あえて自立を求めない
2012年 11月 22日
←明日は学校も塾もない日。ちょっとうれしい
もともと、私は、あんまりにもあれこれな兄たちを育てるうちにすっかり「こなれてしまった」関係上、やたらと基準がゆるくなってしまっております。
私「休憩何分?」はな「20分」私「じゃ、タイマーかけといてね~」…ピッ。
(テレビゲーム中…)
ピヒピピ。「鳴ったよ~始めよう~」「はーい」(セーブしてゲーム消す)
「さっと消せたね♪」(ほめる)
…これで満足なんです。今は。
勉強の楽しみがじわっと出てきたといっても、ゲームをしたい、友だちと遊びたい、そっちのほうが強烈に楽しいのは当たり前です。話し合いで「じゃ、5時には帰ってきてさっと始めようね」と合意し、そのとおりできたら、褒めます。勉強自体が、つまんないよりは楽しいほうが、そりゃー、やるハードルが下がりますし、勉強の効率も上がりますから、まずはそれで充分です。
勉強の内容は、母が決めることが多いですけど、最近ははなひめからも提案があります。なかなか自分の「穴」をよく見ています。成長だと思います。
時間管理も、勉強内容のコーディネートも、引き続き親メインですが、その距離感は、じわじわと変化し、少しずつ本人の手元に返されています。半年前から比べたら、はっきり違います。そういえば、六年前半はユリウスのお世話になっており、「六年後半には、ユリウスがなくても勉強できるようにしようね」と話していたのでした。今、母が不在の時間も、なんとか毎日分プラスアルファをこなせるようになって、この点についても計画どおり進んでいるといえます。ただし、メールや電話でのフォローはやっぱり入れています(何もなしで安心できるほどではない)。
中学受験は、親が手出し口出ししている家庭が多いと思います。そんな必要がないお子さんは、ほんとうの意味で優秀なお子さんです。でもそういう子じゃない場合に、やむなく手を出し口を出しつつ、「私のやってることは、自立の妨げになっているのではないかしら??」と悩んでいる方がいっぱいいるような気がするんです。私もそこに(ちょびっと)ひっかかっていましたから(←過去形です)。
でも勉強の楽しみが、まずは勉強を積み重ねてみないことには得にくいものである以上、たいていの場合は、手出し口出ししないでおけば自然にうまくいくってものじゃないんです。高校受験の場合はまたフェーズが異なりますが、中学受験の場合は特に。
親掛かり、塾掛かりでもいいので、まずは勉強をこつこつ積み重ねる体験。そこから、勉強の楽しさも発見でき、何をやったら「きちんと」やることなのかもわかり、徐々に自分で「やればやれる」素地ができてくると思うんです。
そして、じわじわと、子どもが「自分でやれる、やりたい」分を本人に返して、親は一歩ずつ距離を取っていけばいいんです。このプロセスがうまくいく場合、むしろ親の手出し口出しは自立を助けるものだといえるでしょう。
では、親の「手出し口出し」が、子どもの自立を損ねるか、助けるか、その分かれ目になることは何なのでしょうか?? (もちろん簡単な答えのあるようなものではありませんが…)
にほんブログ村 中学受験 ←ランキング参加しています。
にほんブログ村 中学受験(日能研) ←こちらも参加しています。
by an-dan-te | 2012-11-22 13:08 | 中学受験 | Comments(12)
受験終了組で、こじろうくんが受験するころから拝読していました。
>「私のやってることは、自立の妨げになっているのではないかしら??」
実は子供が中学に上がってから、ずっとこのことばかり考えていました。
成績は上がったけれども自分のしてきたことは結局、本人のためになっていなかったのではないか? と自問自答する日々がつづいていました。特に今年に入ってからは強く。
で、最近、自立についての記事を書いたのですが、みなさんの反応が温かいと言いますか 非常に寛い心でお子さんを見つめていることがわかり、そこまで気にする必要はなかったのかも・・・、と考えていたところでして、アンダンテさんのお話でさらに強い後押しを頂いたような気がします。
>このプロセスがうまくいく場合、むしろ親の手出し口出しは自立を助けるものだといえるでしょう。
なるほど、たしかにそうかもしれませんね。ウチはもう中二ではありますけれどもこのあたりのことを心がけてサポートしていきたいと思います。
最後に、はなひめちゃんの受験も陰ながら応援していますよ。がんばってくださいね。
参考までにお聞きしたいのですが、アンダンテさんはご自分の中学受験のときは自立して勉強されたのですか。それとも親御さんの手出し口出しがあったのですか。まあ記憶と言うのは往々にして美化されやすく書き換えられやすいものですが、「現在の言い値」でよいので教えてください。
受験生活の中で、短時間でさっと気分転換できるものというと、ゲームや漫画がやっぱり手軽で、小説読むとかいうと10分20分というのもつまらないし、さらにお出かけするようなことはやりにくい。
中学生になると、ゲーム以外にいくらでもやることがありますから、(ゲームもやるけど)そんなゲームばっかりやりません。要するに、ゲーム以外にやりたいことがいくらでもある中学生になれればいいと考えると、ゲーム時間があんまりディープでなければ心配いらないかなと。でもこじろうの(受験中の)ゲーム時間はちょっと長すぎだったと思います(^^;;
実は、この記事を書く前にレタスさんの記事を読み、それも念頭において書いていました。
中二というと、いちばん「ぶったるんで」いるうえ、いわゆる中二病というか、親のいうことも素直に聞きませんので親としては一番気になる時期かと思いますけど、たるんでるときも慌てずに、引いて見守れるのは中高一貫のいいところですから、そのうち今のフェーズは抜け出すでしょう。
> はなひめちゃんの受験も陰ながら応援していますよ。がんばってくださいね。
ありがとうございます!!
私の両親は勉強の仕方や中身については一切わからなかったんでノータッチでしたけど(当時の親は大半がそうだったのでは…)、母は勉強しろとはしょっちゅういってました。つまり勉強の監視的なことはやっていたと思います。
私自身、親に勉強を一切見てもらわなかったです。質問した時に、父から、おまえの質問の仕方がわからん、と言われてしまい、それ以降塾の先生に質問するようにしましたね。。
受験校も自分で決めましたし、塾の期間講習も自分で決めて親にはお金を出してもらった感じだったかな~。
勉強しろ、とも一切言われませんでした。早く寝なさい、くらいかな~。うちは、勉強の監視さえ、していませんでしたよ。
(妹に対しては、学校選択と若干の監視はしていたかも)
でも、当時はそんなもんでしたよね。
前にコメントしたyasminです。
毎回勉強になる記事をありがとうございます。
昨日はレタスさんのとこでコメント、今日はこちらへ来ました。上の方と一緒の反応かな?
私の時代も今ほど親が熱くなかったような気がします。
私の場合は受験私立小でしたので、その辺りが少し違いますかね。
受験校は小学校リベンジでしたので、6年前に一度小学校の敷地に入ったことあるし~的な感じでしたから、もちろん文化祭とかは行ってません。
6年になると「学校の○○クンや××ちゃんは成績いいみたいよー」なんて親からアオられることは多少ありましたが、基本的に勉強に関してはノータッチだったと思います。塾のカリキュラム、先生の言われたことをこなしてあとは復習何度もですかね。
昨日からかなり寒くなりました。
はなひめちゃんもアンダンテさんも体調に気をつけて頑張ってください!
はなひめちゃんの受験、応援しています!
私はアラフォーの中受経験者で「勉強は嫌いではなかったけれど勤勉・計画的なタイプではなかった」ので、母が口出し・手出ししまくりでしたよ。きょうだいが多かったので、つきっきりで勉強みる感じではなかったけれど、勉強の監視・計画、あとアンダンテさんの毎日ノート的なものも母が作成してましたね。
我が家の場合、母が元教師(某老舗ミッションスクール)で出産のため辞めたことを悔しがって、子供の教育命!母になってたという特殊事情もありますが。
その手取り・足取りが私の成長にとってマイナスだったとも思えないです。勉強能力と生活能力に凸凹がある子にとっては、計画を立てて遂行するというのは大人のお手本ナシでは身につかなかったと思うので。
受験私立小ってどんな雰囲気なのかな~
そこに入れたということは、親御さんはきっとyasminさんの勉強のなりゆきを気にされていたでしょうけど、でも細かいことはおっしゃらなかったのですね。
> 塾のカリキュラム、先生の言われたことをこなしてあとは復習何度もですかね。
でも口うるさくいうよりは環境が効くかなって部分もありますね(^^;;
毎日ノート的なものも作成されてたんですか~
そりゃかなり当時はレアだったかもね。
やればできた方だからということでしょうけど。
> 計画を立てて遂行するというのは大人のお手本ナシでは身につかなかったと思うので。
いわば親から子へのスキルトランスファーですね(^^)