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バドミントン同好会の思い出   

まったく知られていないことであるが(^^;;、私は大学のとき、バドミントン同好会にいたことがある。

といっても、いたのはせいぜい二ヶ月ほど。空気が合わず、早々に脱落してしまった。バドミントン自体は楽しかっただけに、ちょっと残念なことだった。

私はバドミントンの経験もなく (というより、いかなるスポーツの経験もなく)、まったくの初心者だったが、その同好会は初心者歓迎、どんな下手でも入れた。ただし、女子のみ

学内の圧倒的な男女差から、ふつうに入れていたのでは、男女比がすごいことになってしまうため、男子には選抜テスト(!)があり、始めからある程度上手でないと入れなかった。どんな線引きをされていたのか知らないが、とにかくかなり経験のある人が入っていたようだ。

経験者豊富なので、誰にでも教えてもらえるし、バドミントンをする環境としてはある意味快適だった。しかし…

朝練があるという話で、開始時刻は一限の始まる30分前に設定されていた。しかし、その時間に行ってみると誰もいなくて、結局、一限が始まる前には何もできなかった。聞いてみると、実際には授業開始くらいの時間に朝練が始まり、一限をさぼって(笑)のんびりやるものらしい。

そのころ、まだ入学したてだったので、一限をさぼるふんぎりがつかず、朝練はパスすることにしたが、午後の練習は参加していた。

ある日、私が大学の門を出て駅に向かおうとした途端、車がキキッと斜めに止まって、窓がカラカラと開き、部長さん(男)が顔を出した。「○○さん、ケーキ食べ放題にいかな~い?」

既に車には女の子が3人ほど乗っており、なんかその部長さんのあまりに軽いノリに眩暈がして、ついお断りしてしまった。ともかく、私が出入りしていた他のサークル(将棋、フルート)とはまったく空気が違う場所だった。

一度、試合にも出た。親睦を主目的とする気楽な試合だったが、私が単独で出ても試合になるはずがなく、ダブルス。とても上手な人(男子)と組ませてもらって、私は邪魔にならないようによけていれば勝てるというものだった。

試合の日、女子はお弁当を作っていくことになっていて (つまり男子の分も)、私は状況がよくわからず、ふだんの弁当っぽいものを倍くらい持っていっただけだったが、パーティーメニューのように大人数で取り分けできる、きれいな皿を持ってくる人が多くて、とても華やかだった。そこには、女子が男子にサービスする姿があった。

そこでようやく私にも理解できた。この同好会では、まず「女子」と「男子」というくくりで分けた二種類の生き物がいて、それぞれの役割があるのだと。男子はバドミントンがうまくて女子に教えてあげるし、女子はその他のことで活動を支える。そして男子対女子でafterバドミントンを楽しむ。

そういえば、入学当初、いっしょにこの同好会の体験に来たクラスメイト(女子)は、高校のときバドミントンの選手をしており、男子の平均よりさらに強かったらしいが、私より早々に見切りをつけてやめていった。上手な女子がうまくはまるような雰囲気ではなかったのだと思う。

それで結局、私はバドミントンをやめてしまい、その後は主にフルート同好会、将棋部で快適に過ごした。

フルート同好会も男女半々くらいのサークルで、初心者から上級者まで、技量はほんとうに幅広かったが、それはなんらかのグループのくくりとみなされることなく、個人差に過ぎなかった。単なる個々の技量差は、役割の差を生むことがなかったので、当然のことながら、初心者だからといって何かを要求されるようなこともなかった。男だとか女だとかいう違いが個人差の手前に来ることもない。私にとってはやはりこういうところのほうが居心地がいいようだ。


バドミントン同好会の思い出_f0185839_7375271.jpg今日の弁当:
肉団子、大根葉じゃこ炒め、こんにゃくきんぴら、枝豆、ソースとんかつ、昆布煮、鮭ふりかけ、梅干

by an-dan-te | 2009-07-24 07:38 | 大学生活 | Comments(21)

Commented by ゆかりしょう5まま at 2009-07-24 09:42 x
バドミントン同好会って当時、複数あったんですかね…??
それとも、その後、1~2年で方針がガラリと変わったのか?
私とアンダンテさんってたしか1か2つ違いだったと思うんですが…
私のペア、といっても、部活ではなく、高校3年の体育の選択で、1年間バドミントンを
組んだ相方。最強のペアと呼ばれていた!? 体育が決して得意とは言えない2人
(共に文化系部所属)であったが、バドミントンは、頭を使えば、勝てる唯一??の
スポーツだと認識)は、
大学入学後、しばらくしてから、
『白金台寮に入り、高校時代○○ちゃんとやったバドミントンの楽しさが忘れられず、バドミントン同好会に入りました…楽しく過ごしています』
というお手紙をくれたような…??
ちなみに彼女は、ジェンダーフリー派
もし、アンダンテさんのいうようなところだったら、一日で辞めてるんじゃないのかな
※私に惜しげもなく、美しい世界史のノートを貸してくれた、その人です
私が高校を卒業できたのは、彼女のおかげです

すいません!誤字を見つけてしまい、書き直し再投稿しました
Commented by an-dan-te at 2009-07-24 10:31
ゆかりしょう5ままさん、
もちろん、複数ありました。テニスの同好会の数ほどじゃないと思いますが(^^;;

体育の授業で、固定ペアを組むんですね。確かに、そのほうが作戦とか立てられるし、おもしろそう。

> 私とアンダンテさんってたしか1か2つ違いだったと思うんですが…
あれ? もうちょっと違ったような(忘れた)…
ってまぁ、トシの話はどうでもいいよね!(^^)
Commented by nonchan at 2009-07-24 16:40 x
別大学ですが、オーケストラは、性別役割分担はなかったけど、技量の差が役割の差を生むというのは歴然としてありました。
ステージに乗れる人数に限りがある以上、技量の高いものが演奏を担い、技量の低いものが雑務を担うというのは仕方のないことでしょうけど。
前にも書いたことがあったかもしれませんが、技量を高めるという正攻法だけじゃなくて、色仕掛け(^^;でポジションを狙っているというウワサを立てられる人もいたり(あくまでウワサですが)、なかなかにドロドロした世界でした。そういうのが肌に合わなくて、オケをやめて器楽系の同好会に移る人もいて、私も一度は移ろうと思ったんだけど、同好会の練習に1回ためしに参加したらやっぱりつまらなくて移籍断念。性格的に体育会系みたいで、ゆるーい雰囲気がなんかダメだったんです。運動が得意だったらきっと体育会に入ってたと思う(^^;
その人のタイプにあったサークルやクラブがいろいろ選べるのは、大きな大学ならではのいいところかもしれませんね。
Commented by 無謀 at 2009-07-24 19:36 x
大学時代は1年の1学期だけオーケストラ部に在籍していたけれど、音楽専攻の人たちについていけずやめちゃいました。
あとは卒業までひたすら勉学に励んでいたのでした。(オホホ)
同級生たちもサークルやクラブに参加していた人は皆無という大学生活でした。男女比は逆でほとんど女子。
サークルとかの話ができるアンダンテさんがうらやましいっ。
Commented by origami at 2009-07-24 20:16 x
>この同好会では、まず「女子」と「男子」というくくりで分けた
>二種類の生き物がいて、それぞれの役割があるのだと。

これって、「この同好会では」を、「この会社では」とか「この町会では」とか、「夫の一族では」とか、いろいろ置き換えることができて、

しかも「それぞれの役割がある」方がラクとか「それぞれの役割」があってしかるべき、と思っている人も多い。。

>男だとか女だとかいう違いが個人差の手前に来ることもない。
>私にとってはやはりこういうところのほうが居心地がいいようだ。
私自身は、この部分に深く共感しますが、

現在私がいる職場では、
>「女子」と「男子」というくくりで分けた二種類の生き物がいて、
>それぞれの役割がある
という考え方が主流を占めており、それに迎合できる人の方が「逆らう人よりラクだ」と思うこともあります。(生きやすい環境を探すのって結構大変ですよね~!)
Commented by ania at 2009-07-24 20:30 x
そのバドミントン部で見られたような男女の役割分担は、
動物行動学的にはパートナーをゲットする「戦略」の
王道だと思います。
ただ、戦略が多様化している今、
そういう昔ながらの王道戦略を貫ける人には、
ある意味「強さ」を感じます。

個人の特性と戦略に見合うペアがパートナーになるんですよね~。
相手に期待するより、まず自分をなんとかするほうが早道
と考えたりしました、若いころ。
(今は楽なのが一番!)

Commented by an-dan-te at 2009-07-24 21:48
無謀さん、
音楽専攻の人に混じってオケというのは確かにキツそうですね。
> あとは卒業までひたすら勉学に励んでいたのでした。(オホホ)
学生の本分は勉学ですから~
はい、そうあるべきですよね。スミマセン。
私の大学生生活、特に前半はほとんどがサークル漬けでしたが、勉学じゃなくて社会勉強をたくさんしました(^^;;
Commented by an-dan-te at 2009-07-24 21:50
origamiさん、
> しかも「それぞれの役割がある」方がラクとか「それぞれの役割」が
> あってしかるべき、と思っている人も多い。。
そうですね。
私は中高で女子校にいたために、そのへんをあまり実感しないまま大学生になり、ま、今回書いたような経験も含めていろいろあったのでよかったなと思ってます。

社会人になったらなったでいろいろあるわけですしね。

今の職場はそういう意味では(どういう意味だ)快適です。
Commented by an-dan-te at 2009-07-24 21:53
aniaさん、
王道か…確かに。
まぁ、私は王道で勝負するキャラじゃないし(^^;;
早々に撤退して別の道を辿ったのはよかった…のか(笑)

> まず自分をなんとかするほうが早道
健全な考え方ですね。
私も、自分を棚に上げて子どもたちには正しい考え方を…
Commented by ぎどん at 2009-07-25 06:04 x
高校時代に所属していた体育会系部活は、男女差はなくても、上下差が結構大きかったです。合宿のご飯の片付けは、男女一斉に、でも1年生だけがやる、みたいな感じですね。特に、OB・OGに仕事をさせるなんてとんでもない!という雰囲気がありました。自分がOGなら「後輩だけに仕事をさせるなんて居心地悪い」と思ったでしょうが、下から見ると、「忙しい中、わざわざ来てくだってありがたい」という原則しか見えないので、私ですら、「先輩」と見るとサービスしてしまう条件反射が身についてしまいました。

大学の文科系のサークルは楽でしたが、その条件反射はしばらく抜けず…。他人には何とも思いませんが、自分が「ああっ、女の先輩にしょうゆを取りに立たせてしまった!」と条件反射してしまうんですね~。

「男性にサービス」な人たちも、条件反射が身についているんだろうなあ、と考えると、何となく「ああ、そういうことか」と解ります。「ああっ、女の先輩にしょうゆを取りに立たせてしまった!」の「女の先輩」が「男性」に置き換えられているだけなんだなあ、と。私の「条件反射」は大学で抜けましたが、環境からの強化学習が続けば、ずっとそのままなんだろうなあ。
Commented by スタバ子 at 2009-07-25 08:32 x
その昔の自分の大学のテニスサークル乱立状態を思い出しました。
今はどうなんでしょうね?
今の女子はそれほどいそいそと役割分担をするとは思えないのだが・・・・
Commented by an-dan-te at 2009-07-25 11:18
ぎどんさん、
学年による上下関係は、体育会系部活ならではという感じですね。条件反射的にしみ込ませるという点では男女役割分担に匹敵しますが、低学年の子も何年かすれば高学年になるというところは違いますよね。つまり、両方を体験し卒業していく。

ともかく、そういうのを体験したのとしないのとでは、人生ちょっと違うものになるのかなぁと思います。こじろうがいるのは体育会系ですが、そういう意味での上下関係はゆるそうに聞こえます。
Commented by an-dan-te at 2009-07-25 11:20
スタバ子さん、
テニスサークルは、数が多すぎて、いくつあるのか誰もわからなかったほどです。今もきっとたくさんあるのでは??
> 今の女子はそれほどいそいそと役割分担をするとは思えないのだが・・・・
どうでしょうね。むしろ、役割にハマりたい人もいるでしょうし。
そういえば、私が大学生のころなんて、「専業主婦になりたい」と思ってたんですよ。それなのに、このバドミントンサークルが居心地悪いなんて、どうかしてますよね!?
Commented by シトロン at 2009-07-25 17:23 x
男子比率の大きい大学では、同好会は出会い系かヘタレ系、またはそのミックスで、出会い系は、学内のみでは供給が少なすぎ、もしくはそもそも学内女子敬遠で他の特定大学の女子を勧誘するために形成され、そこに学内女子学生が間違って入り込むと敬遠光線を照射され自然退部が多かったかと・・・。テニスのようにポピュラーですと、きつい体育会はいやという純粋ヘタレ系からいろいろなパターンがありました。

アメリカみたいに戦争に行っちゃう女性が一杯いるとこでも、フェロモン勝負、知性勝負、両方勝負といろいろな女性がいて、男性の方もフェロモンに魅かれて少なくなると取り替えて別のに魅かれたりとか、みなさん凄く忙しくて元気一杯だと思いました。日本でここまで個人が勝手きままにできないのは、高度経済成長政策の下の核家族と男女の役割分担モデルから自由になれず、いったん育児退職したら再就職困難すぎだからかと。でも、元気で会社に行っていればパートナーに母親代わりを求めても今まではよかったですが、それも行き詰まりか?と。だから、リンゴ剥きから始めて、「家族のために食事を作る男にします」と言ってくれる学校に、「是非是非」と期待してます。
Commented by メゾフォルテ at 2009-07-25 20:45 x
今日のお話、大変頷けます。
そして皆様方のコメントも・・・特にぎどんさんの「「男にサービスな人たち」も条件反射が身についている」、のクダリ。そうか、皆自分の行ってきた行動が条件反射で身についているから、他の条件反射をする人達が不思議に思えるのだな。

息子は自分のせいで(と彼は思った)具合悪くなった母である私を前に、買い物&夕食作りにいそしみました。シメシメ、と思ったのもつかの間、その日夏休みの宿題はそっちのけでした。
条件反射とジェンダーフリーのバランスも難しいものです・・・
Commented by an-dan-te at 2009-07-25 22:44
シトロンさん、
> いったん育児退職したら再就職困難すぎだからかと。
そうですね。ここがかなり鍵だと思います。

> リンゴ剥きから始めて、「家族のために食事を作
> る男にします」と言ってくれる学校
そんな話が…
こじろうの学校では特にそういう話はなかったと思うのですが、調理実習とその後のレポートの求め方にはかなり本気を感じます。

こじろうも、調理技術的には問題なくなると思うのですが、マインドのほうがねぇ…
またろうは、お奨め品なのですが。またろうの魅力を見抜く眼力のある子がいればねぇ(^^;;
Commented by an-dan-te at 2009-07-25 22:47
メゾフォルテさん、
> 他の条件反射をする人達が不思議に思えるのだな。
まさに、人種が違うというやつですね。

> シメシメ、と思ったのもつかの間、
まぁまぁ、緊急時に役に立ってくれるのはなによりですから、
> 条件反射とジェンダーフリーのバランスも難しいものです・・・
そんなことおっしゃらず(^^;;
Commented by シトロン at 2009-07-26 00:32 x
>またろうは、お奨め品なのですが。またろうの魅力を見抜く眼力のある子がいればねぇ

大丈夫、またろう君魅力的と思います。というか、そうじゃないと、うちのもアブレルし・・・。

学校の家庭科のほうは、落ち着くところはきっと緊急援助隊レベルだと思いますけどね。
Commented by ぎどん at 2009-07-26 07:30 x
わーい、an-dan-teさん以外の方にコメントをいただいてしまった♪
メゾフォルテさん、ありがとうございます♪なんかうれしい♪

an-dan-teさん、

>> 両方を体験し卒業していく

んー…そうでもないかもしれません。
OB・OGは希望者しか来ないので、大抵の人は、OB・OGの立場を経験せずに終わります。現役世代の中だけなら「上の代が率先して仕事しよう!」みたいに変えたりもしましたが、OB・OGにそれは言えない。OB・OGにしてみれば、「ワシらもやるよ」と思っても、自分たちが部活の中心ではないので、口は出しにくいでしょうしね。多分、男女間の条件反射に関しても、同じような「なくならない側面」があるんだろうなー、と思います。

>> 人生ちょっと違うものになる

「ああ、条件反射だからなあ…」と思えるところが違うかもしれません(笑)。男性が手酌で飲んでいるのを所在なさげに眺めているこの人は、先輩にしょうゆを取りに立たせてしまったのと同じ「落ち着かないモゾモゾ感」を感じているんだろうなあー、と(笑)。
Commented by an-dan-te at 2009-07-26 21:55
シトロンさん、
ふふふ、救急援助隊(^^;;
ま、いないよりは心強いですね。
Commented by an-dan-te at 2009-07-26 22:04
ぎどんさん、
> 大抵の人は、OB・OGの立場を経験せずに終わります。
なるほど。そうなんですね。

> 先輩にしょうゆを取りに立たせてしまったのと同じ「落ち着かないモゾモゾ感」
はは。私は結局一生、体育会系を経験することがなかったですねぇ(すでに過去形)

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