開成2011算数解いてみた(前半)
2011年 10月 28日
←こじろう受験時代には
←一度も開く機会のなかった「開成」(^^;;
第一、ここを意識するからこそ、塾の各教室の最上位クラスでは、そのクラスがどんなに幅広くて、ほんとは基本問題ばっかり解いてたほうがよさそうな算数苦手さんまで含まれていたとしても、授業では難問を扱わないといけないという、(我が家にとっては)いわくつきの学校である。
まず全体を見てみると、60分で大問4つという、1問あたりが重たい構成。
四角1は…こういうのも、計算と一行題っていう?? っていうくらいのやっかいな出題。(1)と(2)しかないんだけど。
のっけから
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(1) 数xに対して、《x 》を、《x 》=(x + 1)×(x - 1)÷(x × x)と定めます。
このとき、
《(《8》×《9》×《10》×《11》×《12》)÷(《6》×《2》)》
を求めなさい。
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なんていう、解いてみるなんていうんじゃなかったと思わせるこの問題。というか、問題の頭っから「x」が出てくるというのはちょっとびっくり。これ、文字式に慣れていればひと目で(x + 1)×(x - 1)=x^2 - 1 とわかるので、見た目ほどやっかいではないものね。
というわけで、落ち着いて考えてみれば、8,9,10…とひとつずつ違う数が並んでいるということはパタパタと消えていくので、やりはじめたらけっこうできるもんだ。むしろ、「きれいにいく」から、早稲田実業とかの計算問題のめんどくさいのに比べると間違いにくい。
次の(2)は、
半径6cmの円、ABとCDは平行で同じ長さ、それで「斜線部分2ヶ所の周の和が白い部分の周より、円周の長さの2/3だけ長い」とき斜線部分2ヶ所の面積の和を求めなさい、という問題。
シンプルだけど、「ん?? これって解けるの?」とヒヤっとさせられる。なかなかおもしろい。
そして四角の2。
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西山動物園では、開門前に長い行列ができていて、さらに、一定の割合で入園希望者が行列に加わっていきます。開門と同時に、券売機を5台使うと20分で行列がなくなり、開門と同時に、券売機を6台使うと15分で行列がなくなります。また、もし開門のときの行列の人数が50人少なかったとすると、開門と同時に、券売機を7台使えば10分で行列がなくなります。
(1) 開門のとき、行列の人数は何人でしたか。
(2) 開門と同時に、券売機を10台使うと何分で行列がなくなりますか。
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うわーこれはまた…ザ・中学入試算数というか、水槽に水入れて、一方で水が抜けてたりするやつがよくあるよね。どう解くのがいいかよく知らないんだけど、券売機一台がx人/分さばくとして、開園後に人がy人/分到着するとおけば、二元連立一次方程式で解けるよねー。でもなんとか算数でやってみよう…
それで、グラフ描いて相似の三角形使って解いてみたんだけど、こっちはボケが来てるからけっこうたいへんだった。時間内にはぜんぜん解けないな。若い子は解けるのかしらねぇ。でも、解き方がわかれば計算は簡単。
それで、結論らしきものが出ましたが…(1)は特に問題なく、300人が答え。
でも次が…素直に計算すると7.5分ってなるんだけど、解説によれば
「しかし、この7.5分で券売機1台は5×7.5=37.5人処理することになり、実際に0.5人を処理することができないので、38人処理する38÷5=7.6(分)まで時間がかかる。すると、10台の券売機のうち、6台は38人処理し、残り4台は37人処理することになる。」だそうだ。だから、答えは7.6分(!)
えーっ。まぁ、水槽問題の「水」と違って「人」は連続量じゃないのよといいたいのかもしれないけど。実務上はむしろ、処理中の人がいたりしても「列がはけた」状態になった瞬間がいつかというほうが知りたいような気もするし、だいいち、そうやって微妙に待ってる間に次の一人が来て並んじゃうかもよー。だいたい、そんな厳密なことをいうわりに、「一定量」到着するという人が、どういうタイミングで来るか定義されてないじゃないの。なんか納得いかんが。
というわけで、すでに波乱含みの前半戦。さてさて。
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by an-dan-te | 2011-10-28 08:18 | 中学受験 | Comments(17)
□1(1)の問題が顔文字に見えてしまう時点で
もうダメだと思いました(~_~;)
本当、アンダンテさん、尊敬します。
娘のクラスでは夏休み明けから
灘の過去問のミニテストを授業中にやるようになりました。
当然、うちの国語娘には解けません。
Nの6Mでは今年から必須となったそうで
仕方ないのですが、
はなひめちゃんも来年の今頃は…と思うと
アンダンテさんが男子校の過去問にあたっておくのも
有効だと思います。
Mが1クラスしかない場合、
難問をいかに華麗にスルーするか、
難しいですね。
うちはもうそんなことで迷っている場合でも
ないのですが…。
娘が5年生だったら、
アンダンテさんの方針についていくという手があったのに、
残念です。
すごい。
実はアンダンテさんが受験されるとか!?
私はほかの方がおっしゃているのと同じで問題が顔文字に見えます(~_~;)
こんな問題、解けないってよ~、ちょっと教えて~!
と言われる日が来ると思うと
今から恐怖でたまりません((((;゚Д゚))))
見かけほど難しくないですよ~1の1は。パタパタ消えて、計算は簡単になるんです。
自分の受験のときはあんまりまじめに算数やってなくって、今考えるとあれじゃダメだろって思います。今は人生の厚み(?)があるから算数もやればおもしろいんだけどね。
ホント方向間違ってますね(^^;;
趣味の世界ね。
でもはなひめも、上手ではないけど嫌いではないというか、あまり押し付けなければゆっくり楽しめそうですよ。母くらいの出来でしょうか(?) 受験には役立たなそうですが。
でもねー、昔、もっと難しい印象だったんだけど。
開成の算数が易化してるって話もあったよ。
代わりに国語が難しいんだって。
> (2)の問題笑えます ^^;
ねー。ほんと、算数の世界ってしょうもないよね(笑)
> 灘の過去問のミニテストを授業中にやるようになりました。
ひょー。そんなことが。
来年のことを考えると頭が痛いな~
> アンダンテさんが男子校の過去問にあたっておくのも有効だと思います。
いや別に私が解けてもしょうがないんだけど(^^;;
何か宿題出たときに、「これはやって。これは飛ばそう!!」って即判断できるといいかな、ってくらい??
それより、MでいくかAでいくかが根本的な問題よね…
> 実はアンダンテさんが受験されるとか!?
いやー、私もはなひめも開成行かないし(^^;;
別に、算数聞かれたときに答えるだけなら、うちは人材豊富なんで私が教える必要はないんです。これは趣味の世界で…むしろ社会の人材払底につき大急募中です。
私ももちろん 面倒なんてみてやりはしないんだけど、
chobiは まあまあできるほうです。
ドラえもんとか コナンの学習漫画とかが 馬鹿に出来なくて 意外と役に立ってるみたいです。
初めはマンガ部分しか読んでみたいで はずした!って思ったんだけど、
6年になって 知識が追いついてくると(点数もほしくなってくるし ^^;)
肝心なところも 意外と読んでいるみたい。
家中から 息抜きにつかえそうなもの(マンガ、ゲームの類)をなるべく 目につかないところに隠しておくと、しょうがないって感じで 歴史漫画とか 学習漫画を読んでるみたい。^^;
社会は 知識よりも 流れをつかむことの方が大切だから なんでもいいから とにかく読むことだと思うのよね。
でも 横にくっついて読ませるというのは 手間のかかり方からいって、現実的じゃないので なんとか ほっといても 読んでくれるものを見つけることだと思うのよ ^^;
流れをつかむまで 読み込むって意味ね ^^;
いっそのこと、算数だけは単一科目の偏差値でクラス分けしてくれる…なんてことはやはり商売上、難しいんですよね。
でも、その方が60近辺の合格率は上がるような気もするのですが…。
私も、最近になって歴史漫画とかいろいろ読むようになって、無駄にみえても「あれこれ」読むってのはいいもんだなと思うようになりましたです。別の視点で描かれているものを読むとおもしろいのね。
> 家中から 息抜きにつかえそうなもの(マンガ、ゲームの類)をなるべく 目につかないところに隠しておくと、
うちでは、どぉ~やっても不可能なのがこれ。上二人が、のーのーと暮らしてるもん(-_-;;
そう、横にくっついて読ませるなんてほんとありえないよね~省力化を考えないと…
算数は別扱いにして単独振り分けってのはなかなかいい案だと思いますが、やっぱり運用というかコスト的には難しいのでしょうね。
でもやっぱりN60あたりの学校を目指すクラスは、開成あたりを目指すクラスと分けてほしいです。そこについては上位層が減ったところがもろに問題になっているなぁ。こじろうのときにはまさにそのように、Mで二クラスに分けることができていたんですから。
ただ、こどもにとってのモチベーションにはどう影響するのかな?たとえば、この配分だと国語得意で算数苦手の子はその逆の子より偏差値が上がりにくいわけですね。大人目線だと、難問の前でお客様状態より、Aの方が実り多いと考えてしまうけど。
おぉ、算数と国語の配点が違うんですね。こちらは、算・国が150点ずつ、理・社が100点ずつという「傾斜」で、そういう傾斜であれば受験本番によくあるパターンにならったというふうにみえます。
算数と国語で差をつけるというのは新鮮ですが…それって、やはり算数中心に割り振って、授業中サッパリワカランという事態を避けようとしているんでしょうか。
まぁ、算・国が同配点でも算数のほうが実は点差が出やすいとかありますけどね…あとさらにいうと、はなひめの場合は算数でちゃんと点を取ってるわりにわかってない(つまり、算数単独で振り分けられたとしてもMクラスになるけれどもだからといって授業についていけるわけではない)という問題があったりします。
難問を解けるかということのほかに、新しい単元の理解の速度って問題もあります。ふぅ。