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昔、作文が嫌いだった   

今でこそ、ブログは一日も欠かさず書くわ、しかもいちいち読者もあきれる長文だわで、文章書き中毒といってもいい私ですが、小学生のころは、作文や感想文がものすごく嫌いでしかも下手でした。

思ったこと感じたことを素直に書けといわれても、自分が何を思って感じているのかさっぱりわからない (すごく遠い…)。作文は、出来事をそのまま何の工夫もなくまとめて終わりにした。単に「てにをは」が正しいだけで、書いてるほうも読んでるほうもつまらないことこの上なし。

さらに苦痛なのが感想文で、これは仕方がないから、ふつう大人が子どもに期待するであろう「感想」を想像して、てきとうにでっちあげて書いた (かわいくない子だ)。嘘っぽいから書いてるほうも苦しいが、読んでいても手垢のついた内容でちっともおもしろくない。

変化の兆しがあったのは小学校五年のとき。地元の塾(Yに通い出したのは六年から)で社会の先生が、何を思ったか突然、貿易摩擦について自分の考えを1000字以内でまとめろという課題を出した。それまで、細切れの問題演習ばかりで、文章を書かせるなんて指導はまったくしてなかったのだからほんとに唐突(乱暴)な話だ。

しかし、物語文を読んだ「感想」はあれだけ出てこないのに、「考え」といわれると目からウロコだった。すらすら書けてしまって字数もぴったり。先生には「A+」をもらってほめられた (社会が苦手な子だったので、社会でほめられたのが特に印象に残っているものと思われる)。

自分は論説的文章なら書けるんだ、とそのとき気づいた。中学に入ってからはレポートを書く機会も増えた。自分の視点で材料を集め、組み合わせ、自分の考えを加えてまとめる。この作業はものすごく向いていて、超速で無難なものをささっとまとめることができた (ただし「無難」なだけ)。

高校一年生のとき、某新聞社が主催する科学小論文コンクールに応募したことがある。賞品の図書券10万円が魅力で、このときは慎重に材料を選んだ。科学雑誌や小説や、そこいらですぐ入手できるものではあるけれど、なるべく毛色の違うものを混ぜた。ちゃっちゃっとつぎはぎして自分流の仕上げ…使ったものは全部「参考文献」として明示したし別に盗作じゃないよ。

結果は、10万円ゲット。このとき、材料の選定によってオリジナリティーを主張しうることを知った。ここから、文章を書くことは苦手というより得意と思うようになったが、まだ論説的文章のみに限られていた。

さらに変わったのが、またろうが小学校にあがったとき。毎日まいにち繰り広げられる事件の数々、まぬけでカワイイ(今思えばかわいいけど、そのころはそう思うゆとりがあったわけではない)またろうの日常はネタだらけで、それに追い立てられるようにWeb日記を書いていたことがあった。

毎日やってればいやでも習熟してくるし、なにしろあまりにネタが上質なので(-_-;; 固定読者もつき、「今日はいったい、またろうくんどうしたかしら」とみんなが待ち構えているとなれば、それははりきって書き続けるしかない。

…そうして、自分はエッセイ的文章を書くのが好きだということに思い至った。
つまり、今こうやって私にブログを書かせているのは、またろうだということになる。

by an-dan-te | 2009-02-06 10:40 | 生活 | Comments(9)

Commented by 二人目終了の保護者 at 2009-02-06 13:33 x
毎日書きつづけられるということはある種の才能だと思います。
私は習慣で毎日続けると言う事が大の苦手なので、ブログなんて
絶対出来ません。

今の生活だって、学生時代の様に卒業して新しい世界が広がる
事を待ち望んでいたりもします。
まぁ今は子供達の受験生活というメリハリがここ数年続いている
ので、ある種のハリがあっていいのかもしれません。

子供達はネタの宝庫ですね。
複数の子供を育てていると、みんな個性が違って、見ていて
一緒いて、あきないですね。(でも、時々憎らしく思う事も多々
あるのですが・・・)
Commented by ぎどん at 2009-02-06 13:47 x
遅ればせながら、またろうくんもおめでとうございます!
コメントが多くて気後れしてしまい、今まで書けませんでした…。
ともかくも二人とも行く場所確保!だと、
ちょっとだけ、気が楽になりますね。

毎日書くことができるのは、やはり才能だと思います。
地道な努力を続けたり、コツコツ繰り返したりするのも才能。
世の中、私にはない才能がたくさんあるなー、と思います。
Commented by Buckeye at 2009-02-06 13:58 x
あらら、アンダンテさんもですか。私にとっても作文や感想文は拷問でした。もちろん日記の類なんかも書く気にならないし夏休みなど宿題として出されても書けるはずがなく。

私の転機はアメリカ留学中に取らされた英語のクラスだったように思います。テーマを決めてのエッセイだったり日記だったり、とにかくなんか書いてこいって宿題がよく出され、先生役の院生とかと1対1で添削面談がくり返されました。このときしつこく聞かれたのが、「何を伝えたいのか」「コレで伝えたいことは伝わるのか」「伝えたいことを伝えるにはどう直せばいいのか」だったんです。特に「何を伝えたいのか」は必ず聞かれる質問で、これに答えられないと困るので(^^;)、「何も思っていなくてもいいから伝えることを決めて書く」しかありませんでした。このおかげで論説系の文章が書けるようになったんだと思います(ついでに言えば、自分の意見と違う内容の文章を仕事で書かなければならないときにも役立ってると思います)。
Commented by an-dan-te at 2009-02-06 18:54
二人目終了の保護者さん、
> ブログなんて絶対出来ません。
そうですか?? 書くのはすごくお好きそうですけど(^^)

> ある種のハリがあっていいのかもしれません。
確かにハリがあった…ありすぎた…
でも睡眠不足はお肌のハリには大敵ですよね。
ちょっと自分の体メンテしないと(笑)
私はこの一年休憩です。

二人目終了の保護者さんはまだ続くのかな??
Commented by an-dan-te at 2009-02-06 18:57
ぎどんさん、ありがとうございます。
だいぶ、気が楽になりました。いや一人しか終了してないのではあるけど…高校受験はね。もぅ好きにして~という感じが漂ってます。自分で願書だして受験して発表みてくるわけだしね。一番たいへんなところ(内申)はあれだけもう手伝ったんだし。
そして本人は、ご存知のとおりマターリとしてますので、もう家中が弛緩しているというわけです。

> 世の中、私にはない才能がたくさんあるなー、と思います。
みんな、才能が違うからおもしろいんだもんね…
Commented by an-dan-te at 2009-02-06 18:59
Buckeyeさんもですか。子どものころの文章ギライは、後にそのへんを職業にするのを妨げないってことになるのかな。
転機はアメリカでしたか…

> 「何も思っていなくてもいいから伝えることを決めて書く」
(^^;;
Commented by Buckeye at 2009-02-06 21:00 x
転機があればさまたげないでしょうけど、転機がないとやっぱりきついんじゃないかなぁ。
Commented by Yoko at 2009-02-07 16:14 x
仲間です♪
小学生の頃は、字数を合わせた無難な作文は書けたけど、ウソっぽくて自己嫌悪でした。
その後、数学の証明問題とかで論理的に書くおもしろさに目覚め、
大学時代は調査や心理学の実験のレポートで才能あるかも?と感じ、
その後仕事がらみで子どもたちの様子とか見たままを書いているのが結構おもしろいといってもらえるようになり、
自分の子が生まれてからは子育て関係の書く仕事をはじめ、
今じゃ、子どもらのしでかしてくれることが面白悩ましくて、ミクシイに書かずにはいられません。

同じ星の出身ですかね。
道理でアンダンテさんの以前のブログに、血が騒いだわけだ…

子どもの担任の先生の作文指導がすばらしいのですが、
その先生も実は作文嫌いな子だったとのこと。
Commented by an-dan-te at 2009-02-07 20:45
Buckeyeさん:
> 転機がないとやっぱりきついんじゃないかなぁ。
そりゃそうだ。けどほら、人生、転機なんてそこいらにころがってるもんでもあるし。

Yokoさん:
> 数学の証明問題とかで論理的に書くおもしろさに目覚め、
そっちですか~
ともかく、「書く」ものは小学校のいわゆる作文だけではないですからね。

> ミクシイに書かずにはいられません。
(^^;; 私も。
もし、なんでもすんなりできちゃう子どもに恵まれていたら、人生は違うものだったなぁと。いや、でも、そっちも体験してみたい(笑)

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