それなら、はなひめに母校を勧めるかというと   

…それはたいへん難しい。と思っている。

昨日、私の母校(中一秋から五年半通った)について「いい学校だった」と書いた。確かに、私はあの学校に行ってとてもよかった、めぐりあえてラッキーだったと思っている。それでも、はなひめがあの学校を目指すというのは、ずいぶん別のことだ。

もちろん一つには、こちらがたいへん気に入ったとしても、入り口の難易度が非常に高いという問題もある。なんでも、最近は受験校だと思われているようで…あの学校に限ってそんなことはないと思うのだが(*)…入るのもずいぶん難しくなってしまって、相当勉強できないと行けないらしい。

まぁしかし現状では、はなひめがどのくらい勉強できるようになるかなんてわからないんだから、その問題はまったく考えないことにするとして。

ひっかかっているのは、宗教のことである。

私は、始め半年、公立中学校に通い、にっちもさっちもいかなくなって、逃げるように転入試験を受けて転がり込んだ。転入試験なんて滅多にないので、行き先の学校を選ぶ余地はなかった。とにかく拾っていただけただけでありがたいと思って、謙虚に学校の方針を受け入れるべきところ、私は若気の至りというかなんというか、宗教に関しては無視の姿勢を貫いた(**)。

自分ではなんとなく、能動的に選び取ったものではないので、宗教に付き合う義理(?)はないと思っていた。なんとも罰当たりな話なんだけれども…それでまたあの学校は、そんな生徒であっても懐広く受け入れてくれて、私にとってもたいそう居心地がよかった。

私以外の卒業生は、少なくとも一度は日曜日の教会に行ったことがあるはずだ。入学時に一斉に自宅そばの教会を紹介されるそうなので、それで一度も行かないというほどのツワモノはあんまりいないだろう。私の場合は、入ったのがそのとき一人だけだったのでうまいこと忘れられてたらしい。

そんなわけで、私は教会には行ったこともなく、礼拝の時間は昼寝(というか朝寝)か読書、聖書の時間は読書か勉強に使い、キリスト教についてはまったく肯定的な感情を持たないまま、快適な五年半を過ごした。

しかし、中学入試でその学校を目指すというのは、その学校のカラーがとにかく気に入って、熱望するということだ。そのあげくに私のような態度だったとしたら、やっぱりおかしい。また逆に、はなひめが意外にもキリスト教的なものに親和性を持っていて、信者にはならないまでもキリスト教をある程度気に入ったとしたらどうだろう??

それは、はなひめにとってはある意味、幸せなことかもしれないが、少なくとも我が家では浮くだろうし、私としても表立って反対はしないまでも勧めたいという気分にはならない。

だから、はなひめが中学受験をするとして、仮に偏差値的にはどこでもおっけー、どこでも自由に選ばせてくれるといったらどこに行かせたい?? という話にすらまだ答えはないのである。

(*)少なくとも当時は、どちらかというと常に立ち止まらせ考えさせて受験の邪魔をすることはあったとしても、受験に役立つ指導をするような学校ではなかった。外から見ての大学実績は、S台やYゼミに通う場合地の利がよいということと、自らの意思で迷わず勉強する人には干渉しないでほっといてくれた、ということで作られていた。

(**)今は転入制度はなくなったと聞いている。転入生は、大学合格実績を稼いではくれても、学校的にはうれしくない人材である率が高かったのかも??

今日の献立:
鶏だんご汁(白菜、ねぎ、とうふ)、ブロッコリとじゃこの塩炒め、納豆、ごはん、りんご
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by an-dan-te | 2009-03-07 20:29 | 中学受験 | Comments(18)

Commented by Yoko at 2009-03-07 22:37 x
ああ、なんだか・・・私の母校と非常に似ています。

じゃぁ、娘には?って、
立ち止まって考えさせてくれて、懐の大きな学校を探すと、
やっぱり母校やそこによく似たキリスト教の学校になっちゃうんです。
私の場合は、幼稚園もキリスト教だったので、クリスチャンではないけれどすっかりなじんじゃいましたけどね。
Commented by おれんじ族 at 2009-03-07 23:56 x
信仰心を持つに至るかというのは抜きにして、
キリスト教の歴史とか教義とかを知っていると、それを土台にしている欧米の文化・思想がより深く理解できるという気がします。
発想や行動のおおもとになっているものだから……。
異文化コミュニケーションには役立つのでは??
(私にとっては、ダウィンチ・コードやナルニア国物語がより深く味わえる程度のものでしたが)
それだけのために6年間礼拝っていうのもつらいですけどね……。
Commented by yoyo at 2009-03-08 01:50 x
宗教については、無視をつらぬくこともできる(できた?)わけで、
私はその点あまり、気にしていません。

私が気に入らなかったのは、あの反戦・護憲に偏った、政治思想です。
極端な左翼思想の持主の先生はいたけれど、わずかでも右寄り思想の人は、まったくいなかったですよね。
平和憲法堅持だけで、世界が平和になるとは、当時でさえも信じられなかったのですが、あの学校ではそれ以外の世界観は、いっさい教えなかったですよね。
あまりにも 偏っているし、真実とちがいます。

まさか、未だにあのままってことは ないでしょうけど、
でも、変わっていそうもない気がしません?
浮世離れした 学校でしたよね?

母校のあの人気…。
まったく 腑に落ちないんですけど…。
Commented by Yoko at 2009-03-08 01:53 x
そうそう、私も礼拝は寝ていましたが、
今にして思うと、毎朝オルガンの演奏を聴けて静かに過ごすひとときがあったのは、幸せだったなぁと。

ただ、娘を満員電車で都心まで通わす気にはならないので、母校はボツです。
そもそも今は4教科になってしまったから、受かる見込みほとんどないけれど^^。学費も昔は高い学校じゃなかったのに、最近は・・・・・・やっぱ、無理!
Commented by メゾフォルテ at 2009-03-08 09:33 x
yoyoさんもご一緒だったのですね(ネット同窓総会状態)。

私たちの母校は、対戦相手の国民により作られた初の女子ミッションスクール。節を曲げず、戦時中政府から大変な弾圧を受けていたことはご存知かと思います。又「国の都の中占めて」故、弾圧後、焦土となった学校ですので反戦に意義を唱えるべき立場ではあると思います。又、1970(私だけ?)~80年代の時代の雰囲気も反映していたのではないかと思います。

しかし、教師や生徒の各家庭は名家が多く(又自慢する人も皆無)、全てのWingが揃っていたのではないかと思います。
政権政党所属の政治家、元華族、T大教授で学生運動を扱った著名小説の作家、右翼政治専門の大学教授、外交官、次官クラスの高級官僚、T大総長の娘(ついでにキリンレモンのおばちゃんはNHK某総局長の母)。
それ故、現代政治を扱った時間、確か趣味が乗馬の生徒が蓮っ葉な意見を言った際、教師が「あなた方はブルジョワで、私はプロレタリアートのようなもの」と言い、し~んとクラスが固まったこともありました。


Commented by メゾフォルテ at 2009-03-08 09:48 x
連投すみません。

また、新興宗教の社会問題が時々起きますが、大学入学時それに染まってしまうのは、ほぼ間違いなく何の宗教教育も(準じるにせよ反発するにせよ)受けたことが無い学生が大半、と聞いたことがあります。

随分それましたが、アンダンテさんの言われている通り大学進学用の勉強は?の学校でしたが、社会の荒波を亘っていく上で本当に役に立つ、私にとっては唯一無二の学校でした。
Commented by an-dan-te at 2009-03-08 10:29
Yokoさん、
> 立ち止まって考えさせてくれて、懐の大きな学校を探すと、
確かにそうですね…
制服がない学校、っていうのも少ないです。

昨日、こじろうが進学する学校の入学準備説明会で、髪の毛をとめる場合は黒か紺かせいぜい(?)茶色のゴムに限る、バレッタとかシュシュ不可とか言ってて、それを規制したからって何がうれしいんだよと思ってしまいました。こじろうはシュシュしないからいいけど(笑)
Commented by an-dan-te at 2009-03-08 10:35
おれんじ族さん、
そうですね、日本で特にキリスト教に触れずに育った場合は不可解なことがたくさん。異文化コミュニケーション体験という意味ではいいのかもね。

> (私にとっては、ダウィンチ・コードやナルニア国物語がよ
> り深く味わえる程度のものでしたが)
確かに…私にも役に立ってるかも。少し。

そういう意味では、礼拝(参加)と聖書の時間(学習)ってちょっと違いますね。礼拝に出なきゃいけないのはかなり抵抗ありました。もっとも、そういう空気の学習のほうがより大きな教育的効果があるものなんでしょうけど…
Commented by an-dan-te at 2009-03-08 10:46
yoyoさんはコメントしてくれると思ってましたよ~(^-^)
> 私はその点あまり、気にしていません。
あ、なるほど。

「浮世離れした学校」、そうですね。そこが良い点でもあり疑問な点でもあるわけですが。

右側の人がいなかったかどうかわからないのですが、少なくとも私たちの学年の社会の先生と国語の先生(つまりいくらかでも先生本人の思想がうかがえる範囲)では左側のみでしたね。

ま、ともかく、母校のあの人気は、進学校と勘違いしていることによるものが大きいのではないかと。
Commented by an-dan-te at 2009-03-08 10:55
メゾフォルテさん~(ネット同窓会状態)
> 何の宗教教育も(準じるにせよ反発するにせよ)受けたことが
> 無い学生が大半
たしかに。宗教に反発して過ごした五年半の後、いまさら***教でもないっていうか。

> 教師や生徒の各家庭は名家が多く(又自慢する人も皆無)、
> 全てのWingが揃っていたのではないかと思います。
そうなのかもしれません。私とyoyoさんからみて、なんか妙に左っぽかったのは、とても印象深い先生が二人ほどいらっしゃるからであって。

> 「あなた方はブルジョワで、私はプロレタリアートのような
> もの」と言い、し~んとクラスが固まったこともありました。
(^^;;
この、凍りつき体験はナイスな教育ですね(違)

> 社会の荒波を亘っていく上で本当に役に立つ
ここは、間違いないとこだと思います。
Commented by ぷにた at 2009-03-08 22:28 x
そっか、アンダンテさんは1年秋から入ってきたんだっけ。同じクラスだったんですよね。担任は音楽の先生でしたが、プロレタリアートな曲ばかり歌わされてたような記憶が(苦笑)。うぶな中1にいきなりそれってある意味罪だなあ。

母校は決して進学校ではないですよね。途中でそれに気がつけばいいのですが、私のように卒業直前まで気がつかないでいると…(以下略(笑))。
Commented by オーロラ at 2009-03-09 09:39 x
ぷにたさんも出没してますね!ぷにたさんトコでは、M2と名乗ってます。
私も中1でアンダンテさん、ぷにたさんと同じクラスでした。
同窓会に参加させてくださいませ。

娘は偏差値的に母校は無理でしたが、それ以前に性格が合わなかったと思います。
校舎建て直したせいか学費もずいぶん高いし、入れなくて正解?

娘の学校は宿題・小テスト多く、試験や長期休暇前には
勉強の計画表を書かせたり、良く言えば面倒見が良いです。
干渉少ない母校の卒業生としては、自分が中高時代に
ここまで管理されたら鬱陶しいです。
勉強なんて最終的に理解できるようになれば、
プロセスはどんな方法でもイイじゃないか!と言いたいです。
そういう意味では、非常に良い学校だったと思います。
Commented by an-dan-te at 2009-03-09 11:32
ぷにたさん、
> うぶな中1にいきなりそれってある意味罪だなあ。
そうやってみんなばっちり鍛えられたんですね!!

私は宗教に反発したけれど、それ以外の思想に反発するyoyoさんみたいな人もいて、反発するネタを豊富に提供しつつ、のびのび反発できる環境を整えてあるのがあの学校、なのかも…

> 卒業直前まで気がつかないでいると…
(^^;;
Commented by an-dan-te at 2009-03-09 11:43
オーロラさん、
自分にとってよかったかというのと、娘にすすめるかって別問題ですよね。自分だったら制服あるところはいやだけど娘だったら知らん、とか(笑)

> 勉強なんて最終的に理解できるようになれば、
> プロセスはどんな方法でもイイじゃないか!と言いたいです。
私も~
Commented at 2009-03-09 14:14 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by an-dan-te at 2009-03-10 08:17
同窓会オフしませんか? 四月後半か五月前半を目標に。いきがかり上、幹事やりますから、私のアドレスご存知な方は直メールで、わからない方は非公開コメントでアドレスください。これまでROMしてた方ももちろん可です。学年問わず。
Commented by ふとっちょ at 2009-03-10 15:06 x
こんにちは。盛り上がっているので書き込んでしまいました。
私も中一でan-dan-teさんと同じクラスだったものです。
オフ会参加したくなってきました。追って非公開コメントします。

私の長女も4月から4年生。下の子が保育園年長でまだばたばたしているので塾通いは一年後にしておこうと思っていますが、母校のこともなんとなく考えてしまいます。

うちの子は公立小に最初なじめずにすご~く苦労したので、中学ではそれだけは避けたいです。
でもどこがうちの子に合うのかの判断も難しく、希望したってそのとおりにならないことも多く、大変ですね。公立だって合うかもしれないし。

私は染まりやすい体質なので在学中は母校のカラーにどっぷりつかっていました。が、卒業後も自己を低く評価してしまうくせが抜けない!(私だけかも)。宗教観が変な方向で身についてしまったのだと思います。

でも、生きていくということはどういうことであるかを、大局的に考える機会が多かったのはよいところでした。


Commented at 2009-03-10 15:13 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。

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