心に残る授業 (国文法)   

ふまじめな中学生だったので、授業中にはたいがい、本か漫画読んでいるか寝ているかしていて、どんな授業をやっていたのかあまり記憶にない。

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その中で、私にとって「お役立ち度ピカイチ」だったのが、中三のときの国語の授業。

国語といっても、メインだったはずの、読解関係についてはほとんど印象なし。とにかく、私にとっては「文法」、これにつきる。

中三の授業では、まず現代文の文法、その次に古文の文法を学ぶことになっていた。現代語の文法をやるとき、たぶん私を含めてたいていの生徒の顔には「文法なんて知らなくても読めるし書けるし~」みたいなタルイ態度が出ていたに違いない。それを見てO先生は言った。

「現代文の文法の学習は、このあとに学ぶ古文の文法の準備です。古文は、ふだん私たちが使っている言葉ではありませんから、文法がわからないと困ってしまうんです。高校に入ってから一番赤点が出るのが古文なので、私は文法の授業だけは寝ていても起こしますよ」
#素直に、文法以外なら寝ていてもよいと解釈した私たち(^^;;

O先生が語る文法は、いつもきちっと整理されていて明快だった。

例えば古文の形容詞の活用を習っているとき、隣のクラスからはよく
「くーからくーかりしーきーかるけれかれ」
「しくしからしくしかりしーしきしかるしけれかれ」
と呪文のようなものが聞こえていた。

O先生は、
「く・く・し・き・けれ」
だけ覚えなさい、といい、「あとはラ変です」とまとめた。

「くーからくーかり」式の覚え方では、「○○形」が1つあるものと2つあるもので数え間違えたりすると、ずれてしまってわけがわからなくなることがあるけど、「く・く・し・き・けれ+ラ変」と覚えていれば混乱することがなかった。

ここでまず私の印象に残ったのは、暗記部分をコンパクトにまとめることの意義である。少なく覚えると、その部分に絞って確実にすることができて、活用範囲が広がる。スムーズになる。結果的に、たくさん覚えたより使えることがある、という成功体験として。

基礎知識の授業がひととおり超特急で過ぎると、百人一首を題材に、文法を使うとどう便利なのかが展開されていった。語に分解し、品詞と活用形をつけ、そのひとつひとつをきっちり盛り込んだ現代語訳をつけていく。この訳は、「こなれた訳」というのとは違う、「古文学習のための出発点となる訳」とでもいうべきもので、紛れなく、シンプル。

私は、この授業の中で、文法というものがいかにパワフルなツールであるかを知って、感動した。

この先、大学受験の古文ではまったく困ることがなかった。結局、理系に進学したけれど、文法の魅力のことはずっと心に残っていて、就職したあとに言語系に転向するきっかけ (基礎) になった。


O先生はとても癖のある人で、赤旗を使って読解の授業をしていたこと、夫婦別姓について熱く語っていたことが記憶に残っている。そもそも学校はキリスト教系なんだけど、キリスト教と共産党は仲がいいのか違うのか?? キリスト教にせよ共産党にせよ、それぞれの思想はちっとも私の胸には響いてこなかったんだけれども、こういう先生を雇う学校の度量の広さ(?)みたいなものがいちばん深いところに影響があったような気がする。

自分の頭で考えて、思うところに進みなさい。世間がどう言おうと。
当然のことながら、それぞれの人が自分の頭で考えたら、違う考えを持つようになる。議論をするのはよいけれど、お互いの心と考えを尊重するように。
(*)

…いい学校だったな~。いい授業をいろいろしてたのかもしれないけど、
国文法以外なんにも生かしてなくてごめんなさい。

(*) これは、アンダンテが母校から学んだと思うことの「個人的なまとめ」であり、学校の公式見解とは異なります。

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「おやつロボ」
イラストVersion
by またろう

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by an-dan-te | 2009-03-06 19:23 | 中学生活 | Comments(10)

Commented by sara at 2009-03-06 19:47 x
またろう君のイラストかわいい!
癒されます。
でん君のイラストは目も口もチョンチョンという感じで成長なし。
立体的な方が得意かな。
Commented by yoyo at 2009-03-06 20:24 x
知らなかった!
あの学校で、そんなに立派な授業をする国語の先生がいたとは…!!
私は、「く、から、く、かり…」の授業をM先生から受けながら、教室の後ろでトランプをしていた覚えがあります。

予備校で文法を習い、学校の授業とのあまりの違いにショックを受け、それが、未だに私の『学校不信』の原因となり、愛校心に影をおとしているんですけど…。

母校の公式見解は、アンダンテさんのまとめたところと、それ程大きな違いはないとは 思うんだけど、その徹底度には かなりの開きが…。
Commented by koma at 2009-03-07 01:13 x
「くーからくーかり・・・・」 ラ変・・・
数年ぶりに思い出しました^^ 懐かし~。好きだったんです、古典。胸キュンな気分です♪
Commented by an-dan-te at 2009-03-07 06:50
saraさん、
私が「イラストのおやつロボも載せたい」といったら、すらすらっと描いてくれました。小学生のころは鉛筆をロクに操れなかった子がここまで成長したのは、ほんとにびっくりです。でも絵がこんだけ描けても字は下手なままなんだよね~不思議。
Commented by an-dan-te at 2009-03-07 06:52
yoyoさん、そうそう、yoyoさんは「くーからくーかり」をやらされてましたね。予備校と比べて云々は私も同じ(特に英語と物理)ですが、まー比べたってしょうがないわそりゃ。

> その徹底度には かなりの開きが…。
(^^;;
Commented by an-dan-te at 2009-03-07 06:55
komaさん、古典、お好きでしたか~
私は、「文法」にひかれた割に、古典の世界そのものはどぉってことなかったんです。私が文系に進んだとしても、文学部はありえなかったな。後に、「言語学」というものがあることを知って、それならあったかも…と思ったんですが。
Commented by オーロラ at 2009-03-09 09:45 x
O先生って、下がM○R○・・・?
そういう授業をなさる先生だったんですね。
私は教わったことないんです。
外見の印象が強烈だったんでパワフルな方だと思い込んでました。

ちなみに、私はY時代から国語が超不得意で、
授業にまったく身が入っていませんでした。
文法で暗記させられた記憶はありますが、活用を思い出せません。
そんなのが未だスラスラ出てくる皆さん、やはりすごい!
尊敬してしまいます。
Commented by an-dan-te at 2009-03-09 11:29
オーロラさん、そう、その先生です。
見た目どおりパワフル強烈です。

私は文法、好きなんです(へんな趣味…)。でも私の場合は実益にもなったのでよかったなと思ってます。O先生に感謝!!
Commented by ふとっちょ at 2009-03-10 10:14 x
こんにちは。私もO先生に習って、文法がわかりやすくなって古文が好きになりました。さらに大学受験でのS台の授業がとてもよかったので、さらに好きになりました。
文法をしっかりわかってると、たとえば主語がどれかがすぐわかり・・・謎解きのような作業が好きでした。文学的な情緒を感じたり歴史を感じるよりも。また、言葉(たとえば「おかし」とか)の意味の変遷を感じるのも好きでした。
そして英語好きも手伝ってまさに大学で言語学を学びました。
でも今ではぜ~んぜ~ん古文覚えていません。百人一首も覚えてなくて愕然。
(えっと、はなひめちゃんに母校・・?の記事にあとで出現しますのでよろしく。)
Commented by an-dan-te at 2009-03-10 21:41
ふとっちょさん、
そうでしたか、お仲間だ~(^-^)
でも、ちゃんと言語学までたどり着いたんですね。私ちっとも思いつかなくて。

百人一首、私も忘れてますが、見ると「ここで『已然形』の説明されたな~」とか部分的に思い出します(笑)

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