どう転んでも社会科、なのかもしれない
2013年 03月 27日
←ようやく中学受験の話に戻った
ほんと、日常生活のことあれこれ、何でも切り口によっては理科に、あるいは社会に結びつきます。ただ、親の素養が欠けているとどうにもうまく語る・語り合うことができず、なんとなく子どもも疎い感じになっちゃったりします。
けどね。せっかく、今回の中学受験で私もよいきっかけをもらったことであるし、私自身が一生、社会科に疎いまんまで過ごさなくてもいいんじゃないかって。
そう思っていたら、ジャストこんな本を見つけました:
「どうころんでも社会科」清水義範、え・西原理恵子(講談社文庫)
この本、内容は地味な「社会科エッセイ」なんですけど、「毎日かあさん」の西原さんが挿絵と漫画を入れることによって、なんだかつい手に取ってしまいたくなる本に仕上がっているんです。とはいえ、それで「つい」読んでしまうとこれがけっこうおもしろいので、騙された(?)甲斐があったって感じですかね。
たとえば、沖縄料理っていうと、昆布をたくさん使うイメージでしょ? でもよく考えてみたら、昆布が取れるところって、もっとはるか北のほうじゃないですか。ぶっちゃけ北海道ですよね。なのになんで、昆布をじゃかじゃか使う料理が、沖縄の伝統料理ってことになっちゃってるの?? とか。
結局、どこかの時代で海運ルートが北から沖縄までつながっちゃったわけなんだけど、この壮大な話の中にキーポイントとして出てくるのが、貧しいもんだから薬売りで稼ぐようになった富山藩とか、同じく貧しいどころか大借金で起死回生のバクチを打つしかなくなった薩摩藩とか、そういう貧しいつながりの藩。そして沖縄に昆布が届くまでのストーリーは感動モノなんです。
ごく身近な話から、社会科ワールドが広がっていくんですね…
あるいは、著者が、福岡の屋台でラーメンを食べていたら、居合わせた四人客が(エリートコースに乗った)自衛隊員だったとかいう話。彼らは、勤務地はバラバラだけど、たぶんみんなそこいらへんの出身で、友人の結婚式に行った帰りだったらしい。それで、著者とその四人が「うまいですな」「博多は初めてですか」みたいななにげな会話を始めるわけですが…
(え、いつになったら社会科の話よ、とお思いでしょうが。)
四人それぞれなかなかかっこよかったんだけど、特に惚れ惚れするようなイケメンくんがいて、その人が「自衛隊に、九州出身者が占める割合はかなり高いんですよ」といっていたそうです。
それで、詳細は本を読んでいただくとして、福岡のあたりというのは、古来、外国からの玄関口であって、云々と…
ちゃんと、「どうころんでも」歴史へ、地理へと話がつながっていくわけです。
この本は、たいしたまとまりもなく、タラタラと続くエッセイ調の本に見えつつ、今まで社会なんてキライと思っていた大人にも意欲関心を起こさせるつくりになっているのです。
社会音痴を自認する大人の方で、でもこれからお子さんに社会についても語り合えるようになりたい人にお奨めです(注: 子どもに読ませる本ではありません)。
え?? 外国に近いというのはわかったけど、その自衛官がイケメンであることと社会科にはなんの関係が、って?? (^^;; まー、そうカタイこと言わず。
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by an-dan-te | 2013-03-27 21:18 | 中学受験 | Comments(14)
地理が苦手だったけど、大人になってだんだん好きになりました。多分、子供のころより自分の世界が広がって、社会とつながったからかな。
色んなところ出身の友達ができるし。もともとの友達も、色んなところへ引っ越していくし。
本楽しみだなあ。
このトシになったから楽しめるって面は確実にありますよね。社会科は、大人のほうがおもしろいと思います。あちこちとつながっているから…
返事は「日本が陸軍国だったから」
もし海軍国なら船で他の国に行って情勢もわかったのだろうと思います。
戦後アメリカ留学した人はみんな、よくあんな国と戦争をしたものだと言っています。
知らないということは怖いことです。
もし戦前に世界地理の知識が日本人にあれば参戦はなかったかもしれません。
事実 母は当時近くの歯医者さんから「この戦争は負けるから死んだらいけない」と言われていたそうです。
沖縄の昆布の話、沖縄に旅行に行ったときに不思議に思ってきいたことがあります。とても興味深かったです。
私もあらためて社会を勉強して面白さに目覚めました。
歴史の勉強のとき、よくやるのが、「もし~じゃなかったら」です。
「もし、本能寺の変がなかったら?」「ペリーがきても、開国しなかったら?」などテーマを決めて議論するのです。
なかなか面白いです。
「あの時勉強していたら・・・」とならないようにしなければ・・・。
私の祖母も学生のとき、教授が授業中に、今戦争をしたら、日本は光一つで負けるとおっしゃったのを聞いたそうです。
うちも、もし~じゃなかったら、よくやります!信長か秀吉の世が続いていたら、首都は関西だから、関西の人とはこの辺の話が盛り上がります。名古屋の人でも、似たような話が盛り上がります。
安土城はなぜ再建されなかったのか、それは信長が地元の人を・・・、など、なぜ話も盛り上がります^^
子ども、読んでました(^^;;
小6のときだったかなあ。清水義範にはまってて、「どうころんでも社会科」や「おもしろくても理科」、はては「国語入試問題必勝法」まで読んでました。
(「国語入試問題必勝法」なんか読んだら、国語の入試問題を一生懸命解くのがバカバカしくなってしまいそうですが・・・)
確かに、知らないということは怖いというか、今の私たちなら「アメリカに戦争挑んで勝てるわけなくね?」と思うでしょうけどそれは知らなくちゃわからない。けど
> 「この戦争は負けるから死んだらいけない」
やっぱり勝つんでも死んだらいけないと思う…
とはいえそんなこともわかりにくくされてた世の中だったんでしょうね。
そう、昆布はそそりますよね~
そういえばなぜ? って。
コドモのころってね、宇宙の謎とかはそりゃもう謎だろうけど、歴史上のこととか、全部(人類の)誰かは知ってるわけで、いまさらつついてもつまらなくね!? とか思ってたんですよ。コドモでしたね~
歴史はミステリーがいっぱい(^^)
え、ほんと(o_o) ありがとうございます。よろしくお願いします。
いやー、本日この本読みまして、shigさんが吹いた理由を理解しました(笑)