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トップ都立高の滑り止めは?   

何度か書いている市進の資料ですが、「数とり」には使えないらしいことが明らかになりましたので、併願パターンを見てみることにします。

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おおむねトップ都立の合格圏の偏差値を持ち、かつ都立を受験する人の黄金パターンというのは、
(1)「併願」でがっちり押さえ
(2)難関国・私立をいくつか受験
(3)都立へ
というものです。

(1)の「併願」というのは、中学受験でいうふつうの併願とは違います。高校受験に縁がないと、なんじゃらほいという感じですが、高校受験はとにかくどこか受からないと困るので、一般受験の解禁日(2/10)以前に合格をもらっておくものです。だいたい、中学の先生を通して話をすることになっています。その意味するところは、一人が何個所も押さえないようにってことでしょうかね(たぶん)。

またろうの場合だと、2/1に受験してサレジオ高専の「併願」合格をもらっています。ほかの全部の合否がわかるまで、入学金の納入を待ってくれます。

「併願」を出してくれる学校は限られていて、あまりバラエティーがありません。
帝京大・錦城・西武文理・八王子・拓大一・淑徳
くらいです。たいていの場合、ここは本人にとってあまり積極的に行きたいとは思っていない学校、実際に行くことはあまり想定していない学校であることが多いです(またろうは特殊ケースなのでそうでもなかったみたいですけど)。

(2)の学校を難易度でざっと並べてみますと
* 括弧内は合格可能圏偏差値(男/女)
筑波大駒場(70/)開成(70/)
筑波大附属(69/67)学芸大附(68/66)
慶応女子(68)慶応志木(68)早稲田本庄(68)早稲田実業(67/68)早大学院(66/)
お茶ノ水(/65)慶応義塾(65)豊島岡女子(64)青山学院(62/64)
明大明治(62/63)桐朋(62)立教新座(62)中央大(61/61)

…ま、こんな感じ。だから、偏差値70超えの子たちは、早慶あたりも押さえつつ実際にはトップ都立に進学していくけれど、トップ都立に落ちる心配もしなければいけない60近辺の子たちにとって、その辺は滑り止めとは到底いえません。

明大明治や中央大もけっこう落ちていることがあるので、可能性の高い落ち着き先としては、国学院久我山(57/54)法政大(57/57)くらい。偏差値67とかある女子で、明大明治・早稲田実業・豊島岡と落ちて、併願でとった八王子しかない状態で結果は西に進学となっているのを見ると、これは結果オーライだけどずいぶん胃は痛かったかなとか考えてしまいます。国立を推薦でも一般でも落ちて、併願で押さえた錦城に進学した男子(62)は錦城以外の私立を受けていません。どうしても国立に行きたい、行けると思っていたのかな…(推薦で受けているということは、内申はすごく高かったはずです)。

こうしてつらつら見ていくと、公立中からの進路は、都立トップ高に受かるならよし…そしてその壁はそんなにめちゃくちゃ高いわけではないのだけど、結果的に落ちてしまった場合、押さえは難しいという感じがします。

少なくとも、ネームバリュー的には日比谷・西・国立とは比べ物にならないところに行くことになります。

難関私立に受かった場合は別に傍から見て失敗というわけではないかもしれませんが、ずいぶんとカラーの違う学校です。元々が、自由な雰囲気の共学校で青春を謳歌して、大学受験もがんばって難関公立を目指すというビジョンだったとすれば、かなりの予定変更です。早慶は基本、系列大学に行くための高校です。桐朋や豊島岡などであれば、そもそも別学ですし、中高一貫のイメージが強い学校に途中から入っていくことになりますから都立とはやはり雰囲気が違うでしょう。

ということで、トップ都立、意外と狙いやすく(*)かつ魅力ある目標だけれど、いざ外すとイタイ…かもしれない。

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(*)いくつか「ただし」が必要だけど。

by an-dan-te | 2010-12-30 20:52 | 高校受験 | Comments(4)

Commented by スケルツオ at 2010-12-31 00:17 x
「併願推薦」(1月入試)は、中学と高校との話し合い(入試相談)を経ていないところが多いと思います。
今は禁じられてしまったこの便利な制度は一部の高校では受験資格に内申基準を設けていたところもありますが、だいたいはフリーでの受験で当日点のみでの勝負だったはず。
なので他の高校を好きなだけ受験できたわけです。
また埼玉県の場合、入試相談制度そのものが無くて、例えば西武文理とかは「併願推薦」でも、受験生と高校との直接交渉で模試の偏差値で事前に確約をもらえる制度がありました。

一方、都内高校で「併願」とある場合は入試相談を通していて、試験日は2月10日の一般試験解禁日以降となっています。
「併願」の場合、高校側が条件として本校を第二志望とすること・・というのを掲げていたり、あるいは中学の判断で入試相談に行ってあげるかわりに第一志望と入試相談する高校の2つしか受験を認めないところもあったんです。
それでその男の子は都立国立と錦城しか受験できなかったのではないかな・・と思います。

ややこしい話ですが、「併願推薦」と「併願」では制度が違うので、ちょっと注意が要るんです。
Commented by an-dan-te at 2010-12-31 09:19
スケルツオさん、
そういえば、またろうのときは国公立のみ…とか制限があったような。でも、中学の先生経由で相談してもらったときに桐朋受けたいんですけどって交渉してもらったらOKだったんです。変なヤツって思ったのかも。

八王子高校のは、いくつか名前の違う枠があって、中学の先生から相談してもらうのとそうでないのとありました(相談してもらえば相談点がつく)。でもとにかくどこでもどんどん挑戦してくださいってことで受験の制限はなく、明快でした。またろうにはあわない(やたら受験受験した学校だったので)と思ったのでやめましたが。

第二志望であることという制限だったら国立しか受けられなかったのかもしれないですね…なんか非常にもったいない。
Commented by メゾフォルテ at 2011-01-03 16:07 x
数年若いいとこが昔JG含む中受全滅で、高校受験し西校に行った以外、ほぼ近しい親戚縁者全員が中学受験一貫校育ちです。なのでこの高校受験制度が全く皆目判らんで、孫またろうを単に中受させたようなものでしたが、今思えば11歳の中受はさぞかし大変だったと思います。

しかーし、あの提出物状況では、やはり公立でも良い内申を取る事は無理であったと思われる、今日この頃です。
Commented by an-dan-te at 2011-01-03 20:21
メゾフォルテさん、
まぁ、高校受験は古い経験があっても無効というか、ころころ変わるからどっちみちわけわからんのじゃないかと思います。「相談点は30点です」とかいわれるとなんじゃらほいって感じです。
中学受験のほうがわかりやすいし、努力の方向も納得いきますよ…状況が許せばそれでいいんじゃないでしょうか。

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