理系脳と「美しいノート」   

昨日、引き合いに出した本の、「(4)ノートの取り方が雑然としている子」の話なのですが。

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この本では、例の「東大合格生のノートはかならず美しい」に言及して、こう書いています:
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「今日はどんな勉強をしたの? 見せてごらん」とノートを開いて、あまりの汚さに愕然とするかもしれませんが、それが「できる子のノート」です。心配することはありません。
近年、『東大合格生のノートはかならず美しい』(太田あや著・文藝春秋)という本が話題になりましたが、そこに紹介されていたのは、私に言わせれば「数学のできない女子高生のノート」ばかりです。
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たぶん、この著者はこれまでの塾講師経験などの中で、よしぞうタイプの子をたくさん見ていると思うんです。片づけができなくて、判読不能なノートをとり(あるいは速やかに散逸し)、特別ガリ勉しなくても算数・数学はやたらできる子(多くは男子)。

その一方で、美しく色ペンで囲みやフキダシのつけられたノートを取る、文系頭の、算数をいくら教えても伸びてこない子たちにもたくさん遭遇したのでしょう(多くは女子)。

私もこれまでの生涯でそのような二類型にはたくさん遭遇しましたから、気持ちはわかります。たぶんそういう傾向は一面の真実なのです。ただし、それはいわば「素質」の類型であって、でも今と違う明日を迎えるヒントはむしろ別のところにあるように思うのです。

バリバリ優秀な理系脳の人のうち、かなりの部分を男性が占めていることもあって、どうしても字の印象というと…ぶっちゃけ下手です。平均的には。とはいえ、「きれいなノート」というか、要するにそういう外部記憶/外部処理領域をうまく使えるかどうかというのは、字のうまさに比例するものではまったくありません。字は、まぁ下手よりうまいほうが見やすいですが、とりあえず自分が読めればいいでしょう。

字は下手でもいいんで、まずはフォーマット、それと言うまでもないことですが内容です。

よしぞうの字は、果てしなく下手くそで、どうかすると判読不能に陥りますが、たとえば「イコール」は揃ってます。必要な改行はされ、スペースが適切にとられています。そういう条件が揃えば充分、外部記憶/外部処理領域としての役割は果たすのです。

またろうタイプとよしぞうタイプを分けているのはこんなところにあるような気がします。またろうは「紙」メディアをうまく使いこなせない時代が長かったですが、中学生の半ばごろに「文字」に開眼(?)した時期に数学の成績がうなぎのぼりになったということがありました。まぁしかし今でもやっぱりうまいとはいえません…

片付けできない、ノートはきたない、そういうタイプで素質としては理系脳がありながら、それが模試などの成績にははかばかしく出てこないとしたら、今度は「紙」とのおつきあいに目覚めてみると劇的ビフォー・アフターになることもありえます。

バリバリ理系脳で、かつ美しいノートがとれる人として、私はさっと二人が思い浮かびます。ピアノの先生のだんなさんで物理が専門のTさん(「革表紙のノートと万年筆」参照)、それとJGの先輩のKさん(「卓越した観察眼は力である」参照)です。いずれも、紙が自分にとって使えるメディアであるだけでなく、人を巻き込んで説得できるうまさです。

Tさんは字がうまくありませんが図のわかりやすさが半端ないです。Kさんは字も図も絵もめちゃくちゃ美しいです。しかもその美しく書く/描くスピードがぶっとびです(o_o) 美しいノートと理系脳が無縁なわけではありません。でも、「東大合格生のノートはかならず美しい」に取り上げられていたノートとはちょっと違うような気もします。つまりあれはちょっと、機能美よりは飾りに寄っているというか。

途中式を書くとか書かないとかそういう話をまた後日。

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by an-dan-te | 2012-11-30 12:52 | 中学受験 | Comments(6)

Commented by milktea at 2012-11-30 14:02 x
>Tさんは字がうまくありませんが図のわかりやすさが半端ないです。

私が「理系脳だけどコミュニケーションできる相手」と思うタイプは、やはり図が書けるひとですねぇ。
途中式も図も頭の中で展開されちゃうタイプのことはあんまり理解できず...。
Commented by くるみ at 2012-11-30 17:41 x
>今度は「紙」とのおつきあいに目覚めてみると劇的ビフォー・アフターになることもありえます。

ああ、わかります、わかります。
正解がすぐ浮かんでも、正確にアウトプットできない。
これができるようになることが、大人の第一歩だと思ってました。
できた時は本当にうれしかった(涙)
Commented by まる at 2012-11-30 20:04 x
まず男性ホルモンは結構重要だと思います。
それから遺伝。
私の家族も主人の家族も理系だと思います。

主人はごみ男ですが数学のノートはきれいに書いていました。
理系で暗記力もよく受験には最適でした。
しかし国語はできず(笑)。
Commented by an-dan-te at 2012-11-30 20:10
milkteaさん、
図がわかるように描けるかどうかは大きいですよね。

> 途中式も図も頭の中で展開されちゃうタイプのことはあんまり理解できず...。
はは(^^;;
理系クンとのお付き合いはコツがいるというか。
Commented by an-dan-te at 2012-11-30 20:11
くるみさんの息子さんもたぶんこれまでいろいろと成長の節目が感じられたことと思います。これからもきっといろんな節目があるんでしょうね。
> できた時は本当にうれしかった(涙)
(^^)
Commented by an-dan-te at 2012-11-30 20:12
まるさん、
理系家族なんですね。
理系で暗記もできるなんてそりゃ受験はばっちりですね。
> しかし国語はできず(笑)。
あれっ(^^;;

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