やりようが無いと思われる状態を示していたのだと私は思っています。

それから、この表現は特定の人を指しているのでは無いと思いますが、思いのほか反響が大きいものですね。

Commented by an-dan-te at 2013-05-04 20:55
ocarinaさん、
勉強以外のことに熱中してるのは、単に「勉強お休み」ですね、「伸びきったゴム」じゃなくて(^^;;

ゴールと思ったら先がないですね。でも中学受験でそんなことってありうるんですかね?? 中学受験がんばるのって、その中学に通いたいからでしょう? 合格したいからってわけじゃないですよね(いや合格はしなくちゃなんだけど、それが目的とは思わない)。

中学受験終わった、さー勉強しよ、と思わなくても、中学生活と部活が楽しみ♪であればなんかしら次につながっていきますよね。どうつながるかは、それこそ他者とのつながりによってどう転ぶかわからないけれど、それはそれで人生の醍醐味というか。
Commented by an-dan-te at 2013-05-04 21:00
温泉さん、
特定の人を指す意図はないです。というか、少なくとも直接知っているケースでそういう雰囲気の子は皆無ですし、単に中学受験(の結果)を抽象的に揶揄するときに使われてる表現かなと。

> 次のテストまでの残り時間をイッパイイッパイ使っていて、もうこれ以上やりようが無い
定期試験の範囲をやりつくして、もうその先、勉強してどうかなるところがない、というようなイメージでしょうか?

なるほどそういう場合はまさに「伸びきった」感じですね、それ以上伸びないし。この表現にはそちらのほうがぴったりです。

でもあんまりそう使われているのを聞いたことがないような…
Commented at 2013-05-05 06:12 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by an-dan-te at 2013-05-05 08:33
***(2013-05-05 06:12)さん、
そうですね、たとえばインターエデュとかではよく見るというか、わりと一般的な表現(?)だと思います。先日、某ブログで使われていて某所で話題になったようですが、なにしろ元を確認しないうちに読めなくなってしまったので、そのブログについてどうこういう意図はありません。ただ、そういえば変な表現だなと(ぜんぜん「伸びきった」とこまで行ってないのに、と)思ったのでした。

ブログ、難しいですね…
ほんと、おもしろいブログが残りませんよね(-_-;;
Commented at 2013-05-05 23:41 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by an-dan-te at 2013-05-06 19:48
***(2013-05-05 23:41)さん、
その、単に勉強以外のことに没頭しちゃうんじゃなくて生活すべてにおいて無気力というのは、いわゆる大人で言う鬱病にあたるのでしょうか? そうだとすれば、勉強させすぎればなるというようなことではなく(要因のひとつにはなるうるかもしれませんが)中学受験に限らずいろんな要因、あるいはなりやすい性格などもあるのでしょう。別段、そのご家庭に問題があるようではないというのは、そりゃそうですよね? 鬱病ならばそういうものだと思います。

<< 中学受験+習い事=健全生活!? はるか登ってきたことを本人は気... >>