私学の価値2: 中学受験があり、高校受験がないこと   

これは、私学の価値というより、私学コースを選ぶ場合の特徴ということで。国立であれ、公立一貫であれ基本的に同じだけど、中学受験があり、高校受験がないことのメリットを考えてみる。

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高校受験がないことのメリットは、六年間同じ学校で過ごせて一生の友人を作りやすいとか、部活の継続とかでイメージされていることが多いと思う。一方、中学受験があることは「メリット」と考えられていることは少ないかもしれない。

小学校の勉強というのは、特に公立小であれば、ほんとに「ちょぼちょぼ」であって、読み書きそろばんにちょいと毛が生えたようなものだ。そして中学校になると、急に中身がぎっしりしてきて、本格的になってくる。

なんの準備もなく中学校に行くと、ここで勉強がわからなくなって置いてきぼりになることもあるが、そこからフォローをしようとしても、中学生は部活だなんだで時間がないし、第一、素直に先生や親のいうことを聞く年でもないので難しい。

一般的に、抽象的な思考が急速に発達してくるのが10歳過ぎるころといわれている。そのあたりから、中学受験用の勉強という、非常によく練られていて教材も豊富なカリキュラムを生かして、ひととおりの勉強をしてしまうと、中学過程はとても楽になる。

中学受験では、社会は嫌いだから取らないことにしよう(笑)などという選り好みができず、しかも、穴があるとあからさまに不利なので丁寧に穴を埋めていかなければならず、その点、大学受験より高校受験より「がちがち」なのだ。そこがたいへんともいえるし利点ともいえる。要するに、中学受験にコツコツと取り組んでおけば、広く浅く勉強の基本(考え方も、知識も)を固めることができるのだ。

勉強の中身に加えて、勉強の仕方というものも、親や塾の力を比較的無理なく借りて身に着けることがしやすい。この点に関しては、「鉄は熱いうちに」である。中学になって慌てても遅い。稀に、自力で勉強の仕方の勘所をつかめる子もいるけど。ほんとうは、公立中に行くんでも、勉強の基礎と勉強の仕方はあらかじめある程度身につけておいたほうがいいに決まっている。でも、受験という目的(プレッシャーともいう)がなくてそれが地道にできるかというと…うちでは難しい…というか、少なくともまたろうにはやってやれなかった(-_-;;

それなら、中学受験をしたけれども、結果として公立中に行って、また高校受験もすると一番勉強できるか?? ってな発想もあながち間違いとはいえないけど、そんなに受験ばっかり続けるのはほかの活動がしづらいし、モチベ的にどうなのよってのもあるから、さすがに好き好んでそうしたい人はあんまりいないだろう。もっとも、諸々の事情からそうなってしまった場合は、一番行き届いた勉強ができるチャンスだと前向きに捉えてもいいと思う。実際、中学受験の経験があって高校受験もする場合は、上述の理由から、とても有利なスタートが切れる。

ただ、高校受験というのは、中学受験と異なり、当日入試一本勝負というわかりやすいものではないから、だいぶ様子が異なる。特に難関校をめざす場合であれば、当日の試験というのも非常に重要なので、塾に行くとか(あるいは同等の勉強を自力でするとか)そっちの勉強も非常に大事だし、一方、都立も受けたいとなれば内申を取ることも手を抜けない。どっちも勉強じゃないかといえばそうなのだが、この、方向が微妙にずれたり、微妙じゃなくずれたりする努力が、やっかいなのだ。

引き裂かれた価値観の中に身を置くのは、ほんとうに疲弊します(-_-;;

正直いって、私がこじろうの中学受験とまたろうの高校受験をダブルで面倒みた年の感想は
「中学受験はいいけど高校受験は二度とやりたくない」
だった。もっともこれは、またろうがまたろうだからであって、よそ様ではここまでひどくないに違いないけど。

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by an-dan-te | 2012-05-11 07:51 | 中学受験 | Comments(14)

Commented by くるみ at 2012-05-11 11:28 x
アンダンテ様、私の為にこの記事を書いてくれた?と思うくらい、言いたいことが全部詰まってます^^そうそう、これが言いたかった・・・。

「マラソンでビリの子が真面目だってだけで体育が4。部活で怪我して見学したら3。怪我が長引いた子は2。絶対におかしい!学校のテストは入試に出るような問題じゃない。数学は国語みたいな問題だし・・。学校の勉強を頑張っても意味がないように思う。学校は捨てて、私立一本にしていい?授業はつまんないし、もう嫌だ!」と息子。

都立志望の子は、矛盾だらけの内申に立ち向かわないといけないし、私立志望の子は(5教科受験の私立は除く)、理社と学校を捨てていいのか?が気になるし、でも両立する理由も納得させられないし、高校受験はいろんな面ですっきりしません。

中学受験の4教科の土台がどれだけ大切かもわかりました。中学受験を失敗して公立中になったとしても、無駄にならないと思います。

勉強の土台が無く(小学校の授業レベルは土台にならない)、勉強を続ける耐性も身に付いてない子(=息子)は、中学生になっても急には変わりません(-_-;; 中学生が、中学受験生と同じような勉強をするのはすごく大変ですね。
Commented by たけ at 2012-05-11 12:59 x
日能研の歩き方からきました。いつも閲覧させていただきます。うちの息子は今小4で日能研に行っています。大宮校のM1クラスです。私も中学受験経験者であり貴殿の言う事に全く賛同です。中学受験は本来なら全小学生に課すべきと思っています。今の大学は難関校以外は受験勉強をほぼせずに入学できます。驚くべきことです。このままでは必ずや日本はアジアに負けていくでしょう。貴殿はJG卒なのですね。色々懐かしいです。SEGで色々あったので・・・・。今後とも拝見さえていただきます。
Commented by ぶぅ at 2012-05-11 18:14 x
ホント、その通りです!
上の子で懲りたのがきっかけで、下の子には受験勉強をスタートさせました。
小学校の勉強では物足りないと思ったのと、何より小学生はヒマな時間がたっぷりある。そして、素直。

中学生は良さげな塾を探してあげても、塾の先生のアラばかりさがして文句ばかり&部活後でねむい。
そして、お年頃なので異性や音楽に興味が行き、よっぽどの堅物でないかぎり勉強への集中力は切れます。

時間がないから塾に行かなくて済むように授業はばっちり集中してと思っても、授業の内容がうすいのも悲しい現実…

中学校の個人面談で、塾とか行ってますか?と聞かれたときにはびっくりしたけど、オープンに言ってくれた方が親切な気がする。

友達の息子は、ゆるいと思って入った運動部だったのに顧問が今年から替わり、朝練あり、練習は週末も毎日の熱い部活に急に変わり、いつ勉強させればいいんだー、やめさせたいと後悔しています。

Commented by まる at 2012-05-11 20:48 x
男の子は精神的に一番調子が悪いのが中3のときらしいです。
小学生に勉強しなさいとは言えますが、難しい中3の時に勉強を強制するのは大変です。

都会の公立校に子供さんを行かせた友人によると公立校は不評でした。

ひとつは悪いことをしている生徒を怒らないらしいです。
怒ると生徒に逆切れされたり、親に教育委員会に通告されたりするためだと思います。

もうひとつは勉強に関して先生にやる気がないそうです。
もう既に小学生の時に授業がわからなくなっている生徒がいるので、先生も指導がしにくいのだと思います。
Commented by an-dan-te at 2012-05-11 22:02
くるみさん、
もっとも、運動上手な順にきっちりつけられても、またろうにはいい成績が来るわけはないんですけどね(^^;; 昔むかし、私のころも、見学するととにかく「1」までつきかねないので(昔は相対評価ですから、「5」と同じ人数だけ「1」をつけないといけない)、熱があっても見学しちゃいけないという話でした。それが単なるうわさであれば先生が否定してくれればいいんですが、なにしろ体育の先生からして「風邪をひくのは精神がたるんでるから」とかいうくらいなんでしょーもありませんでした(-_-;;

内申を気にするのはほんと精神衛生に悪いんですよね。今だって、はなひめの成績はそりゃ気にしてますが、単に勉強すればいいってことなら別に気分的には問題なしです。

中学受験がしてあると、中学の勉強はほんとに楽です。英語だけは気にかけないといけないけど。
Commented by an-dan-te at 2012-05-11 22:23
たけさん、
中学受験は、勉強の基礎を作るにはぴったりで、ノウハウも充実していますよね。高校受験用の参考書・問題集の数々をみると、しょぼいのが多くてびっくりします(^^;; 「10日間完成~」みたいなので内容もテキトー。

> SEGで色々あったので・・・・。
えっなにが(^^;;
Commented by ももんが at 2012-05-11 22:25 x
アンダンテさんの 中受の時期に勉強することに意義がある というのに賛成です
わが家の長男の場合 当初計画から 中受-高受で公立高校です

中学受験はゆるかったですが 小学校の勉強のみに比べとても意味があったと思います 本人もあの時一番頑張った とのこと

中受の勉強のおかげで 高校受験の勉強そのものの負担感は少なかったようですが 内申を取るのに神経を使う(母がハラハラ!?)というのはあります
ただ 高校に入って「赤点を取らなければいいんだ!」と 気の向かない課題をないがしろにしている様子を見ると 内申の手前 課題(なかなか濃い)をせっせと提出していた中学時代がちょっと懐かしいかも…
Commented by an-dan-te at 2012-05-11 22:26
ぶぅさん、
勉強の基礎がない中学生に勉強をさせようとするとえらいことなんですけど、別にそんなにきちんとやらなくたって行ける高校はあります。でもそれじゃ困りますよねやっぱり…

結局、またろうのネジはどうやって巻けばいいのかいまだにわからない(-_-;;
Commented by an-dan-te at 2012-05-11 22:30
まるさん、
中二とか中三とか、親のいうとおりになんかしないのはまぁふつうですね。そこで受験なので…なるようにしかならないというか…本人次第というのは、ある意味正しい姿かもしれないですけど。

先生はいろいろで、やる気がある先生もない先生もいたと思いますが、やる気があっても役に立つ授業をするのはなかなか難しい現実がありますよね。公立の先生は余計な仕事もあって大変そうです。子どもも大変ですね(-_-;;
Commented by an-dan-te at 2012-05-11 22:34
ももんがさん、
中学受験でやった基礎は無駄にはなりませんよね。
> 内申を取るのに神経を使う(母がハラハラ!?)というのはあります
(^^;;
受験してあっても、そこは避けて通れません。

> 気の向かない課題をないがしろにしている様子を見ると
その件に関しては私は「心に棚を」作らないと子どもに何か言えません(笑) けど、こじろうには、大学受験がない分、それを柱にしてほしいとは思います。
Commented by ぶん at 2012-05-12 08:47 x
勉強面と思春期精神面では、中高一貫の方が結果的に余裕を持って見守れますね。(トラブル・つまずき等なければですが)
ただ、ゴールデンエイジと言われる小学校高学年の子が、睡眠不足になったりスポーツに打ち込む時間を削ったりせざるを得ないのが残念でした。身長ののびや、運動能力の伸長に影響があったのでは、と今も思います。でも、高校まで続くと思ったら、ある程度がんばって納得のいく学校に行かせたいし。


Commented by 通りすがり at 2012-05-12 18:41 x
こんにちは。我が子達は既に大学生で、もう受験には縁がありませんが、うちは小学校から大学までオール公立コースです。地元は荒れている地域で、中学では色々と問題もありましたが、親子共々とても楽しい学校生活をおくれました。色々な学力や家庭環境子と、お互いを理解し合い、協力して行事などをこなしていく事は大切な事だと思います。勉強は自分でできますし、塾もあります。先生方もやるきの無い方ばかりではありません。公立を悪く言う方が多くて、気になりコメントしました。
Commented by an-dan-te at 2012-05-12 21:03
ぶんさん、
そうなんです、こじろうの、あまりにも快適な手放し運転ですっかり味をしめて(^^;; 私立しか考えなくなってしまったともいえます。

うちの場合は睡眠を削ってというようなことは考えないし、もともとスポーツに打ち込んでないとかありますけど、「ほどほどの中学受験」がしにくい状況はなんとかならんかなとも思います。
Commented by an-dan-te at 2012-05-12 21:06
通りすがりさん、
オール公立コースでも楽しい学校生活を送れたのはとてもすばらしいことで、それはとてもよかったですね。私の場合、公立を悪く言うというより、公立で実際に悪いことが起こったということで…公立の場合、良いにしても悪いにしても「たまたま」なので。もっとよい率のくじを引きたくなって私立へ、といってもいいかもしれません。

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