良い加減のスルー力。
2013年 02月 20日
←まじめすぎてもふまじめすぎてもつまらない。
そりゃ、知らない単語をいちいち引いていたら、流れが分断されてつまらないしめんどくさいです。辞書を引かないと気になっちゃう人は、もっとスルー力を磨かないと楽しんで多読できませんね(^^;;
でも、あまりにも華麗なスルー力というのも困ったもので、知らない単語があっても、というか、むしろ知らない単語だらけで、気にもならない、推測もしないということになると、読んでも読んでも語彙が身についていかず、それじゃ何やってるかわかりません。
やっぱり、適切なスルー力ってのがね。だいたいは、わかる語の中に、ぽつぽつと知らない語があって、ちょいと気になるけど、文脈から「こんな感じかな」というのを当てはめて、なんとなく読んでいける。その自分なりの推測は、頭のどこかに置いておいて、後日同じ語が別の文脈で出てきたら、あぁそうか、というような。
いい塩梅のスルー力がある人は、読み流していても語彙が身についていきます。そうでない人ってのもいて、読書好きなのにボキャ貧ということもありえます。
話を、中学受験の国語ということに戻すと、これは一般の読書と違って、必ず
・漢字の読み書き/語句問題
・読解
と両面の課題をセットにして学んでいくようになっているところがミソです。
文章を読むときに、あまりにわからない語だらけだと、もうすべてをスルーするしかなくなってしまいますので、まずは漢字の読み書き練習を通して、書き言葉における基本単語を身につけていくわけです。漢字練習の場だけでは、その語が「生きて」はいないかもしれないけれど、とりあえずは一面的に知っているだけでもいいです。
漢字練習だけでなく、語句問題として、類義語や反対語の問題、和語の意味を問う問題などがあれば、それによっても知っている言葉を増やすことができます。
そして、そういうやや硬い言葉を、紙の上で学んだことを生かして、読解問題に取り組んでいきます。わからない語が少なくなっていれば、かなり推測が効くでしょう。読解に重要な語をスルーしてしまいそうになったら、設問に対して正しい答えが導けませんから(自分にも先生にも)バレます。そのとき調べればいいわけです。
漢字練習をするときも、読解問題をするときも、ふつうはマメに辞書を引く態度が推奨されていると思いますが(つまり、スルー力を発揮しないこと)、これもやっぱり程度問題だと思います。いくら「勉強」のシチュエーションだってめんどくさすぎるのは続きませんから…
私は、たとえば週に30個の書き取りがあるとしたら、その中で特に覚えにくいもの(それは、意味がピンときていないなど、なんらかのわけがあるはず)を1~3個選んで、漢和辞典を引くくらいがいいかなと思って、子どもにもそう勧めていました。漢和辞典を引くと、同じ漢字を使う別の言葉なんかが出ていて、理解が深まる(覚えやすい)と思いますけど、漢和辞典を引くのは、それなりにめんどくさいですから(^^;; 嫌にならないように、三個上限。
同じく、読解問題で、国語辞典を引く場合も、読解に不可欠な単語から優先させて、やっぱり三個上限。
実際には、三個まで引いてなくて、平均一個かそこらだったと思いますが…(スルー力高め)
どのくらいスルーするのが適切かは、考え方の癖や、性格によって違うはずですが、苦にならず、かつ、きちんと語彙力が立ち上がってくるような、自分にとって適切な辞書引き態度と推測能力(良い加減のスルー力)を磨いておくと、今後英語を学ぶ場合などにもまるっと役に立つかと思います。
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by an-dan-te | 2013-02-20 19:26 | 中学受験 | Comments(10)
なるほど国語の勉強と英語の勉強は、共通するところがありますね。なんか英語の勉強やり直したくなってきたなあ。
英語の勉強に求めるものって人それぞれ違うんだなあ、と思う今日この頃。親の考えもあるだろうし、子供の進路にもよるだろうし。
語彙力とスルー力、ですね。
小学生だと知らない言葉や読めない漢字があるとそこで止まってしまうようです。
キーボードが好きなら電子辞書で、又、辞書引き学習法で調べた言葉に付箋をつけるというのもあります。
私が知らない英単語をスルーできるようになったのは最近のことです。
うちの子は語彙力はわかりませんが、三歳の時には、すでにスルー力を発揮していました。落書きで読めない字を想像で読んでいました。みOん、を、みかん、というふうにです。みしんやみりんの可能性もあるんですが、果物の話だったので、みかんにしたか、みかんしか思いつかなかったかです。今もほぼスルーで読んでいるみたいです。
親子でいい加減なので、性格だと思います。私の兄弟も小さいとき、スルーしすぎて、謎解き文のような音読をしていました。
実は、スルーしないきちんとした人は憧れです。英語もちゃんと辞書を引いていればよかったなあ、と思います。
英単語だけでなく、いろんなことをスルーして暮らしています・・・。
英語の勉強に求めるもの…それは人によって違うでしょうね。というか、自分が少数派であるという自覚はあります(笑)
あまり細かくこだわるのも、こだわらなすぎるのも、語彙力アップにはマイナスですよね(^^)
たぶん、まるさんはまじめそうだし(^^) そうかも。
本来、「わからないものをわからないものとしておいておく」というほうが、高次の、人間ならではの働きですから、あとからできるようになったまるさんは理にかなってます。でも、どんなにわかんなくても気にしない気にならないって子もいるんですよ~一説によればそういう子が増えているとか??
本人いちおうまじめにやってるつもりでも、ぜんぜん推測が働いてないし、身についていかないのね。音読させると、どこがわからないのかわりとモニターできるけど、いちいち付き合ってられないよね~自分でなんとか自覚してくれって感じ。
私も辞書を引く習慣が(日本語は)あんまりないし、子どもにも定着しなかったような気がする…でもこじろうにはもうちょっと定着させるべきだった(すでに遅い)って気がするわ。
電子辞書、私は古い人なので、あれは手になじまないというか引いていて手が幸せじゃないのであんまり好きじゃないのですが、またろうやこじろうはあれで引くのに必要な心の敷居が下がるようなので、使わせたりしてます。
> 三歳の時には、すでにスルー力を発揮していました
良い加減なのかいい加減なのかというところですね(^^) 同じように、辞書を引くでなくつるつる読んでいって、推測が働いて蓄積していく子とそうでない子といますもんね。
私も電子辞書は使ったことがありません・・・。パパの海外出張用のがあるだけ。紙のが好きです(^-^)アナログ人間なので、ここ最近で、ブログに書き込めるようになったのが、画期的な出来事でした!
何度も書き込んですみません(-_-)
いやー私もアナログ人間ですよ。紙の感触が好きで電子書籍とかいまだに利用してないし。って、ブログ書くのは別なの。。