中受算数の輪郭   

こないだはなひめが解いてた問題で、こういうのがありました:

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直角三角形ABC(Cが直角)があって、Bは15度、ABは12cm。面積いくつ?

お、これはおもしろいと思って、またろうに「これは小学生的にどう解くかわかる?」と聞いてみた。すると、またろうは、「えーと、コサイン…」とかいうので「小学生は三角関数を知りません」と封じておく。

ソコ封じられると手も足も出なくなって、「えー、どうやって解けるんだ??」と悶絶しているまたろう。

それで、「小学生はルート3も知らないんだけど、三角定規(の細いほう)で斜辺が短い辺の倍だってことは知ってるんだよ~♪」と種明かしをしてやると、「ずるい!!」「中学受験の算数、何がしたいのかさっぱりわからない…」といってました(^^;;

この問題は、BCを軸に三角形をパタンと裏返して面積倍のABA'とすると、角Bが30度になるから、AからBA'に下ろした垂線の長さが6cm(12cmの半分)とわかり、12×6÷2がABA'の面積とわかるわけです。

とても算数ちっくだなぁと思うのは、たまたま知ってる特殊ケースにことよせて解ける感触がね。またろうは、答えだけ出せても、中学受験算数の家庭教師はできないですね。算数の「輪郭」がわかってないから。家庭教師ができるんなら、この夏休み大いに活用させてもらうのだが…
(ほんとはこじろうが適任なのだが、部活が忙しくて家にいつかない上に、はなひめとはすぐ喧嘩になるから無理)

あと、ほぉ~こんなのを解くのね、とこないだ思ったのが
「ある数に、23を足すと34の倍数になります。また、そのある数に、34を足すと23の倍数になります。「ある数」に当てはまる数で、小さいほうから二番目の数を答えなさい」みたいなやつ(数字は忘れたから適当)。

ちょっと見ると、え? どう解くの?? って感じだけど、「23と34」「34と23」といって逆になっているところがミソで、つまり
「34の倍数になります」のところに34を足すとまた34の倍数になるし、
「23の倍数になります」のところに23を足すとまた23の倍数になる、ってことは、
元の「ある数」に23と34を両方足すと、23と34の公倍数になってるってこと。

ほかにもいくらでもあると思うけど(算数っぽい問題)、中学から高校へと続く数学と比べて、中学受験の算数の何が特徴かといったら、「たまたま解けることを恐れない感覚」とか「とにかく試してみる、つぶしてみる感覚」とかかなと思うわけです。やっぱり。

なんか、高校数学って、相当凝った問題でない限りは、基本の考え方・解き方をマスターしていさえすれば(そこがけっこう問題ともいうが)わりと直線的に解けちゃうというか、ジャンプやジグザグ感がないように感じるんです。もちろん、だからこそひらめかない私でもかなりやれたという面があるんだけど、「飛べない」人でも早稲田慶応の入試問題まではふつうに解けるし、でも東大の入試問題のいくつかは…どうやったらいいかさっぱりわからない。

たぶん(私は解けなかったので想像だけど)、中学受験算数のような「寄り道」いっぱいした人のほうが解けるようになりそうな気がします。

中学受験算数を「寄り道」というのは。こんなカントカ算とかやらなくても、方程式わかったらそれで済むでしょう~という、たとえば公文式は中学受験算数をばっさり切って、凡人でもこぼれずに高校数学にたどり着くことを目標としていますが、そういう考え方ですね。寄り道をさけるのは、それはそれでひとつのリーズナブルな方法ではあるんだけど、それじゃつまらないこともあるのではないかと。

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by an-dan-te | 2012-08-15 12:36 | 中学受験 | Comments(9)

Commented by 21vertex at 2012-08-15 19:05 x
この記事、激しく同意するのだけど、前記事との関係はどうお考えですか。勉強に効率を求めるvs寄り道の推奨
Commented by an-dan-te at 2012-08-15 22:35
21vertexさん、
え?? 私は「寄り道」といってるけど無駄とはいってませんよ。というかその「寄り道」に価値があるという主張ですから別におかしくないでしょ(^^)

というか中学受験をするんだから中学受験算数はするんですよ。できれば効率よく(笑)
Commented by 21vertex at 2012-08-17 22:39 x
算数と数学の関係ですが。15度の問題だと、数学的には
S=(1/2)12cos 15°×12sin 15°=(1/2)×12×12×(1/2)sin 30°
という式変形になるのですが、これを算数的に説明したのが、
2S=△ABA'=12×6÷2
ですね。差集め算とかでも方程式で解くと、その式変形、移項等は、差集め算での説明をなぞっているだけです。だから式変形の意味を算数的に解釈すれば差集め算の考えに到達できます。しかもこれは差集め算に限らず、他の特殊算でも同じです。
まあ、式変形を形式的に処理せずその意味を考えるのは方程式の利便性を否定するようなものでもあるのですが。ただ、物理でも式変形の意味を考えると物理的に何をやっているかよく分かることがあるので、利便性を超えた意味づけは可能と思っています。
長くなるので、以下続く。
Commented by 21vertex at 2012-08-17 23:00 x
さて。またろうさんは三角関数を使えば解ける問題を、算数的な工夫で解けるようになるべきでしょうか。
イブ、のちにアダムが知恵の実を食べてエデンの園を追放されましたが(一部または全部ウソ)、善悪、知識を知った後、それを知らなかった昔に戻れるでしょうか。
あと、理論ミニマムを提唱された、理論物理のランダウ先生は12,3歳の頃微分積分を学んだのですが、「微分積分を知らなかった頃のことは思い出せない」と言ったとか言わなかったとか。(今回、ネットで検索してみましたが、この発言はヒットしませんでした。だからホントの発言かどうかは保証の限りではありません)
既知のことを未知のものとして思考するのは非常な困難を伴います。それが基本的な知識であればある程そうです。
同じ問題を解くのに算数的に解けた方が数学的に解けるよりよい、ということはない。ま、あるにしてもそれはケースバイケースで、15度の問題の場合にどちらが上質な解法かというのはものの見方の問題です。特に15度と限らなければ、直角三角形の面積を2通りで書くとサインの倍角公式の角度が制限された場合が証明できるわけで、どちらの考え方も大事と言えますね。
Commented by an-dan-te at 2012-08-19 08:38
21vertexさん、
またろうは今更、算数を知るよりもっといくらでもやるべきことはあるわけで…日能研の先生を目指すのでもなければ(アリエナイ)もうやらないでしょうね。

なんにせよ、今からどうこうということは思いません。またろうとこじろうを見て、小学校高学年のときに受験勉強したかどうかの差というものを漠然と感じるだけです。

その「差」の中には、勉強に向かう態度とか、日本地理の基礎知識とか(^^;; いろんなものが含まれていますが、ひとつ「算数体験があるかどうか」というのがあるわけですね。

その、いまさら(善悪、知識を知った後、それを知らなかった昔に戻れるでしょうか)体験できない体験の有無は何かに効くのか…二人とも東大受験しないんだから関係ないのか、それとも人生なにごとかに効いてくるんでしょうかね??
Commented at 2012-08-20 16:18 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by an-dan-te at 2012-08-20 20:44
***(2012-08-20 16:18)さん、
「ちょっと考えてみる」醍醐味がわかるようになっただけでも大きな財産ですよね。そういう意味で、中学受験は宝物いっぱいだと思います。大学受験だってお宝満載なのかもしれないけど、親はいっしょに味わうわけにはいかなくなっちゃいますから。
Commented at 2012-08-30 11:30 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by an-dan-te at 2012-08-31 22:54
***(2012-08-30 11:30)さん、
いつの記事でもコメント歓迎ですよ(^^)
中学受験はもちろん中学に入るためにやってることでもありますけど、勉強そのものに価値があるところがやっぱり本来ですよね。今回の受験ではたくさん発見がありました(前回はあんまり中身を見なかったので…)

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