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人のあら捜しは得意なんだけど   

私とよしぞうが大学院生だったとき、研究室は同じで、ついていた先生は別。

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私の先生は面倒見がいいタイプで、よしぞうの先生は放任タイプ。それでわりと、それぞれ相性がよくてうまくやってた。私もよしぞうもあまりまじめにやってたとは言い難いけれども、最後にはなんとかつじつまを合わせて、無事修士論文の提出と発表をまぁまぁの出来ですませた。

でも、同じ研究室で、通常の報告会とかで見る限り、(我々と違って)とってもまじめに研究を進めていて発表もちゃんとしてる人が、修論発表会では突然とっても崩れちゃって、めちゃめちゃだった。いったい何があったんだろう、と不思議だったんだけど…

あとでわかったのが、その人がついてた先生はなんでも、発表会の前しばらくは出張とかで不在で、前日(!)に帰ってきてその人の準備してあった発表パッケージを見て、これじゃだめだあれじゃだめだと根っこのところからちゃぶ台返し。しかし当然のことながら一晩で全作り直しできるわけもなくて、論旨もがたがた、発表資料もよれよれという事態に。

その先生は、とても切れ味鋭く、どこが欠点かをびしびし見抜いて指摘するタイプの人だったもんで、まぁ実際のところ、指摘内容は間違ってたわけではないんだろうけど、現実問題、前日にひっくり返してプラスになるわけがない。

翌日の発表がガタガタになってしまうことが予想もできないとしたら頭が悪いし、
予想できたんだとしたら人が悪い
どっちなんだろう?? 結局謎だけれども。

ところで、私は、指導教官を選ぶときに、テーマではなく人で選んだ。私はそうやって鋭くマイナス部分に切り込んでくる人とうまくやれるわけがないという正しい認識をしていたため、その先生はナイなと最初から思っていたからね。私が「この人」と見込んだ先生のところに、自分のやりたいテーマを持ち込んで(その先生が掲げていたテーマとは違ったのだが)お願いした。

私の人を見る目は確かだったので(^-^)、その先生は、単に面倒見がよくてテーマの切り出し方からまとめ方まで丁寧に指導してくれたというだけではなく、「あるかなきかの」よい点を鋭く拾い出してはそれを大きく広げてプラスにつなげてくれるという「ほめ育て」の先生で、たいへんありがたかった。

というわけで、私は「正しいからって欠点をあげつらってばっかりいるのは育ててることにならない」というのは知っている。

知っているんだけれども、私自身は間違いなく「あら捜しが得意なタイプ(^^;;」で。
それで、私は先生を選んだけど、子どもは親を選べないんだよね。

しかも、中学受験というのがその性質上、「あら捜し」をしないことがたいへん難しいときている。
テストを受けたあと、あるいは単にその日の課題をやったあと、何をすべきかといったらそれは、今できていないところを探し出し、穴を埋め、弱点の補強をすること。とにかく、「傷」に目をつけ、そこに塩をなすりつける…

塾であらかたのカリキュラムを進めてもらって、個別対応を家で、という役割分担になるのがふつうだから、いやが上にも、家でやることといったらもう欠点の洗い出しばっかりといっても過言ではない。母はこれが得意だし、性格もブナンじゃないし、受験成功のためにはやらないわけにもいかないでしょ?? そうすると「ほめ育て」の対極に位置するといってもいいくらいになっちゃうんだけど。

そこを、どうやってバランスを取っていくのか…これが永遠の、いや子どもが仕上がるまでの、課題なんです。

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↑ だいたい変わりばえしませんが。おにぎりがあればあとはまぁいいでしょう。
プチトマト、こんにゃくとひじきのきんぴら、厚焼き卵、枝豆、さといも揚げ

by an-dan-te | 2011-01-04 20:51 | 中学受験 | Comments(16)

Commented by とんび at 2011-01-04 23:22 x
釈然としない感あって今日のオチはまさか「ほめ育てられて社会人になったけどいまはあら探しの母親になってます」ではなかろうと考えあぐねていた。修士時代の観点が教育される側の理屈で、中受の観点が教育する側の論理だから、見方が反転したように見えるのはむしろ当然? 教育される側にしてみればうまく育ててもらいたいわけで、教育する側にしてみればうまく育てたいわけ。される側は鬼教官など好んで選ぶわけもなく、する側にしてみれば「あら探し」や「ほめ育て」は方法論。噛み合わない上司部下が往々にして共有できていないゴールのイメージ、目標のすり合わせがうまくできた事例を紹介しつつ、今後はなひめちゃんと合わせていこうというメッセージだね!ということでやっと腑に落ちました。
Commented by an-dan-te at 2011-01-05 12:19
とんびさん、
これ、なんというか、中学受験の勉強、特に家でのフォローっていうのは、欠点をくっきりはっきり示してはつぶしていくという流れになりがちでしょ。そのことはずっと(多少)気になってはいたんですよ。私は特に、そういうのが得意だからやりすぎちゃう、できすぎちゃうきらいがあるので。

そこへ、はなひめが「子育てハッピーアドバイス 大好き!が伝わるほめ方・叱り方」というのを買ってきたもんで、これをきっかけに考えてみようかなと思ったわけです。
Commented by milktea at 2011-01-05 12:36 x
私も指導教官は人柄で選んだ&人のあら探しが得意なタイプです〜。

でも、あらを探した後の処理がアンダンテさんのようにうまくなくて、フォローができないのがさらに傷を深めてまして。
#文章の校正でも「変だ」とは思うけどどう直すかうまく出て来ない

もっとほめて育てられるように受験とか考えないでくれないかなぁと思っちゃいます。家事とかはまだしも「お皿運んでくれてありがとう」とか小さくほめられるのですが、受験ってどうしても「期限」がある気がして。
Commented by nonchan at 2011-01-05 13:32 x
私は息子の中受のときは「今できていないところを探し出し、穴を埋め、弱点の補強をする」みたいなことは全然してなくて、ひたすら併願校探しだけやってたような気がします。
塾で「リトライノート」っていうのがあって、そのノートに日々の宿題や模試で間違えた問題をその都度解き直して(塾では「リトライ」と呼んでいました)提出するのが義務だったので、その「リトライ」でいつの間にか穴が埋まっていたような。
関西の塾は基本「親は勉強のフォローはしなくていいので全部塾に任せてください」みたいな姿勢だからそれですんだけど、親が欠点を洗い出して穴埋めするとなると、親子関係を保っていくのもいろいろ工夫が必要になりそうですね。
Commented by とんび at 2011-01-05 13:38 x
理解不能な電文、ごめんなさい。短絡した脳を若干なり修復しました。人語に翻訳できそうな部分だけを抽出すると、「間違い探しは職業病」といってるけど、この「職業」はなんだろう、と。会社員が間違い探しばかりやってちゃ生産性ボロボロで仕事になんないから、きっと親業のほうだろう、と。でもね、会社員できる母親が、会社では和をもって事にあたっているであろうに、家に帰ると我が子の生産性を上げるのに苦労している(勝手に苦労していることにしちゃって(笑)ごめんなさい)のが滑稽というか、言葉の通じない物の怪とコミュニケーションとろうとしているような、我が子ならでは苦労ってやっぱりあるよね、みたいなことを感じたわけです。
#もしかしたら、うちだけかもしんない(笑)
Commented by yoyo at 2011-01-05 18:37 x
仕事が 性格に与える影響って 大きいんじゃないでしょうか?

わたしは 穴探し 下手ですが、
我ながら ほめる方は 上手だと 思ってます。
こなしきれない量の仕事をかかえこんで、少々難ありのメンバーを ほめて 働かせなくてはいけない立場だったのが 長かったからじゃないかな。
精密さが 問題となる仕事じゃない上、
穴を気にしていたら 終わらない。
うるさいこといって モチベーションダウンされて生産力が落ちることを考えれば、
ちょっとの 不出来には目をつぶって やる気にさせた方が よかったわけですよね。

でも 受験勉強となると、やはり 精密さが必要とされるわけですが、20年にわたって身についた習慣は 改善されることなく、
その結果が chobiやpinkの成績なんだろうと思いますね。
ま 二人とも やる気だけは あるから、
いつか そのうち 自力で芽を出してくれることを 祈ってます (^_^;)
Commented by トマト at 2011-01-05 20:53 x
耳が痛い話です。

中受だけ「粗探し」して、後は「褒め育て」っていうバランスならいいのでしょうけど、うちのような子の場合、箸の上げ下げから「問題集は左でノートが右で」みたいなことまで、すべてに於いて粗探ししてる状態だったので、本人はさぞかし息苦しかったろうと…。

子どもと言えども「意思」があるわけで、そこら辺を上手に汲んでやれたらいいのでしょうねぇ。結局、どっち寄りに落とし所を持ってくるかが、親子の組み合わせによって十組十色ってとこでしょうか。はなひめちゃんと良いコンビが組めたらいいですね。

余談ながら、おそらく「間違い探しは職業病」のアンダンテさんとは対極にいるであろう「間違い探しをされる職業」の私としては、ちゃんと直してくれるなら大いにwelcomeなんだけど、時に「それ違うでしょ!え~!そんな風にぐちゃぐちゃにして納品したの!!」みたいなフィードバックが来ると、一気にモチベーションが…。

アンダンテさんに愚痴っても仕方ないんですけど…。
そんなエージェントもいます(笑)

*最初に投稿したコメントのあら探しをしたら、「荒探し」になっていたので「粗探し」に修正しました(笑)
Commented by an-dan-te at 2011-01-05 21:05
milkteaさん、
いや、あら捜しのあとのフォローは私もちょっと(^^;;
こじろうとかからすれば、いいたいことの百や二百はあるんだろうけれども。

受験があるとどうしても、欠点から攻めたくなっちゃいますよね~
ほかのことなら私も…今日、はなひめが「トイレットペーパーがラスワンだから買ってきたほうがいいよ」とわざわざ電話してくれたので素直に感謝(^^)
Commented by an-dan-te at 2011-01-05 21:07
nonchanさん、
「リトライ」ですか、すばらしい~
我が家でいう「再チャ」ですね。そう、それがたいへんだったんですよ。関西の塾って面倒見がいいのね。
なんで違うんでしょう??
Commented by an-dan-te at 2011-01-05 21:10
とんびさん、
仕事というのは、翻訳の品質管理で、まぁメインは品質管理プロセス構築やツール作成とかですけど、翻訳会社さんから納品された翻訳物の検査もしますから、間違い探しは重要な仕事の一部なんです。
でも、仕事上のつきあいであればかなりうまくやってると思うんですよ…それが自分の子ども相手というと感情が先に立つからやっぱり。。
Commented by an-dan-te at 2011-01-05 21:14
yoyoさんは、ほめ上手だし謝り上手だし、クレームつけるんだって上手につけるでしょう。やっぱり鍛え方が違うと思うよ。私とかは人との関係調整でいえば甘ちゃんですね。

> でも 受験勉強となると、やはり 精密さが必要とされるわけですが、
yoyoさんは、こっちはこっちで相当精密にやってるようにお見受けするけど(^^;;
Commented by an-dan-te at 2011-01-05 21:18
トマトさん、
そうなんですよねー。勉強以外でも、いわなきゃいけないところ多くて(^^;;

これでも相当~に絞っていってたんですけどね。最近はまたろうのこともよく褒めますよ。ただし勉強以外(-_-;;

> みたいなフィードバックが来ると、一気にモチベーションが…。
はは(^^;;
私も気をつけよっと…
Commented by AVARON at 2012-06-08 14:07 x
別に珍しい感じ(子育て特有のねじれ現象)という程でもなく、アンダンテさんみたいな方って普通にいますよ。特に勉強や仕事で結果出すような方って基本的に「自分は自分のやりやすいようにできる環境をゲット、人には自分のやり方に合わせるように強いる」のが上手い、というか天性の素質として備わってるような気がするんで。だからyoyoさんみたいなできた方とお友達なのでしょうし。
これは男女差とかそういうもんでもないでしょ。
Commented by an-dan-te at 2012-06-09 07:49
AVARONさん、
そうですね、珍しいとも男女差とも思っていません(書いていません)のでコメントの趣旨がよくわかりませんが、
> 人には自分のやり方に合わせるように強いる」のが上手い、
> というか天性の素質として備わってる
は、めっさ納得です。これまでを振り返ってみると、ほんとに出会いに恵まれてましたね…

でも、それはずっとそうなのではなくて。小さいころは逆(担任その他)。転機はJGへの転校ですね。
Commented by AVARON at 2012-06-12 16:55 x
失礼な書き込みにわざわざお返事恐縮です(笑)
珍しい感じ(子育て特有のねじれ現象)でもない云々は、とんびさんの
「修士時代の観点が教育される側の理屈で、中受の観点が教育する側の論理だから、見方が反転したように見えるのは当然?」
コメントに反応(反論じゃないです)したものです。
男女差云々は意味不明でしたね。
「こういう天性の素質は、算数のセンスとかと違って男女差はない」と書くつもりだった。失礼しました。
いずれにしてもこの2要素がなくても、コメントの趣旨はよく分からない=ただのいちゃもんつけに過ぎない、といったところでしょう。
ちなみに、後期日特について余計なコメントをつけた者と同一人物です。
Commented by an-dan-te at 2012-06-13 07:33
AVARONさん、
> 失礼な書き込みにわざわざお返事恐縮です(笑)
いや、失礼ってことはないですが(^^;;

あぁ、とんびさんのコメントですね…
元々、とんびさんのコメント自体が、ちょっと深読みしすぎっていうか、私はものごとそこまでつきつめて考えてないんで、すっかり忘れてました(汗)

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