自立の育つスキマ   

こじろうの受験のときは、中学に入って以降、自立的自律的に勉強その他できるようにするにはどうしたらいいだろうか…というような観点では組み立ててなかったと思う。

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そんな気持ちの余裕はナッシングだったし、どうすればいいかもわからなかったし。ただ、少なくとも、中学生以降の自立に賭けるためには、
・日本語能力をそれなりにしておくこと
・親がしのごの言わずに放っておける環境に入れること
が必要だと思っていて、そのためにできることはしようと思っていた。

「放っておける環境」ってのはどういうことかというと、まずひとつには、あまり背伸びして入れないということ…それと、親が口を出さずに見守っていてもあんまり心臓に厳しくないこと。第一志望校の場合はとりわけ、進学校でないため、ほんとに長い目で見ることが可能ということがあって、そういう意味では理想的。そうでない場合(たぶん、二日午後校)であれば、進学校ではあるけれど、学力的にはさらにやや余裕があり、しかも学校の面倒見がなかなかよさそうだから親は口うるさくなくてもなんとかなるかと。

それらのポイントは、今考えてみても的外れではない、それなりに良い方針だったと思うが、そんなに十分とはいえない。ともかく、中学受験をやっている最中に関しては、自主性の芽生えはあまり見られなかったし、中学一年生の間もなんというか、ねぇ。生き生きと部活やってただけで、勉強はちょっと。

自主性を発揮するには、発揮するためのスキマが必要だろうという考え方は、たぶん正しい。すべての勉強の方針と、それに基づいた課題がキズひとつなくゆるみなく塾+親の手によって整えられ、スケジュールも隙間なくびしっと管理され、与えられた課題を時間に追われてこなしていかなくてはいけなかったら…それは、あまりの息苦しさにどんな自主性だって萎れてしまうに違いない。

しかし単に時間の隙間ということなら、こじろうは短時間勉強タイプで、親もそれを許容していたのだから、なにもすべての空き時間をゲームにつぎこまなくたって(六年秋には、尋常ではない長さの時間をゲームに捧げていた)、ゲーム以外の楽しみ、そして自分で組み立てた勉強に、少しずつ使ったっていいわけである。時間的には十分、自主性を発揮する余地はあったはずだと思う。理屈の上では。

けれどもこじろうにとっては、日々の課題は、それをもっと減らすように抵抗する対象であって、もっとこうしてみよう、これはもっとやりたいという欲求が自分から出てくるようなものではなかったらしい。

一方、今回の受験で、はなひめが自分から、勉強の仕方を考えて提案したり、夜、親の出す課題は終わっているけれどまだこれをやっておきたいといって夜更かししたり(そのこと自体はあまり望ましいことではないけど)ということをするようになったのは、何が違うからなのか?

というと、そりゃ「人が違う」といってしまえばそれまでなんだけど(^^;; 私が感じている、変わるきっかけになったことは、学校の宿題(自由勉強)と、それをやるための朝勉タイムである。

学校の宿題に何をどうやってやるか、どのくらいやるかということに、親は一切関知していない。もし私が仕切ることを許されたとすれば(笑)、計算と一行題とか、漢字語句などで塾テキストにあるものをつっこんで、実質的に中学受験タイムとして取り込んでしまっただろう。しかし、なりゆきというか親子の駆け引きの中で、本人が朝の時間を自由に使って組み立てるというスタイルが確立した。

この中で、はなひめは学校のドリルなどをやっていることもあるが、「語句のたしなみ」など塾教材を元に単語カードを作ったり、塾で習ったことをノートにまとめ直したりと、徐々に中学受験にも役立つネタを盛り込むようになっていった。勉強の方法については、私が見たらイラッとするような非効率なものもあったと思うけど(すごいきれいにただ書き写すみたいな)、本人もいろいろ試しながら、何が実質的なやり方かということも少しずつわかってきた様子。

宿題を提出すると、先生がとても熱心にコメントをつけて、驚いたり感心したり、励ましてくれる。だんだん、自分がわかったり知ったりして感動したものは、先生にも伝えたくなって、上手にまとめようと知恵を絞る。

つまり、朝のひとときは、勉強の楽しさも、やり方の工夫も、生まれ出る余地のあるゴールデンタイムだったのだ。これはひとえに、はなひめが先生に対して持っている、信頼によって支えられている営みである。

ということは、こじろうとはなひめの置かれた状況の違いのうち、ある重要なひとつは、はなひめは相性の良い担任の先生と六年生を過ごし…同時期、こじろうは学級崩壊していて宿題もロクに機能していなかったということだろうか。

自立が育つには、スキマがあるだけではなくて、そこに何かを加えていきたくなる原動力というものが必要らしい。その原動力は、…担任の先生との相性に限ったものではないはずだけど。

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by an-dan-te | 2012-12-02 17:22 | 中学受験 | Comments(7)

Commented by レタス at 2012-12-03 09:00 x
こんにちは。

>課題がキズひとつなくゆるみなく塾+親の手によって整えられ

本当によく考えればそうですね。いや、実はウチもスキマを意図的に作っては
いたんですが・・・

>なにもすべての空き時間をゲームにつぎこまなくたって

ウチの子と同じで思わず頬が緩みました。ウチの場合、じゃあこれで自由時間
ね、と言うと、デュエルマスターのカードを並べて、隣にコロコロコミックを
開きながらDSでドラクエという、ある意味恐ろしい光景がしょっちゅう見られ
ました(苦笑)
そこまで遊びに餓えているのかい!という感じだったのですが、実はこの光景、
今でも、3DS+iPodtouchの動画という形でつづいています(大汗)
今度その姿を写真に撮ってやろうか、とかついつい思ってしまいますが・・・。
男の子ってホントいつまでもガキのまんまだなあ、とかつくづく思いますね・・・。
Commented by AVARON at 2012-12-04 10:29 x
前の記事で最近のはなひめちゃんの変化を「学校の担任の先生の影響も大」と書かれていたので、どういう影響なんだろう?と気になっていました。
勉強ノートのやりとりを通して、良い刺激を受けてるんですね。
「信頼できる大人」からの励まし、というのもポイントかも。

私は6年生の時の担任の先生と相性がよく、この方と出会っていなかったらもっとひねくれた十代になっていたかもね、と今でも思い出します(リーゼント風の髪型に煙草プカプカというパッと見怖い先生でしたが)。
子どもの時に大人から認められた経験って、大人や社会への信頼感を養うことにもつながるのかもしれません。
Commented by セロリ at 2012-12-04 11:12 x
はげしく同感です。

>子どもの時に大人から認められた経験って、大人や社会への信頼感を養うことにもつながるのかもしれません。

うちのセロリマンは6年時のクラスが
担任の先生と「全面戦争」という最悪の事態に陥り、
受験~卒業というシーズンを不信感だらけで過ごすことになってしまいました。
中学でやっと新しい環境を手に入れ、
祈るような気持ちで出会った担任の先生と
ようやく「信頼」を結べるようになってきたかな、
というのが実感です。
(それも、成績不振の三者面談がきっかけになってるっていうのが、トホホなんですが。)

大人や社会への信頼がちょっとでも育ってくると、
成績や人間力みたいなものの向上にもつながってくるのだな、ということを実感しています。
Commented by an-dan-te at 2012-12-04 19:53
レタスさん、
スキマは、なくちゃいけないと思いますけど、スキマがあっただけでもうまくいかないみたいなんですよね~

> デュエルマスターのカードを並べて、隣にコロコロコミックを
> 開きながらDSでドラクエという、ある意味恐ろしい光景がしょっちゅう見られ
> ました(苦笑)
はは(^^;;
またろうも、パソコン見ながらテレビ見たりしてます。わけわからん。
Commented by an-dan-te at 2012-12-04 20:02
AVARONさん、
先生との対話(ノート含む)が楽しいらしいですね。先生が絶対的な「師」であるのとはちょっと違って、先生も知らないことを探して教えてあげて自慢したり(笑)、自分がこう思った、感じたということを共感してもらえたりとかそういうのが楽しいのかなと思います。

恵まれていますね(^^)
Commented by an-dan-te at 2012-12-04 21:46
セロリさん、
こじろうのときは卒業時担任不在ですから(^^;;

> ようやく「信頼」を結べるようになってきたかな、
> というのが実感です。
よかったですね!!
えっと、まぁ、きっかけはなんでも(^^;;

> 大人や社会への信頼がちょっとでも育ってくると、
> 成績や人間力みたいなものの向上にもつながってくるのだな
ほんとに、そうですねぇ。
Commented by AVARON at 2012-12-05 08:57 x
セロリさん、共感頂きありがとうございます。
息子さん、進学先で良い環境を得られたんですね(^0^)
以前、尊敬する母友から「難しい年頃の斜めに構えたような子でも、意外と親以外の第三者(近所のおばさんとか)からの褒めに素直に反応したりするんだよね~」という話を聞いて、ナルホドと思ったことがあります。
アンダンテさんも引用されてる最後のフレーズ、私も同感です。

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